結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年10月24日(日曜日)

ジジとオランジェリー[2010日曜版vol43]

ヨコハマも秋まっさかり。
ユウキ・ジジです。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
ずっと、いませんでした。

ニューヨークからロンドン、
そしてパリまで、
世界一周。

パリでは、モンパルナス・タワーにのぼった。

おとうさんは、高いところがすきなんです。
コーショキョーフ症ぎみではあるんですが。
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パリの街を一望のもとに、
見おろせるところ。
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ナポレオン3世がつくった街並み。 dscn9809-3.jpg

とおくにエッフェル塔がみえる。
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ひだりうえのほうに、モンマルトルの丘。
そのしたのほうに、ルーブル宮殿。
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ルーブルにつづいて、
公園がみえます。
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チュルリー公園。
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その公園のはしっこに、
オランジェリー美術館。
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ながいこと、閉じていました。
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印象派というひとたちの絵が、
たくさんあります。
とくに、クロード・モネの「睡蓮」の絵がすごい。
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まあるい部屋がふたつあって、
360度でまあるく、
スイレンの絵がかざってあります。
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おとうさんも、ここだけは、
ゆっくり、たのしんだ。
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では、みなさんにも、
ごらんにいれましょう。
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ぐるぐるっと、
オランジェリーの再現です。
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いかがです?
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モネだけではありません。
ルノアールとセザンヌが、
びっくりするほど、あつめられている。
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おとうさんの、
とくにすきな絵。

セザンヌ。
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モディリアニ。
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そしてユトリロ。
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2週間のシゴトのあと、
おとうさんは、
つかれきって、
かえってきました。
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そのあとも、いそがしくて、
一日もやすんでいません。

でも、かえってくれば、
とにかく、ボクは、
あんしんします。

ときどき、すきな絵を、
みたりもしているし。
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スキン・シップもできるからです。

もうすこし、がんばれば、
そして11月になれば、
きっと、シゴトも、
らくになるにちがいありません。

ボクは、それを期待しています。
<『ジジの気分』(未刊)より>

2010年10月23日(土曜日)

コーネル・ジャパン第3期二日目の“Doing things better”と”Doing better things”

帰国してからも目が回るスケジュール。
気がついてみると、秋真っただ中。

ニューヨークのオータムもいいし、
ロンドンやパリの清秋もいい。

「秋の日のヴィヨロンのため息の
身にしみてひたぶるにうら悲し」
(上田敏訳)
パリの秋となると、ポール・ヴェルレーヌだが、
日本の秋も、とにかくいい。

今朝、はっと、そのことに気づいた。
我を取り戻した瞬間。

2週間の欧米出張から、
コーネル・ジャパン第3期開校まで、
今月は「無茶をせず、無理をする」で、
駆け抜けた。

もう一息。
今日は、立教の講義とゼミ。

さて、日経新聞に日本のプロ野球球団の利益の話が出ている。
親会社の支援を受けずに黒字を計上しているのは、
なんと3球団のみで、「9球団が実質赤字」。

読売ジャイアンツと阪神タイガースはわかるが、
もうひとつの黒字球団は広島カープ。

小売業でいえば、
ナショナルチェーンの巨人・阪神と、
ローカルチェーンの広島。

広島の地域密着ポリシーとローコスト経営が、
キラリと光る。

パシフィックリーグの所沢西武ライオンズや、
千葉ロッテマリーンズ、
北海道日本ハムファイターズあたりも、
さらに福岡ソフトバンクホークスや、
東北楽天イーグルス、
ついでにオリックスバッファローズも、
自力での黒字を出して、
地元の顧客を喜ばせてほしいところだが、
広島には、集客の切り札イベントがある。
対巨人戦・対阪神戦。

これを差し引くと、
パリーグ球団も健闘していると見ることができるか。
交流戦を夏か秋にも開催して、
産業としての全体最適を図るべきだろうと思うが、
いかが?

もうひとつ、秋のスポーツネタ。
朝日新聞。

器械体操世界選手権個人総合優勝二連覇の内村航平選手。
月面宙返りで有名な塚原光男日本選手団団長の発言。
「世界的にみて一時代を築く素材を持った10年に一人の選手。
日本の大事な宝です」

その内村の信条。
「うまくいかなかったら、やらない」主義。

これがいい。

ファーストリテイリング柳井正さんの「一勝九敗」に通ずる。
ただしチャレンジにつぐチャレンジがあるからこそ、
「うまくいかなかったら、やらない」主義は活きる。

さて昨日は
コーネル大学RMPジャパン第3期二日目の講義。
ところは東京・青山の国際連合大学本部。
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その5階、エリザベス・ローズ会議場。
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8カ国語の同時通訳設備を備えた約100名収容の中会議場。
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朝9時、第3期生の名刺交換風景。
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そして9時15分、事務局の太田美和子さんの司会で、スタート。
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まず、31名の第3期生、全員が簡単な自己紹介。
最初は、㈱よこまちの横町正俊さん。
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あいうえお順の反対から。

