今日は、3月3日の雛祭り。
桃の節句ともいう。
すなわち「節句」。
「節句」とは、季節の節目となる日のこと。
この日に、伝統的な年中行事を行う。
1月7日を除いて、ぞろ目の日が多い。
1月は1日の元旦が、ぞろ目中のぞろ目。
だから7日に七草を祝う。
有名な「五節句」。
その1月7日の「人日」(じんじつ)
七草の祝い。
今日3月3日の上巳(じょうし)
桃の節句、雛祭りの祝い。
5月5日の「端午」(たんご)
菖蒲の節句。
7月7日の七夕(たなばた)
星祭り、竹・笹。
9月9日の重陽(ちょうよう)
これは菊の節句。
一般には、お内裏様。
そして、お雛様。
しかしこの呼び方は正式には間違いらしい。
両方が「内裏雛」
そして「男雛」と「女雛」。
それが正しいらしい。
童謡の「うれしいひなまつり」に、
「お内裏様とお雛様」とある。
そこから、誤解が広まった。
その作詞家は山野三郎と称した。
実はサトウハチロー。
サトウハチローは、すごい影響力を発揮したことになる。
さて、今日の日経MJの「スーパー販売実績1月」。
日本チェーンストア協会の分野ごとの実績と、
独自調査の企業実績が発表されている。
「主要スーパー」の販売実績。
ここを「総合スーパー」と「食品スーパー」に、
分類してくれるとありがたい。
国際基準でいえば、
総合スーパーは「ハイパーマーケット」
食品スーパーは「スーパーマーケット」となる。
そうネーミングして、
両者を分けて発表すると、
読者は「業態の違い」を理解する。
業態の違いなど、関係ないという人もいるが、
それは違う。
おおざっぱにみても、
業態ごとに、顧客が違う。
だから業態ごとの統計は、
顧客の動向を見定めることに大いに役立つ。
例えば、百貨店全体の業績が悪いときに、
コンビニの業績は悪くはなかった。
顧客が百貨店での消費を控え、
コンビニでの消費に重点を置いたから。
こんなことがわかる。
総合スーパーと食品スーパー、
ハイパーマーケットとスーパーマーケット。
世界の先進国共通で、
同じような業態が発達した。
つまり顧客の購買と消費の行動が、
この業態の分化を進め、
それが共通している。
それを日経MJには、
販売実績の分類で示してもらいたいものだ。
もちろん、スーパーマーケットもハイパーマーケットも、
両方ともに経営する企業はある。
その場合、どれを主力にしているか、
過半数の売上げを占めている業態の分類に入れる。
ウォルマートは、ハイパーマーケット主力の企業だ。
それを「スーパーセンター」と呼称する。
御承知のように「サムズ」というメンバーシップ・ホールセールクラブも、
「ネイバーフッドマーケット」のバナーが付けられて、
スーパーマーケットも展開する。
しかしウォルマートはハイパーマーケット企業と分類してよろしい。
その1月の販売実績。
既存店前年同月比売上高でプラスの企業。
イズミ0.7%
ライフコーポレーション0.2%
ヨークベニマル1.6%
ベイシア0.9%
サミット2.1%
カスミ5.4%
一方、イオンリテール▲7.6%
仲よくイトーヨーカ堂▲7.6%
ユニー▲7.8%
ダイエー▲3.6%
平和堂▲5.7%
調査した19企業平均が▲5.0%。
こうみると、プラス企業に、
食品スーパーマーケットが多いことがわかる。
だから今、スーパーマーケットを注目する。
その中で良好な実績を上げている企業が、
なぜ良好なのかを観察し、読み取る。
そして自分の仕事、自社の営業に活かす。
これが、実にシンプルで、
有効な方法となる。
「ストアコンパリゾン」という。
観察し、考察し、検討し、実行する。
一つ一つが全部大切。
観察も、考察も、
検討も、そして実行も。
「すぐやる・かならずやる・できるまでやる」
今月の商人舎標語。
必ず、成果は出る。
そのようになっている。
好調企業のトップの一人、
㈱ライフコーポレーション社長の岩崎高治さん。
日経新聞本紙のコラム「人こと」に登場。
「短期的な業績に一喜一憂しない」
これは昨日のこのブログの田中彰さんと一緒。
全日食チェーン協同組合全国連絡会会長。
「商人は一喜一憂してはならない」
岩崎さんのコメントで私が一番好きなものは、以下。
「スーパーマーケットには、
大根1本をどう売るのかという、
実業の醍醐味がある」
パン1斤、牛乳1本、魚1尾、豆腐1丁を売る醍醐味。
その実業の実感が、スーパーマーケットにはある。
私は感心した。
岩崎さんは言う。
「地元の主婦にいかに、
1品でも多く買ってもらえるかが、
スーパーマーケットの基本」
従って、「海外に活路を求める考えはない」
日経本紙の記者は、「スーパーマーケット」のところを、
わざわざ「スーパー」と書いている。
そして岩崎さんから「海外進出」の、
威勢の良い言葉を引き出したかったようだ。
どっこい、そうは問屋がおろさない。
これが総合スーパーだったら、
海外進攻も、おおあり。
大根1本ではなく、
ジーンズ1着でもよい。
春のシーズンはランドセルや自転車でもよい。
大根1本とジーンズ1着は、
おおいに違う。
それが業態の違い。
業態の客層の違い。
業態の社会的使命の違い。
自らの使命を明確にし、
その使命に忠実な企業が、
良い結果を生み出す。
自らの使命に関することに対して、
「すぐやる・かならずやる・できるまでやる」
それが、雛祭りの今日のメッセージ。
よろしく。
<結城義晴>