結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年03月03日(土曜日)

台北の日勝生加賀屋・徳光重人さん、台湾での日本ビジネス奮闘記

今日は楽しいひな祭り♪

しかし、ここ台湾では、
ひな祭りはない。

だからスーパーマーケットでもコンビニでも、
百貨店でもひな祭りのプロモーションは行わない。

日本の節句は、
中国からやって来た。

いわゆる五節句
1月7日が人日(じんじつ)、
3月3日が上巳(じょうし)、
5月5日が端午(たんご)、
7月7日が七夕(しちせき・たなばた)、
そして9月9日が重陽(ちょうよう)。

中国から来たものの、
日本で独自に発達し、
その中で3月3日は桃の節句となり、
ひな祭りとなった。

台湾には桃の節句がない代わりに、
「婦女節」(フーニュイジエ)がある。

こちらは世界婦人デーを採用して、3月8日。
婦女節という。

中国人女性の地位向上を目的にしている。

さて昨日のお昼頃、
台湾の台北松山空港に到着
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日本時間9時40分発、
13時30分着。
約4時間。

しかし時差が1時間で、
こちらの12時30分到着。

気温27度。

すぐにチャーターバスで、
新北投へ。

高速道路を走り、
途中、Wellcomeなど登場。
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台湾のスーパーマーケットは小型がほとんど。
Wellcomeは286店舗のスーパーマーケット第2位。

すぐに新北投につく。
ここ北投温泉は、
日本の秋田・玉川温泉と同様のラジウム泉で有名。

そしてその中心にそびえる温泉旅館。
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そう、日勝生加賀屋
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石川県能登の加賀屋の、いわば台湾支店。
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支店といっても、
台湾資本の日勝生活科技網站と加賀屋の合弁企業。

立教大学大学院・結城ゼミは、
サービス・マーケティングのゼミでもあるので、
日本旅館のホスピタリティ・ナンバー1の加賀屋を学ぶのも、
ゼミの趣旨ではある。

その加賀屋が台湾に温泉旅館を出したのが、
2010年12月18日。

日本のホスピタリティが、
台湾に通じるのか。
本質的なものをどう取り入れ、
どの部分で現地化するのか。

興味は尽きない。

着いたらすぐに、
客室をご案内いただく。
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ご案内役は「小夏」さん
この名は客室係名で、
小夏さんは台湾人。

客室には全室に自前の温泉がある。
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宴会場は、掘りごたつ式。
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中国人や台湾人の宴会は、
円卓が欠かせない。
だから円卓の宴会場もある。
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大浴場や足湯の設備も完備してあるが、
日本になくて台湾にあるのが、「個人湯」。
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これが5階のフロア全部を使って展開され、
特徴となっている。

もちろん和倉の加賀屋のイメージは、
完全に踏襲されている。
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夕方には生演奏の琴の音が静かに流れる。
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館内の視察が終わると、
白鷲の間で、小夏さんを囲んで集合写真。
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アフタヌーンティをごちそうになる。
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そして真打登場。
日勝生加賀屋董事の徳光重人さん
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「日本と台湾の架け橋になる」
それが徳光さんのライフワーク。

徳光さんは、大学を出て、
スポーツインストラクターとなる。
そして縁あって、台湾へ。

さらに縁あって、
日勝生活科技網站オーナーからの要請で、
この北投温泉でホテルを開設する役を担う。

石川県金沢のご出身。

だから北投にホテルをつくるという話が出た時、
加賀屋の誘致をまず考えた。

しかし加賀屋につてはなかった。

徳光さんは何か不思議なものを持つ。
ここでも縁と苦労があって、
加賀屋の了解を得て、
開設にこぎつける。

しかし日本と台湾の考え方や文化の違いに、
何度も何度も苦労を重ねながら、
一つひとつ問題を解決して、
2010年12月にオープン。

日勝生加賀屋のコンセプトは、
日本の加賀屋をそのまま台湾に持ってくること。

ここで妥協はしない。

建設、施設、什器、家具備品に至るまで、
本物とそっくりのものを台湾の業者を使って仕上げた。

さらに人の問題

とりわけ加賀屋にとって必須の「客室係」。
全員台湾の女性で、
日本の加賀屋流を実現させる。

採用から教育まで、
日本の加賀屋の全面協力の下、
何とか仕上げた。

着物の着方の練習、
正座の訓練、
膝をついてのご挨拶やふすまの開け閉めまで、
日本式のホスピタリティを、
所作のトレーニングから入った。

つまりは形から入る。
それがやがて身につく。

徳光さんは体育の教師を目指していた。
だから大学の授業で柔道の黒帯を捕るという課題があった。
講道館では初段をとるために、
型を基本としている。

このことから日本の所作を、
台湾の若い女性たちに学び取ってもらおうと考えた。

形から入るトレーニングは、
見事に成果を収めた。

私たちを案内してくれた小夏さんも、
その一人。

最初は着物を着るのに、
2時間もかかった。
今では10分ほどあれば、
日本人以上に着こなす。
そんな丁寧な訓練と教育が間に合って、
台湾加賀屋はオープン。
現在、台湾のビジネス誌でのホスピタリティ調査では、
断トツの第1位。

しかも日本の加賀屋よりも良い面があるとの評価も。

徳光さんの熱意がそれを成し遂げた。
固い握手。
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ゼミ生全員で写真。
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私だけ特別に、
台湾加賀屋の客室係の皆さんに囲まれて写真。
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ありがとう。

日本の加賀屋にとっても、
台湾加賀屋は大きなメリットを生んでいると思う。

何より加賀屋のホスピタリティとは何かを、
台湾加賀屋が追求し続けている。

そして質問なり、疑問なりが、
常に寄せられる。

そのリクエストに、
能登の加賀屋も丁寧に答える。

するとそれがそのまま、
加賀屋の本質を加賀屋自身に確認させることになる。

理念やミッションは、
風化しやすいものだ。
陳腐化も避けられない。

しかし同じ理念を掲げ、
他国でそれを成し遂げようとする人々がいると、
常にそれを見つめ直さねばならなくなる。

つまり加賀谷らしさを、
意識し、自覚する緊張感が生まれる。

これこそ、両加賀屋にとって、
何よりもメリットとなることだ。

徳光重人さんの話を聞いていて、
私はそんなことを考えていた。

< 結城義晴>

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