どんどん進んで、㈱伊藤軒の羽倉修一さん。dscn4069-11.jpg

紅一点は、㈱アンデルセンの高木明子さん。dscn4071-1.jpg

そして副学長の第一声。
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今日の講座は、エドワード・マクラフリン学長から。
「ストラテジー&ストラテジック・プランニング」
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“Doing things better”と”Doing better things”の違い。
世界的にみて、小売業・サービス業は前者に陥りがちだ。
後者をこそストラテジーという。
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この講義、四半期に一度、
日本中の経営幹部に聞かせたいし、
思い出させたい内容。

マクラフリン学長の講義は、
ジーン・ジャーマン名誉学長の趣旨を引き継いだ素晴らしいものだった。

第2講座は、ロッド・ホークス教授。
「ストア・フォーマット論」
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私も、現在の日本の小売業・サービス業にとって、
業態とフォーマットの概念整理こそ、
経営戦略の必須課題の一つだと考えている。

だから、このホークス先生の講義内容を、
さらに日本のこれまでの経緯と現状に照らし合わせて考察し、
それが「結城理論」のような形になりつつある。

ホークス先生の講義は、
十分に示唆に富んだものとなった。
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「基本フォーマット」+「ポジショニング」=「バナー」
この考え方は、コーネル大学独自のものだが、
欧米の小売業をつぶさに見ていると、
このことはよく理解できる。
そして日本の小売業にも、
コーネル流の解釈が不可欠であることが、
強く認識させられる。

立食の昼食をはさんで、
午後は「ケーススタディ・ウォルマートの戦略」
マクラフリン先生。
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これも私の知見や見解と一致している。
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ウォルマートの強みと現状の問題点。

本来の強みを放棄するところから、
崩壊は始まる。

マクラフリン先生の講義を聞くファカルティ陣。
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マクラフリン先生の講義を聞きつつ、意を強くした。
「誰がウォルマートを殺すのか?」
私の連載を始める時期がせまっている。
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最後の講義は、ホークス先生。
テーマは「チームワーク」
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ハーバード・ビジネススクールの理論や、
ケン・ブランチャード、マイク・フェイナーの理論を中核に組み立てた内容。
これも第3期生にとって、死ぬまで役に立つ理論だった。dscn4104-11.jpg

終了は午後5時。
あっという間の二日間。

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総括は副学長の役目。
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マクラフリン、ホークス両先生も、
私のまとめ方を、とても気にいってくれている。
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最後に、全員の記念写真。
仕切りは、コーネル大学RMPジャパン生みの親でもある本間謙伍さん。
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本間さんはニッコーレン㈱会長で、故西村哲さんとともに、
コーネル大学と日本の食品産業の架け橋となってくださった人物。

「実行の第三期生」の写真。
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充実した二日間だった。
事務局を取り仕切った村尾芳久さん。
新日本スーパーマーケット協会営業本部長。
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お疲れ様。

そして、結城義晴。
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国連大学の玄関口ではイベントが開催されていた。
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マクラフリン学長、ホークス教授ご夫妻と最後の写真。
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“See you next July!”

<結城義晴>

2010年10月22日(金曜日)

コーネル大学RMPジャパン新年度公開セミナーと「実行の第三期生」登場

一昨日、ドル安円高で、
1ドル80円台がついた。

3年前の2007年にはドルは120円だった。
いまや120円は1.5倍をひっくり返した分ほど、
円安に感じられる。

朝日新聞のコラム「経済気象台」
コラムニストの遠雷氏が言いにくいことを書いている。
「過剰利得への沈黙」

2007年の時点でも、輸出関連業界は、「円安の効果について沈黙」。
「そしていま、やはり輸入業界は円高の効果に沈黙している」。

「マスコミは、空洞化論をはじめとして、
円高のマイナス効果探しに懸命である」
「自国の通貨価値の下落を望む気持ちはわからないではない。
だが努力をせずに利益が転がり込むことを願うのは、
そろそろやめにしたらどうか」

私もまったく同感。

「円高恐怖症という『持病』と同様にネガティブに過ぎる」

さて、昨日は、東京・青山の国際連合大学本部。
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中に入ったとたん治外法権となるこの大学。dscn4028-11.jpg

2010年コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン。
その第三期開校記念セミナーが開催された。
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㈱アーマ・ジャパン代表の故西村哲さんが、
その一生を掛けて切り開いたコーネル大学と日本の食品産業との架け橋。
それが産業内大学コーネル・ジャパンに引き継がれ、
従って西村時代のタイトルを踏襲して、
「第7回食品産業経営戦略セミナー」とも銘打たれている。dscn4031-11.jpg

会場は、3階の「ウ・タント・ホール」dscn4034-11.jpg

毎年、開校セミナーを開催させてもらうが、
素晴らしい会場。
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正午の開始に向けて、
次々に受講者が集まってくる。
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第3期生31人はもちろん、第2期生、講師陣、
その他のセミナー参加者。
私の隣から、第2期生の夏原陽平さん、
山本義昭講師、第2期生・柄谷康夫さん。dscn4043-11.jpg

