結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年03月03日(水曜日)

「大根1本を売る実業の醍醐味」ライフコーポレーション岩崎高治社長のコメント

今日は、3月3日の雛祭り。
桃の節句ともいう。
すなわち「節句」。

「節句」とは、季節の節目となる日のこと。
この日に、伝統的な年中行事を行う。
1月7日を除いて、ぞろ目の日が多い。
1月は1日の元旦が、ぞろ目中のぞろ目。
だから7日に七草を祝う。

有名な「五節句」。
その1月7日の「人日」(じんじつ)
七草の祝い。

今日3月3日の上巳(じょうし)
桃の節句、雛祭りの祝い。

5月5日の「端午」(たんご)
菖蒲の節句。

7月7日の七夕(たなばた)
星祭り、竹・笹。

9月9日の重陽(ちょうよう)
これは菊の節句。

一般には、お内裏様。

そして、お雛様。

しかしこの呼び方は正式には間違いらしい。

両方が「内裏雛」
そして「男雛」と「女雛」。
それが正しいらしい。

童謡の「うれしいひなまつり」に、
「お内裏様とお雛様」とある。
そこから、誤解が広まった。
その作詞家は山野三郎と称した。
実はサトウハチロー。

サトウハチローは、すごい影響力を発揮したことになる。

さて、今日の日経MJの「スーパー販売実績1月」。
日本チェーンストア協会の分野ごとの実績と、
独自調査の企業実績が発表されている。

「主要スーパー」の販売実績。
ここを「総合スーパー」と「食品スーパー」に、
分類してくれるとありがたい。

国際基準でいえば、
総合スーパーは「ハイパーマーケット」
食品スーパーは「スーパーマーケット」となる。

そうネーミングして、
両者を分けて発表すると、
読者は「業態の違い」を理解する。

業態の違いなど、関係ないという人もいるが、
それは違う。

おおざっぱにみても、
業態ごとに、顧客が違う。

だから業態ごとの統計は、
顧客の動向を見定めることに大いに役立つ。

例えば、百貨店全体の業績が悪いときに、
コンビニの業績は悪くはなかった。

顧客が百貨店での消費を控え、
コンビニでの消費に重点を置いたから。

こんなことがわかる。

総合スーパーと食品スーパー、
ハイパーマーケットとスーパーマーケット。
世界の先進国共通で、
同じような業態が発達した。

つまり顧客の購買と消費の行動が、
この業態の分化を進め、
それが共通している。

それを日経MJには、
販売実績の分類で示してもらいたいものだ。

もちろん、スーパーマーケットもハイパーマーケットも、
両方ともに経営する企業はある。
その場合、どれを主力にしているか、
過半数の売上げを占めている業態の分類に入れる。

ウォルマートは、ハイパーマーケット主力の企業だ。
それを「スーパーセンター」と呼称する。
御承知のように「サムズ」というメンバーシップ・ホールセールクラブも、
「ネイバーフッドマーケット」のバナーが付けられて、
スーパーマーケットも展開する。
しかしウォルマートはハイパーマーケット企業と分類してよろしい。

その1月の販売実績。
既存店前年同月比売上高でプラスの企業。
イズミ0.7%
ライフコーポレーション0.2%
ヨークベニマル1.6%
ベイシア0.9%
サミット2.1%
カスミ5.4%  

一方、イオンリテール▲7.6%
仲よくイトーヨーカ堂▲7.6%
ユニー▲7.8%
ダイエー▲3.6%
平和堂▲5.7%  

調査した19企業平均が▲5.0%。

こうみると、プラス企業に、
食品スーパーマーケットが多いことがわかる。

だから今、スーパーマーケットを注目する。
その中で良好な実績を上げている企業が、
なぜ良好なのかを観察し、読み取る。
そして自分の仕事、自社の営業に活かす。

これが、実にシンプルで、
有効な方法となる。

「ストアコンパリゾン」という。
観察し、考察し、検討し、実行する。

一つ一つが全部大切。
観察も、考察も、
検討も、そして実行も。

「すぐやる・かならずやる・できるまでやる」  
今月の商人舎標語。

必ず、成果は出る。
そのようになっている。

好調企業のトップの一人、
㈱ライフコーポレーション社長の岩崎高治さん。
日経新聞本紙のコラム「人こと」に登場。

「短期的な業績に一喜一憂しない」  

これは昨日のこのブログの田中彰さんと一緒。
全日食チェーン協同組合全国連絡会会長。
「商人は一喜一憂してはならない」

岩崎さんのコメントで私が一番好きなものは、以下。
「スーパーマーケットには、
大根1本をどう売るのかという、
実業の醍醐味がある」  

パン1斤、牛乳1本、魚1尾、豆腐1丁を売る醍醐味。
その実業の実感が、スーパーマーケットにはある。

私は感心した。

岩崎さんは言う。
「地元の主婦にいかに、
1品でも多く買ってもらえるかが、
スーパーマーケットの基本」  

従って、「海外に活路を求める考えはない」

日経本紙の記者は、「スーパーマーケット」のところを、
わざわざ「スーパー」と書いている。
そして岩崎さんから「海外進出」の、
威勢の良い言葉を引き出したかったようだ。

