結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年05月10日(木曜日)

「本物のプロ」を考えつつ人口増加率35%ネバダ州ラスベガスへ出発

日経新聞最終面の『私の履歴書』。
今月は落語家の桂三枝。

今日は大学受験から、浪人、
そして大学に入るところまで。

「長いトンネルのような浪人生活が始まった。
並行して郵便局でアルバイトを始めた」

「屋上で毎日弁当を一人で食べた。
近くの幼稚園が昼休みにいつも
『アマリリス』の歌を流していた。
いかにも愛らしい調べだが、
今もあの旋律を聞くと、
胸の塞がるような思いがよみがえる」

ここがいい。

桂三枝の創作落語は、
こんなディテールが積み重ねられて、
出来上がっている。

児童文学者のエーリッヒ・ケストナー。
「子供の頃のことをいかに鮮明に覚えているかが、
文学者の資質だ」

その意味で、
桂三枝の「アマリリス」は、
三枝落語の文学性を物語っている。

今朝は、妙に感心。

ちなみに三枝は、浪人のあと、
関西大学商学部に入学。

学んだ学部と表現者としての資質は、
関係ないらしい。

日経新聞スポーツ欄のコラム『チェンジアップ』。
元西鉄ライオンズの名遊撃手・豊田泰光が書く。
私が一番好きな野球コラム。

今日のテーマは、
「プロなら返金はタブー」

「中日の高木守道監督がお客のやじに我慢ならず
『バカやろー』と言い返した」

「しかし、客とけんかしてはだめだ。
野球のことなら何を言われても仕方がない。
それがプロだと私は思う」

豊田はこのコラムで、
プロフェッショナルの何たるかを説き続けている。
それが商人にとって、とても役に立つ。

もう一つの最近のエピソード。
「お金をとって野球をすることの意味を考えさせられたのが、
DeNAの入場料返金の試み」

DeNAは「コンプチャガ廃止問題」でも話題を集めているが、
この大型連休中、一部のチケットに、
「試合に満足できなければ、お代は返します」と打ち出した。
サービス業の入場料返金は、
小売業ではタダで商品を配るようなもの。

豊田は言う。
「話題作りとしてはいい。
だが返金はタブーだ」

「金を払ってでもみたくさせるのがプロ。
試合が成立したらお代は返しません、
というのが原則だろう」

顧客は皮肉なもので、
「ゴールデンウィーク中は健闘したのに、
返金希望者が相次いだとか」

DeNAの選手もチームも、
残念ながら、今のところ、
本物のプロではないらしい。

「お金のやりとりによって生じるスタンドとフィールドの間の緊張感が、
選手をプロにすることを忘れてはならない」
これも商売に通ずることだ。

商品の品質をはるかに下回る売価で顧客をつっても、
原価を割って安売り競争をしても、
顧客は続けて店にやって来はしない。

もちろん小売業でもコストコのように、
「返金返品・会費100%保障」を、
高らかに顧客と約束する店はある。

しかしその商売のプロフェッショナルぶりに、
会費を返せというカスタマーはほとんどいない。

さて、アメリカのニュース。
「米企業主要500社、1~3月8%増益」
これも恐縮しつつ日経新聞の記事。

調査会社トムソン・ロイターが、
第1四半期を終えた406企業実績に未発表企業のアナリスト予想を加えて集計。
純利益の前年同期比は8%で、
期初時点の予想値「3%増」を大きく上方修正。
その前の四半期・昨年10~12月期は9%増だったが、
二けた直前の伸びは続いた。

「中国は素晴らしい四半期になった」。
純利益を前年同期から94%増やしたアップル。
新機種「iPhone4S」の投入で、中国の売上高が3倍以上に急拡大。
米国の景気好調は、
中国をはじめとする新興国に支えられている。

対照的に、ヨーロッパ事業は長期的な落ち込みが懸念される。
フォード・モーターは「欧州地域の営業損が赤字になった」
結果としてフォードは「全体の純利益は45%減」。