テーマは「スーパーマーケットの原点回帰とイノベーション」dscn4047-1.jpg

最初に開講の挨拶。
増井徳太郎新日本スーパーマーケット協会副会長。dscn9875-3.jpg

このセミナーの主催は、社団法人新日本スーパーマーケット協会。
後援が、オール日本スーパーマーケット協会、
そして日本スーパーマーケット協会。
三つの協会が挙げて賛同してくれるプロジェクトが、
コーネル・ジャパン。

講演1は、エドワード・マクラフリン博士。
コーネル大学RMPジャパン学長で、
もちろん本国のコーネル大学食品産業学部長。dscn9892-3.jpg

テーマは、「グローバル・リテイリングの趨勢」dscn9893-3.jpg

最新の世界小売業情勢がふんだんな資料をもとに語られた。
コーネル大学は、この面での世界最高峰のアカデミズム。
学者といっても、ビジネススクールを主催するマクラフリン先生、
体系的に総括的に、グローバル・リテイリングの趨勢を解説してくれた。

90分の講義の後、15分の休憩時間。
コーネル大学RMPジャパン初代事務局長の大高愛一郎さんも、
駆けつけてくれた。
現在、三井物産に所属して、商品開発を担当している。dscn4049-1.jpg

コーネル・ジャパン講師の田中実先生。
来年5月の「ホスピタリティ講座」で講義をお願いしている。dscn9918-3.jpg

講演2は、ロッド・ホークス博士。
テーマは、「米国発・革新的なスーパーマーケットのアイデア」
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この講義、ものすごく面白かった。

アイデアといっても、ホークス先生の講義で言及されたのは、
店頭でのアイデアだけではない。
テクノロジーのアイデア、
出店と店舗拡大のアイデア、
商品に関するアイデア、
マーチャンダイジングのアイデア、
健康とウェルネスのアイデア、
ストア・フォーマットのアイデア。
さらにサステナビリティと企業文化に関するアイデア。
8つのイノベーション分野からの考え方を、
アメリカの事例をもとに語りつくしてくれた。
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講義が終わって、㈱菱食特別顧問の廣田正さんと懇談。dscn405-1.jpg

廣田さんはさらに、次の講演者とも懇談。dscn9916-31.jpg

その講演3は、日本を代表して㈱阪食社長の千野和利さん。dscn9934-31.jpg

テーマは、「進化する高質食品専門館」。dscn9935-31.jpg
関西地区でのポジショニングと新業態開発。
そのために不可欠の「働きたい企業づくり」。
いい話だった。
千野さんの決意がこもっていた。
締めは、セミナーの総括。
荒井伸也コーネル大学RMPジャパン首席講師。
ご存知、オール日本スーパーマーケット協会会長。
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そして最後は結城義晴。
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コーネル大学RMPジャパンの趣旨と意義、
さらに「ポジショニング競争」時代を迎えていること、
原点回帰といっても。
その原点は元の位置にどどまっている原点ではなく、
イノベーションの果てに確認される新しい原点であること。
そんなことを総括した。
西村哲さんの残してくれたコーネルらしいセミナーであることが、
ことのほかうれしかった。

最後までのご清聴、心から感謝したい。
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公開セミナーが終了した後は、懇親会。
ここでも新日本スーパーマーケット協会副会長の増井徳太郎さんが、
乾杯のご挨拶とご発声。
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増井さんのご挨拶は、いつも、心がなごむ。

しばらく懇談した後は、先生がたのスピーチ。r0014961-3.jpg

まず、ロッド・ホークス先生。
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ホークス先生は菜食主義者。
それもベジタリアンなどという生易しい菜食主義者ではない。
ベーガンという徹底した菜食主義者で、
卵、牛乳、魚も食べない。

奥さんのジャネットさんは、
肉もウナギもおいしそうに食べる。
不思議なご夫婦だが、仲は良い。

ホークス先生に続いて、
コーネル・ジャパン学長のマクラフリン先生。r0014963-3.jpg
第2期生の安友健雄さんがコーネル大学のネクタイを締めてきたが、
マクラフリン先生はそれがとても嬉しかったようで、
「来年7月の卒業旅行を楽しみにしています」と挨拶した。

その後の懇親会。
コーネル講師陣の三人の人々。
昨年、ゴルフでホールインワンをした荒井先生と廣田先生、
それに今年10月10日の体育の日にホールインワンした玉生弘昌先生。
㈱プラネット社長。
「コーネル・ジャパン・ホールインワン・トリオ」と呼ぼう。
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皆さん、この話題になるとまんざらでもないご様子。

さて最後は、副学長の出番。
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まず講師陣(ファカルティと呼ぶ)の紹介。
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そして、第3期生の紹介。
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もう恒例となったが、第3期生のキャッチフレーズ発表。
私の独断で、期の初めに言い放ってしまう。
受講生はそれを背負って1年、励むことになる。
初年度が「伝説の第1期生」で、
二年目は「奇跡の第2期生」だった。

そして三年目は「実行の第3期生」とした。

伝説をつくった1期生、
奇跡を起こした2期生に対して、
3期生は実務肌が多い。
実践実行によって、
コーネル・ジャパンの盤石の礎を築いてくれるに違いない。

期待します。

そして第3期生とこの日のセミナー講師陣の記念写真。r0014981-3.jpg

いかがです?
パワーを感じませんか?