どっこい、そうは問屋がおろさない。

これが総合スーパーだったら、
海外進攻も、おおあり。

大根1本ではなく、
ジーンズ1着でもよい。
春のシーズンはランドセルや自転車でもよい。

大根1本とジーンズ1着は、
おおいに違う。

それが業態の違い。
業態の客層の違い。
業態の社会的使命の違い。

自らの使命を明確にし、
その使命に忠実な企業が、
良い結果を生み出す。  

自らの使命に関することに対して、
「すぐやる・かならずやる・できるまでやる」  
それが、雛祭りの今日のメッセージ。

よろしく。

<結城義晴>  

2010年03月02日(火曜日)

全日食チェーン会長田中彰さんの「6原則」と「オールフォーワン」

「来なかった大津波に学ぶ」  
朝日新聞の社説。

「心配なのは人々が警報を過小評価してしまうこと」
いわゆる、オオカミ少年のたとえ話。

今回は「150万人近い人々に避難指示・勧告が出された」。
それに対して、「大津波警報が出た東北3県」でさえ、
「避難所などに移った人は数%」。

テレビでもうるさいくらい日本列島の図が映されたが、
「第1波の後に警戒心を解いて、
一度避難所に行った住民が自宅に帰ったり、
沖合に出た船が戻って来たりした」。

「いざという時は警報を待たず、
一刻も早く海岸や河口近くから逃げることが命を守る基本」。

朝日は「来なかった大津波から学べ」と諭す。
店を展開し、
顧客の安全に責任をもつ立場として、
肝に銘じたい。  

日本経済新聞の記事。
「賃金改善要求見送り ヨーカ堂労組」  

「労組の4507円の賃金改善要求に対して、
経営側が108円の引き上げを回答して妥結」

ちなみに上部団体のUIゼンセン同盟は、
今春闘では統一の賃金改善要求を見送る方針。

今日のニュースの最後は、百貨店の話。
毎月恒例の日経の調査。
2月の既存店売上高速報。
昨日、大丸と松坂屋が合併して大丸松坂屋百貨店が誕生。

その最後の月の大丸は、
2008年3月以来となる前年同月比2.3%プラス。  

第一の効果は、増床。大阪心斎橋店の大型増床。
第二は、値ごろ感のある販促策。

しかし、伊勢丹はマイナス0.2%、
三越がマイナス8.6%。
高島屋はマイナス6.1%、
松坂屋がマイナス3.1%。

私は、物理的な「増床」のような政策を、
計画的に展開しなければ、
効果は出にくいと考える。

その意味で百貨店の場合、
今、経営者・トップの判断こそが、
売上げをつくっている。  

現場に売上げの責任を押し付けてはいけない。

朝日の社説がもう一つ。
「百貨店の再生――心つかむ売り方で活路を」  

記事は、こう始まる。
「慣れ親しんだ百貨店が消えるのは、寂しい」。

書き手は、ノスタルジックな気分。
有楽町マリオンの西武有楽町店、
丸井今井室蘭店、松坂屋岡崎店、四条河原町阪急など。
閉鎖の予定や既に閉鎖。

昨年は三越池袋店や、そごう心斎橋本店。

「百貨店の閉店ラッシュがいよいよ本格化」。

この記事は、ボン・マルシェの原点に学べという。
150年前にパリで創業した世界初の百貨店。
「豊富な品ぞろえ、商品値札、派手なショーウインドー、
季節セールなど新しい売り方に挑み、客の心をつかんだ」とある。

「高級ファッション中心の商法にこだわらず、
もっと新しい商品構成や売り方に挑戦しながら、
百貨店の強みを生かす道は必ずあるはず」と訴える。

「好立地の百貨店がモノを売る力はまだまだ大きい」。

私もこの点だけは賛成。

好立地でそのエリアで最大の売り場をもつ百貨店には、
いくらでも手はある。

そこで店を運営する人、
売場をつくる人、
つまり人が躍動しさえすれば、
物理的な一番店には、
確実な再生が待っている。  

高級どころか、超高級ファッションを狙うもよし。
値ごろ感のある販促を考案するもよし、
なんでもありの政策が許される。
「何でもあり」ができることが、
百貨店の存在価値だと、私は思う。