かくて懇親会も閉幕。
皆さんお疲れ様でした。

最後の最後に、増井さんとツーショット。
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ありがとうございました。
心から感謝。

<結城義晴>

2010年10月21日(木曜日)

コンビニ・百貨店の明暗と全日食躍進チェーン大会での交流

9月のコンビニの既存店売上げは、
前年同月比12.9%プラス。

日本フランチャイズチェーン協会の統計調査月報。
客数は2.1%増・平均客単価は10.6%増。
どちらも22カ月ぶりの伸長。
ちなみに平均客単価は620.0円。

コンビニ最後の月だった。
10月1日のたばこ税増税駆け込み需要による。

一方、9月の百貨店売上高概況は、
前年同月比5.2%マイナス。

これは31カ月連続。

日本百貨店協会の発表。
全国の百貨店92社・260店舗のデータ。
ちなみに中国人を中心とした外国人売上高は18.7%プラス。

コンビニと百貨店の明暗が、
鮮明だった9月。

ただし10月にはコンビニもまっ暗闇となる。

いったいどうなるのだろうか。

さて一昨日、パリから帰ってきて、
昨日は朝から神田へ。

社団法人新日本スーパーマーケット協会。
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米国コーネル大学から先生方が来日。
コーネル大学RMPジャパンの第3期公開講座が開講される。
その打ち合わせ。

アメリカ・ヨーロッパから帰国したばかりの私と、
米国から来日したばかりのお二人の先生。

話が弾まないはずはない。

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左からロッド・ホークス博士、その奥さん、エドワード・マクラフリン博士。
私の右が、新日本スーパーマーケット協会営業本部長の村尾芳久さん、
FMIジャパン事務局長の中間徳子さん。
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もう3回目。打ち合わせは、スムーズに終了。
ホークスご夫妻は、3日前に来日し、
関西を訪問。
通称「関西コーネル」のメンバーと会合をし、
その際、京都の伊藤軒でお菓子を手作りした。
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見事な出来栄え?

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よほど嬉しかったのだろう、お二人の説明は、
なかなか終わらない。

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その後、浦安から品川まで、
マクラフリン、ホークス両先生は、
日本のスーパーマーケット視察に向かった。

私といえば、東京・台場のホテル・グランパシフィックへ。
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全日食躍進チェーン大会。
その第9次5カ年計画第3年度。
来年には50周年を迎える日本第1のボランタリーチェーン。

赤いブレザーの加盟店1800店トップが一堂に集う。
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午後2時から始まった第1部は記念講演。
㈱大阪綜合研究所代表の辛坊治郎さんの「日本経済の真実」
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日本経済の真実だったかどうかはわからないが、
テレビキャスターなりの面白い語り口の講演ではあった。

第2部は、躍進チェーン大会。
大会会長挨拶は、
全日本食品㈱代表取締役社長の齋藤充弘さん。
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ボランタリーチェーンの2大事業とは、
「良い商品を加盟店に提供し続ける」事業と、
「良い売り場を加盟店と一緒になってつくり続ける」事業。
後者を「リテール・サポート」という。

しかし「良い商品」を提供すれば、
「良い売り場」ができるわけではない。
ここが最大のポイント。

そこで今年、7つのスローガンが掲げられた。
齋藤さんらしいストレートなスローガン。

大会会長の決意表明の後は、
来賓祝辞。

まず、自民党政権時代の経済産業大臣・甘利明さん。
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そして人気の衆議院議員・小泉進次郎さん。
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その後、来賓のあいさつの後、大会宣言。
ジュニアボードから福間博哉さんが、
力強く宣言文を読み上げた。

大会宣言の後、休憩。
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真っ先に㈱菱食会長の後藤雅治さん。
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㈱寺岡精工専務の高野公幸さんと、
商人舎エグゼクティブ・プロデューサーの松井康彦。
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日本ボランタリーチェーン協会名誉会長の宮下正房先生と懇談。
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㈱商業界社長の榊原清高君が合流。
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宮下先生の著書『卸売業復権への条件』が商業界から発刊されたばかり。
ぜひ、手に取ってみてください。

それからコーネル・ジャパン奇跡の第2期生登場。
三井食品㈱執行役員量販営業本部本部長の稲田雄司さん。
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第3部祝賀会が始まると、
最初の来賓挨拶は、全農林水産大臣の赤松広隆さん。
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その後、田中彰全日食チェーン会長ご指名のサプライズで、
トップマネジメントを退いた皆さんを表彰。
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乾杯の音頭は、伊藤ハム㈱新社長の堀尾守さん。
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そして怒涛の懇親。
伊藤ハムの堀尾さんと前社長・現相談役の河西力さん。
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㈱伊藤園社長の本庄大介さん。
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㈱エコス会長の平富郎さんと社長の邦雄さん。
邦雄さんは、帰国したばかりの第8回商人舎USA研修会でご一緒したばかり。
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富郎さんとは、富士山の次にキリマンジャロに登ることになりそう。