「何でもあり」ができない百貨店は、
もう百貨店ではないと考えた方がいい。
当然ながら、すべての百貨店に、
それが許されるはずはない。

人口100万人に1店の百貨店。  
今のところ、それが目安だ。

さて昨日は、一日、
横浜の商人舎オフィス。

午後、来客。
田中彰さんと伊藤真一さん。  

田中さん(中央)は全日食チェーン商業協同組合連合会会長。
伊藤さんは、その専務理事兼事務局長。

田中さんは、商人舎発足の会の発起人のおひとり。
お世話になります。

全日食チェーンはミニスーパーのボランタリーチェーン。
田中さんはその総帥。

現在は、事業会社の全日本食品は、
齋藤充弘さんに社長の座を譲って、
チェーン加盟店の代表の役回り。

「ボランタリーチェーンとは何か」を、
説き続ける毎日。

その田中さんの商業観。

小売流通業は、人間の体のようなもので、
地域の中小商業は、
毛細血管のようなもの。  

セブン&アイ・ホールディングスやイオンに代表される大企業は、
たとえると大動脈、大静脈。

大動脈だけでは、人間の体も成り立たない。  

その地域商業が団結したボランタリーチェーンには、
「6原則」がある。

田中さんが先輩から受け継ぎ、
さらに自ら創り出した6つの原則。

第一は「出る」。  
同志的共同体だから、
まず第一に会合に「出る」のが原則。

第二は、「買う」。  
本部から商品を「買う」。
その意味でボランタリーチェーン本部は事業会社であり、
全品供給の問屋機能を持っている。

だから第三に、「払う」。  
買ったら、「払う」。
それがボランタリーチェーンの原則。

全日食チェーンは、メーカーや問屋に本部が「代払い」する。
本部が差金決済をして、保証する。
その本部に加盟店は「払う」。

第四の原則は「話す」。  
互いに徹底的に話合う。

第五は、「乗る」。  
みんなで話し合い、決めたことには、
無条件に「乗る」。
それがボランタリーチェーンの原則。

「オール・オープン、
オール・イーブン、
オール・フォア・ワン」
“All open, all even, all for one”

すべては公開され、
すべてが公平で、
すべては一人のためにある。  

だから、「乗る」。

そして田中さんが昨年付け加えたのが第六。
「増やす」  

かつて田中さんが、ある人から言われたことがある。
「チェーンストアはマルチ商法だ」  

驚いたが、そう見る人もいるし、
そういう側面も確かにある。

増やさなければ倒れる。
逆に、増やしすぎると倒れる。
増やすことを考えながら増やす。
バランスを考えながら増やす。  

だから第六の原則は「増やす」。

何を増やすか。
加盟店ももちろんだが、
それよりも人材を増やす。
加盟店の資産を増やす。  

チェーンとしての根幹、インフラがなくては、
資産が増えない。

全日食チェーンでは「和の経済」を唱える。
チェーンの活動で生み出した利益は、
その年次の中で還元する。

そんな六原則を、田中さんは熱心に語った。

この六つの原則は、組織の原則に通じる。
どんな組織でも、この6原則が重要になる。

さらに田中さんが先代の父上から、いつも言われたこと。

「商人は店を締めるな」
「商人は一喜一憂するな」  

「銀行から借りるな」
「分相応を、目いっぱいやれ」  

身の丈に合った経営を精いっぱいやる。

次々に、いい話が出た。

春から秋まで、田中さんと一緒に、若い人たちに講義をする。
若い人たちが、学びたがっている。
田中さんのボランタリーチェーンの哲学を。
私はそれをサポートし、
私なりのボランタリーチェーン論と「知識商人論」を、
提起することになる。

いまから、楽しみだ。

その後、夕方、町内の㈱成城石井本部へ。
大久保恒夫社長と面談。  

来週火曜日3月9日の「二人のビッグセミナー」の最終打ち合わせ。
タイトルは「2010知識商人の経営の流儀」  

お申し込みは、こちら
火曜日の午後いっぱいのセミナー。
まだまだ募集中。
近隣の皆さま、どうぞおいでください。
Japan Shopやフランチャイズチェーンショーにお出かけの皆さま、
お立ち寄りください。
会場は、お台場「タイム24」です。<商人舎事務局>    

大久保さんの考え方は、ずっと変わっていない。
それが現在の小売業にとって、もっとも重要なことになる。
成城石井はスーパーマーケットだが、
そして大久保さんはそのスーパーマーケットの経営改革を、
見事、果たしたが、
その考え方は、スーパーマーケットに役立つだけではない。