今回のシアル・ドール・カントリー賞を受賞して、
パリから帰国したばかりの㈱ロッテ副会長・重光宏之さん。
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プロ野球パシフィックリーグで、
千葉ロッテ・マリーンズが日本シリーズ進出を決めたばかり。
重光さんにとっては、おめでたいことが重なっている。

そしてかつての明治屋社長の磯野計一さん。
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大会会長の齋藤さんと㈱菱食特別顧問の廣田正さん。
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UCC上島珈琲㈱副社長の上島昌佐郎さん(私の左)と、
同取締役の郷出克之さん。
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郷出さんには、いつも細かいことで、お世話になっている。

㈱寺岡精工社長の寺岡和治さん。
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最後の万歳三唱は、アサヒ飲料㈱社長の菊池史朗さん。
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その後、全日食チェーン会長・田中彰さんと。
田中さんは齋藤さんと並んで商人舎発足の会発起人のお一人。
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そして、全日食チェーン九州協同組合理事長の平田健介さん。
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平田さんは、商業界九州同友会のメンバーでもあって、
長いおつきあいをしている。

親しい人たちとの交流。
元気が出てくる。

人との心の交流こそ、
私の元気のもと。

それを実感した日だった。

<結城義晴>

2010年10月20日(水曜日)

2010パリ国際食品見本市SIALの全貌と食品のイノベーション・トレンド

昨日、帰国して、久しぶりによく眠った。
ほんとうによく眠った。

10月5日に日本を発ってから、
私が1日1万歩以上歩いた日。

10月7日  11869歩、
10月9日  12876歩
10月10日 13037歩、
10月11日 17118歩、
10月14日 12229歩、
10月16日 12509歩、
10月17日 13854歩、
10月18日 12513歩。

ずいぶん歩いた。
睡眠時間も3時間から5時間の間。
この疲れがたまっていたのだろう。
昨日はとにかく、眠った。
枕が違うと眠れない、などというが、
私にはそれはない。

しかし、自分の家で寝るというのは、
やはり心から安心するのだろう。

とにかく、深く眠った。

しかし今日からもう、次のスケジュールがびっしり。
朝から起き出して、出かけた。

さて、今日の毎日更新宣言ブログでは、
2010パリ国際食品見本市の全貌を明らかにしよう。
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SIALは、グローバル・フード・マーケットプレースと銘打たれているが、
Salon International de l’Agroalimentaireの頭文字をとったもの。
主催は、COMEXPOSIUM社。
「パリ国際食品見本市」として、毎偶数年に
パリノール見本市会場で開催される。

パリノール・ヴィルパント会場は、
従来の1号館から6号館までに加えて、
7号館、8号館が新設増床され、総面積10万6123㎡。
それぞれの号館が、
日本のビッグサイト東館や幕張メッセくらいの大きさを持っていて、
それが9ホール分もあると想像してもらえばいいだろう。
最大面積の5号館は、さらに5aホールと5bホールに分かれるからだ。
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来場者は14万8000人。
入口には、各国語で「ようこそ」と幕が掲げられている。
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出展社数は、約5500。
104の国と地域からの参加で、
まさに国際色豊かな食品フェアとなっている。
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来場者の42.0%がフランスから、
37.6%がフランス以外のEU諸国から、
そして20.4%がその他の国から。

出展社も、78%はフランス以外の国から。
開催は10月17日から21日までの5日間で、
初日の17日には続々と入場手続きをしている光景がみられる。
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今回も、SIALと国際食品機械見本市(IPA)
およびインフード展の同時開催。

毎奇数年にはドイツ・ケルンメッセでアヌーガが開催されている。
シアルは、このアヌーガと並び称される世界2大食品フェア。

1号館から4号館までは、国別展示会場。
これがすごい。
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1号館入り口にはUK(イギリス)のブースがデンと構えている。
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1号館も広大なスぺース。
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イタリアのパビリオンは、いつも華やかだ。
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この中の2号館に日本パビリオンもある。
270㎡に19企業・団体の参加を見た。
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香川県パビリオンだけ独立していて、
試食を中心に集客している。
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3号館のフロント部分。
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5号館のaとbのホール、および6号館の広大なホールは、
主にフランス国内企業のカテゴリー別の展示。
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中心にSOPEXAのブースがある。

5bは乳製品と卵のカテゴリーが一堂に集められている。
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5bの端にインフード展。
原料・半加工品専門のフェアで、
ここには世界中のプロが集まる。
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欧米では、日配品というくくりはない。
デアリ―(dairy)は乳製品。
それがこの5bホール。

5aには、グロサリー、飲料、酒、菓子などの展示があり、
6号館は精肉や加工肉、野菜・果物の展示。
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回転寿司のRice Wichのブース。
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8号館が注目のホール。
ここにはグルメ・フード、オーガニック・フード、
ヘルス・フード、サプリメント、そしてティー・パビリオン。
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オーガニック・フードのコーナーの中央には、
コンセプトブースが設けられている。
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オーガニック・ワイン。
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チーズでもオーガニック商品が展示されている。
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グルメ・フードのブースの真ん中には、
こちらでもコンセプト・コーナーがある。
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そしてグルメ体験の詳細なマトリックス分析が、
展示されている。
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その中の「エクセレンス&ノウハウ」の商品展示。
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コンセプト・コーナーの周辺には、
各社のブースがちりばめられていて、
盛んにサンプル提供がなされている。
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もちろんフランスのフォションのブースには、
大きな人だまり。
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最後に広大な7号館はIPAの展示場。
IPAは食品機械見本市。
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かつてはパリ市街のベルシーで同時期開催されていたIPAは、
現在、パリノール会場に移り、大変便利になった。
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一つひとつのブースは広くて、専門的。

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例えばCEPIのブースには、機械がずらりと並ぶ。
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SIALの特徴は展示場以外の企画が充実していること。
そのひとつは「ワールド・カンファレンス」。
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セミナーの内容に関する解説ボード。
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ちょうどサプライチェーン・マネジメントの講座が開かれていたが、
初日の午前中ということもあって、
講師は熱心にレクチャーしていたが、
ご覧のように参加者は少なかった。
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6号館入り口からエスカレーターを降りると、
SIAL定評のイノベーション&トレンドコーナーがある。
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イノベーションとトレンドは5つの軸(axes)と、
そこから枝分かれした15のトレンドが図示されている。
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5つの軸とは、
①プレジャー
②ヘルス
③フィジカル
④コンビニエンス
⑤エスニック

2010年のトレンド指標も明示されている。
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イノベーションを果たした350品目が展示されている。
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イノベーション&トレンドコーナーとともに、
シアルを象徴するのが「シアル・ドール」
世界ヒット商品コンクール。
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1986年から開催されているシアル・ドールには、
今回、30カ国が参加している。
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私も、1992年から2004年まで、
シアル・ドール日本代表選考委員を務めた。

この段階では、カテゴリー別のナンバー1アイテムが、
選考され、展示されている。
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アルコール飲料カテゴリーでは、
左端が金賞のアイテム。
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過去2年間のヒット商品が30カ国から集められ、
それぞれのカテゴリー別に第1位が決められる。
それがカテゴリー金賞。

このカテゴリー賞の中から、
さらにたった一つの商品を選ぶ。

それがグローバル・シアル・ドール。

2004年には、ロッテ・クーリッシュで、
私はこのグローバル・シアル・ドールを獲得した。

私の人生でもハイライトのひとつだった。

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2010年のグローバル・シアル・ドールはいったい何か。
この大きな「?」の中にその商品が展示されている。

シアルは、その展示会としてのスケールによって、
世界に冠たる食品フェアであることを証明しているが、
同時に世界の食品のイノベーションのトレンドを分析し、
さらにそれを誘導することによって、
その存在価値を高めているのである。

ただし、イノベーション・コーナーに展示された350品目を見るにつけて、
大きなトレンドの中だけで革新が起こるのではないことがよくわかる。

コモディティ化が進む食品マーケットの中で、
350の小さなイノベーションの塊こそが、
世界の食品の明日を切り拓いていることを感じずにはいられない。

小さな継続的なイノベーションにこそ、
いま、私たちは力を振り向けねばならないのだ。 (まだまだ、つづきます) 

<結城義晴>

2010年10月19日(火曜日)

テキサス・ニューヨーク・ロンドン・パリ旅行のエピローグはコンコード広場

帰ってきました、日本に。

今回は、疲れ切った。体は。
しかし、気持ちは、昂揚している。

なぜか。

いつものように、アメリカも良かった。
激変していて、その激変が、
アメリカのエネルギーを感じさせた。

しかしイギリスとフランスは、
ほんとうに行って良かった。

ついつい、楽をして、
「井の中の蛙」になってしまう。

毎日のルーチンの行動パターンの中に、
埋没してしまう。

それでは、絶対にいけない。
そのことを思い知った。

今朝は、7時起床。
まさに泥のように眠った。

朝陽が昇り始めたパリの景色。

メリディアン・モンパルナス24階の自室から。
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飛行機雲がふたつ。
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1時間後、街にオレンジ色の光が広がってきた。
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左側の高いビルは、パリッ子から不評のモンパルナス・タワー。

ホテルはメリディアン・モンパルナス。
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午後1時まで、自室で原稿書き。
担当編集者様、ほんとうにすみません。
ギリギリでした。

それから4時半まで、パリで初めての自由時間。
目的地はあったのだが、どうしても店に足が向いてしまう。

シンプリー・マーケット。
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フランス第2の小売企業オーシャン。
年商396億7100万ユーロ。
110円換算で、4兆3638億円。