すべての小売業、すべてのビジネスに有益となる。

私の考え方も、商業・サービス業全般にわたる。

2010年、どのように考え、どのように行動し、
どのように結果を出したらよいか。  

それを鮮明に提示することになる。

決算が終わり、ちょうど予算が決まったばかりの会社、
決算をまとめつつ、予算づくり渦中の会社。

そんな会社の人々に、
きっと、ほんとうに、役に立つ。
目からウロコの「ふたりのビッグセミナー」になる。

今年の予算は、この気合いで進める。
今月の商人舎標語。
「すぐやる・かならずやる・できるまでやる」  

すぐに実行、からなず実践、できるまでPractice。  

大久保恒夫&結城義晴。
コラボレーションは、互いに切磋琢磨しつつ、
オール・フォア・ワンとなる。  

乞う、ご期待。

<結城義晴>  

2010年03月01日(月曜日)

弥生三月、すぐに実行、かならず実践、できるまでPractice。

Everybody! Good Monday! [Vol.9]

2010年3月1日、
弥生三月の第一週が始まった。

とはいっても、昨日から全テレビ画面に、
日本列島の地図が映し出され、
東北三県に大津波警報、太平洋岸全域に津波警報。

伊豆・稲取の港の鮨屋の2階から臨んだ津波の写真。

午後2時過ぎ。

水平線に紺色の帯のようなものが見える。
あれが津波だと思う。

伊豆急が不通になり、私たちは、稲取に足止めされた。

駅には、人々があてもなく、
待っていた。

稲取の名物は、金目鯛。

地元では「きんでえ」と呼ぶ。

なぜか津波を待ちながら、
津波警報解除を待ちながら、
伊豆急の電車開通を待ちながら、
鮨屋の二階で「金目鯛」の煮付け。
1尾、1万2000円也。

幸いに津波の被害はなく、
テレビ画面の日本列島だけが、
むなしく映されるのみの24時間。

バンクーバーの冬季オリンピックも、
スピードスケート女子パシュート銀メダルで終了。

津波とオリンピックの波が去って、
いよいよ、3月、新年度。

気持ち新たに臨みたい。

その3月の商人舎標語。  
迷った末、やはり、これ。

すぐやる・かならずやる・できるまでやる  
このブログでは何度も紹介した日本電産社長・永守重信さんの言葉。

1944年生まれの65歳。
いかにも日本的で日本を代表する小型モーターメーカーの創業者。

日本電産には、「3Q6S」が存在する。
3QはQuality Worker、Quality Company、Quality Products。
質の高い従業員、質の高い会社、質の高い商品。
これは商人舎先月の標語「質の良い売上げ・質の良い仕事」と同じ。

6Sは整理・整頓・清潔・清掃・作法・躾。

三つの経営哲学を掲げるが、
「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」はその三番目。
第一の哲学は「情熱、熱意、執念」。
第二は「知的ハードワーキング」。  

私、この知的ハードワーキングにも大いに共感している。

2010年、厳しい1年間になることは目に見えている。
多くの企業が今日から新年度に入るのだから、
意気込みを込めてスローガンを贈りたい。

それが、
「すぐやる・かならずやる・できるまでやる」  

今年の標語は、
「Practice comes first!」  
「実践躬行・実行第一」  

そのためにどうするか。

すぐに実行、
かならず実践。
できるまでPractice。  

朝日新聞の社説に「市民の自治」の見出し。
大阪府池田市の「地域型」、
千葉県市川市の「テーマ型」、
同我孫子市の「コミュニティ再構築型」。

市民の自治に大切なこと。
「口を出して、汗もかく」  
まさに実践躬行。

「汗をかく」ところが大事。

世の中、自治にまで、
Practiceが求められる。
「仕事に於いてをや」

さて3月。
3月3日のひな祭りが、最初の山。  
「春、春、春」
二つ目の山は、春分の日。
今年は3月21日。  

残念ながら日曜日。
22日の月曜日が振り替え休日となる。

しかし20日、21日、22日の三連休は、
3月最大の「書き入れ時」。
桜の満開時期が、今年は早まるか。
だとすると、この三連休は、
絶好の花見日和。

「大川に吹きあげられし桜かな」  
再び<小林一茶>  

ちなみに3月27日の土曜日が、
「桜の日」と決まっていて、
この週末も「花見、花見、花見」

日本中が桜に沸くこととなる。

そう考えると、3月は悪くない。
人々の心が、うきうき、ワクワク。

そんな時だからこそ、
知的仕事人は、
「すぐやる・かならずやる・できるまでやる」  

Everybody! Good Monday!  

<結城義晴>  

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