ハイパマーケットを中心にした企業だが、
街中にスーパーマーケットのバナーを三つ持っている。
その中で、一番店数が多いのがこのタイプ。

それからモノプリ(MONOPRIX)
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フランス第3位の小売業で、
こちらはスーパーマーケットを中核にしたカジノ。
そのスーパーマーケット第1のバナーがカジノだが、
パリ市内にはこのモノプリも多い。

イギリスのテスコでいうところのテスコ・メトロというタイプに似ているが、
最近は洗練された都市型スーパーマーケットとなってきた。
注目のバナー。

それから地下鉄13号線と1号線を乗り継いで、
チュルリー駅へ。
店内に入って食事はしないが、
ちょっとだけ、鰻の野田岩を覗く。
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まだ営業していて、ひと安心。

野田岩は㈱商業界のそばに本店を持つ老舗。
故倉本長治主幹が愛用していて、
私も好きな店だった。
私が横浜に㈱商人舎オフィスを設立したら、
なんと偶然に、向かいのビルに野田岩が入っていた。

私にはなじみの深い店。
それがパリのルーブル美術館の脇にある。
パリに来たら、覗いてみて、ひと安心する。

その後、チュルリー公園を散策。
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人々がベンチに腰掛けて、くつろいでいる。
私もしばらく、寝そべるようにベンチに座って、
パリの空気を吸った。

「思えば遠くへ来たもんだ」
今日、横浜に帰る。

チュルリー公園は、ルーブルの前庭のようなところ。
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ユリウス・カエサルの像。
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カエサルはローマ帝国をつくっただけでなく、
ヨーロッパのグランドデザインを描いた。
EUはカエサルの構想に沿って誕生した。

2000年も前に、カエサルがデザインしたからこそ、
フランスもイギリスもドイツもイタリアも、
EUの統合に賛同した。

私も、歴史上の一人を上げよといわれれば、
「ユリウス・カエサル」と答えることにしている。

それからこのチュルリー公園の端にある小さな美術館へ。
オランジェリー・ミュージアム。
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建物の前に、ロダンの彫刻がある。
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こんな芸術品が、
野ざらしで置いてあって大丈夫なのかと、
心配になる。

オランジェリーは、クロード・モネの睡蓮が有名。
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360度の睡蓮の絵画。
それがふた部屋つづいている。

印象派に堪能し、
睡蓮を満喫することができる。

短時間の美術館訪問ならば、
オランジェリーがお薦め。
ルーブルやオルセーは重すぎるし、
時間がかかる。

オランジェリーから、
隣接するコンコード広場へ。
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パリの最後はここ。
コンコード広場。
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この広場から凱旋門に向かって、
シャンゼリゼ通りが連なる。

1755年から「ルイ15世広場」と呼ばれていたが、
フランス革命の時に、
ルイ16世やマリー・アントワネットがギロチン処刑された場所。

現代のフランスが出発した広場。

私の旅も、コンコード広場で終わり。

その後、ホテルに帰って、トランクを取り出してから、
タクシーでシャルル・ド・ゴール空港へ。
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JAL406便で11時間半。
ほんとうにお疲れ様でした。
皆さんありがとう。

レポートしなければならないテーマや材料は、
山ほどある。

今回は、なんとか、このブログにて、
報告・分析を試みたいと思っている。

従って、まだまだ、
つづきます。

よろしく。

今夜は、
ぐっすり眠ります。

おやすみなさい。

<結城義晴>

2010年10月18日(月曜日)

世界最大の食品フェアSIALで出会った人々

Everybody! Good Monday!
[vol42]

2010年の第42週。10月第4週。
1年間が52週だから、
あと10週間で、今年も終わってしまう。

なんと早い時間の経過。

昔々、太陽と月と雷が一緒に旅をした。
ある旅籠に来て、一泊することになった。

一夜明けて、雷さまが目を覚ますと、
お日さまとお月さまが、いない。

さきに旅立ってしまったという。
そこで雷さまの一言。

「月日のたつのは早いものだ」

さらに一言。

「私は夕だちにしよう」

おあとがよろしいようで・・・、とはならない。
このブログは。

今週は、日本の秋を楽しむ週。
大いに自分も楽しみつつ、
お客様にも楽しんでもらう。

来週月曜日の25日はサラリーマンの給料日。
土曜の23日、日曜の24日、
そして月曜は給料日。

大衆はそれを胸をわくわくさせながら待っている。
だから今週は、秋を楽しむといっても、
「節約、倹約。もったいない」の気分。
それも忘れてはならない。

自分の顧客とシンクロする。
それが商売の極意。

そして今月の商人舎標語。
「良く噛んで食べる」
いつでも、なんでも、
良く噛みしめて、事にあたる。
頭に浮かんだことを、
すぐに口に出してはならない。
何度も噛み砕いてから、発すべし。
「良く噛んで食べる」
Everybody! Good Monday!

と、いつもの月曜日のご挨拶をした後で、
パリからの報告。

もう、疲れ切った。
体は。

しかし気持ちは、まだまだ充実。

一昨日は、一日中、
パリ郊外の小売業視察。
カルフール、オーシャン、カジノ、ルクレール。
そしてとんでもない光景を目の当たりにした。

特にカルフール・モンテッソン店。
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オーシャン・ラ・デファンス店。
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そしてカルフール・パリ・オートゥイユ店。
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これらの報告は、明日、明後日に譲る。
とにかく凄い。

その1日視察のときのバスの中のスナップ写真。
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皆で一斉に空調を直しているところ。

さて昨日は、世界2大食品フェアSIALを訪問。
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この一大フェア自体の報告も、
明日、明後日に譲らねばならない。

とにかく、写真を整理し、原稿にする時間がない。
それほど膨大な材料が手元にある。
ご容赦のほど。

私はもう、今日の夕方の便で、
帰国しなければならない。

長い長い旅も終りに近づいた。

そこで今日は、SIALで出会った人々のご紹介。

朝10時前、パリ・ノールのシアル会場に到着したと思ったら、
シアル・ドールブースのところで、バッタリ。
全国セルコチェーンの一行。
理事長の佐伯行彦さん(㈱さえき社長)と㈱セルバ社長の桑原孝正さん。
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さらに6号館の入口のところで、
㈱マックスバリュ西日本社長の藤本昭さんご一行。
待ち合わせたわけでもないのにバッタリ。
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シアルには18万人もの入場者がある。
そのなかで、こうもバッタリ、バッタリ、会うものか。

それから展示会場では、味の素のブース。
ラーメンと餃子の試食を展開していて大人気。
商談も進んだようだ。
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ラーメンと餃子をご馳走になったあとで、
味の素冷凍食品㈱社長の進藤大二さんと。
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それから味の素㈱食品事業部海外食品部専任部長の杉本大介さん(左)、
味の素ゼネラルフーヅ㈱執行役員大阪支社長の小黒節郎さん(右)。
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小黒さんは、万代ドライデイリー会の団員。

そして視察が終わって、そのドライデイリー会団員「オジン・グループ」と。
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私にはとても嬉しい再会があった。
シアルのプレスセンター。

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かつてシアル・ドール選考委員を務めていたこともあって、
私はプレス・バッジをもらって、シアルを訪問した。

だからプレス・センターには顔を出さねばならない。
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シアルには世界中からジャーナリストが集まってくる。
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シアルはそんなマス・メディアを驚くほど大切にしてくれる。
まあ、これが欧米の常識ではあるけれど。

その中にいました、この人。
スチーフン・マイズナー。
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シアルドール・南アフリカ共和国代表委員。
私が最も親しかった人。
『スーパーマーケット&リテイラー』誌マネジング・エディター。

それから、このお二人。
シアルドール・ジャーナリストたちの中の重鎮。
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左が、ジョージ・C・コンドン。
『カナディアン・グローサー』誌代表。
私のグローバル・シアルドール争いのライバルだった人。

右は、ピーター・ミッチェル。
ニュージーランドのレビュー・パブリシング社オーナー。
『スーパーマーケット・ニューズ』
『レストラン&ケタリング・ニューズ』
『ニュージーランド・アパレル』などを発刊している。
こちらはニュージーランドの㈱商業界のような存在。

6年ぶりの再会だったが、
みんな、年をとった。

商業界を退任して、
商人舎をつくったこと。
コーネル大学RMPジャパンが設立され、
副学長に就任したこと。
立教大学大学院の教授の仕事をしていること。
そんなことを報告したら、
「コングラチュレーション!」と言ってくれた。

ことのほか嬉しかった。

さてそんな邂逅もあったが、
一日のシアル視察を終えて、
パリ市内のメリディアン・モンパルナスに帰ってきて、最後の講義。
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ご清聴に感謝したい。
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ヨーロッパの文化、とりわけ食文化に触れること、
シアルの広大な展示会で、膨大な商品の存在を知ること。
そしてテスコ、カルフールなど小売業の繁盛ぶりを肌で感じること。

ピーター・ドラッカー先生の「ポスト・モダンの七つの作法」の第一項。
「見る・聞く」
それも自ら見る、自ら聞く。

それが何より大事だと思う。
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皆さん、ありがとう。

最後の最後に、一足先に帰る私とのお別れパーティ。
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その際、お二人の誕生祝いでケーキにろうそく。
会長の今津龍三さん(今津㈱社長)と、
副会長の小野喜久雄さん(㈱日本アクセス執行役) 。
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おめでとう。

そして見事な大阪締めは、
㈱万代取締役商品部長の磯田雅人さん。
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ホテル前で最後の写真。
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ぼけぼけ写真は、添乗員の小阪さんの所為です。
映っている皆さん、ごめんなさい。
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かくて、私たちのロンドン・パリの旅、
大団円に近づいた。

商人舎第8回USA研修会のテキサス・ニューヨークから数えると、
私自身は約2週間。
ニューヨーク・ロンドン・パリ。
世界三大都市を巡った。

今回は二つのツアーだったが、
いつかひとまとめにして、
三大都市巡り研修会もやってみたいものだ。
お疲れ様。
そしてありがとう。

<結城義晴>

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結城義晴・著


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鈴木哲男・著

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