スターバックスも既存店が、
「欧州・中東・アフリカ地域」で減収。

しかし米国本土は「底堅く推移」。
「マクドナルドの既存店売上高は米国が9%増」
これは「地域別で最も大きな伸び」。

私は今、成田空港。
これからその消費好調なアメリカに発つ。

商人舎USA視察研修会Basicコース。
目的地は、消費好調なアメリカで、
一番人口増加率の高いネバダ州のラスベガス。

2000年から2010年の10年間に、
ネバダ州の人口伸び率35.10%。
2010年段階で270万0551人。
伸び率は全米第一位。

第2位アリゾナ州の24.60%、
第3位ユタ州の23.80%
を、
10ポイント以上も引き離して断トツ。

人口が増加しているから、
新しい業態やフォーマットが開発される。
商業・サービス業にダイナミズムがある。

1840年代末、
カリフォルニア州でゴールドラッシュが起こった。

ラスベガスは砂漠の中の重要な中継地として発足。
しかし金鉱ブームは去り、1929年の世界大恐慌。

そこで砂漠の中のネバダ州は、
税収確保のために、賭博の合法化を図る。

さらにニューディール政策で、
ラスベガス南東48Kmにフーバーダムが着工。

1930年段階の人口5165人。
このころを「ギャンブリングの時代」という。
つまりは賭博の街、ラスベガス。

つぎの段階は、1970年以降。
「ゲーミングの時代」。
男のギャンブルだけでなく、
女性も楽しめる「ゲーム化」した遊びの時代。
人口は12万5787人。

さらに第3段階は、1990年代から2000年後で、
このころが「エンターテインメントの時代」と呼ばれる。
人口は2000年に47万8434人に飛躍する。
街全体が遊園地の如き装置となる。
世界最高のショーも開催される。
子供連れのファミリーが楽しめる時代となる。

そして現在が第4段階で、
「コンベンション&リゾートの時代」
2010年のラスベガスの人口58万3756人、
21万1689世帯。

大きな会議や展示会が開かれるところ、
そして他の地からやってくるだけでなく、
住み込んでしまうエリア。

ラスベガスという都市自体が、
「業態の転換」を図り、
「フォーマットの開発」を続けてきた。

大事なことは、
ギャンブリングもゲーミングも、
エンターテインメントも、
リゾート&コンベンションの時代に、
それぞれの機能がなくなってはいないということ。

社会的な機能が、
つけ加えられ、
厚みを増してきている。

だからストリップと言われる中心街は、
ギャンブリング、ゲーミング、エンターテインメント、
郊外には次々に新興住宅地ができ、
新しい小売業態やフォーマット、
ショッピングセンターが登場してくる。

Basicコースが、
ネバダ州ラスベガスを選んで、
一点集中で学ぶのは、
圧倒的に人口増加率が高く、
新しい業態やフォーマットが登場しているからだ。

ラスベガスに象徴されるアメリカのダイナミズムを、
肌で感じ、学び取るためだ

豊田泰光の説く「プロフェッショナル」という点では、
一日の長があるアメリカへ、
いま私たちは、旅立とうとしている。
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商人舎USA研修会Basicコースは、
2班に分かれて出発する。
Aグループはアメリカン航空で出発。
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Bグループはユナイテッド航空。
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事務局合わせて、
総勢67名のチームとなる。

チームごとに旅程や趣旨の説明。
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Bグループ説明会。
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そして最初のレクチャー。
Aグループに。
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Bグループに。
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フライト前の合間にも、
ブログとフェイスブックの執筆。
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今年第1四半期消費好調のアメリカへ。
そのダイナミズムを感じ取りに、
では、行ってきます。
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<結城義晴>
 

2012年05月09日(水曜日)

投資家バフェットの「流儀」と小嶋千鶴子著『あしあと』の「危険の兆候」

目玉は、
どっち向きについている?

前だ。

光の射す方向が、
前だぜ。

糸井重里さんが、
『ほぼ日』の巻頭言
「今日のダーリン」に書いている。

東北の被災したともだちに、
メールを送って考えたこと。

読売新聞の巻頭コラム『編集手帳』。
「社長が従業員に告げた。
『今年の給与は50%アップになる』
『昨年比ですか?』
『来年比だ』」。

月刊『東京人』4月号に、
名越健郎さんが紹介する世界のジョーク。

コラムニストは、言う。
「今日よりも明日が暗く、
今年よりも来年の経済が案じられる」

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。

これは結城義晴の言葉。

前向きに、
ポジティブに、
それでいて、
焦らず、一歩ずつ、
行きたい。

日経新聞に「投資家バフェットの流儀」。

アメリカの投資家ウォーレン・バフェット氏(81歳)。
投資会社バークシャー・ハザウェイのCEO。
「一代で世界3位の富豪に上り詰めた『オマハの賢人』」。
その株主総会には世界中から3万5000人が参集。

総会は、投資家たちの年に1度の「お祭り」。
7時間におよぶロングラン。
会議場を埋め尽くした株主らからの質疑応答は、
「バフェット白熱教室」のよう。

「気に入った企業に投資するとき、
マクロ経済の状況は議論しません」。

「今後10年にわたり、
収益力と競争環境を保てると思える企業を選びます」

これは企業そのもののビジョンと直結する。
「『株式』を買うのではなく、
本当に気に入った『事業』を永久に保有するつもりで、
集中投資する」

私自身は、株式をはじめとして、
投資は、一切やらない。
ジャーナリストとして判断を間違うことになるからだ。

しかし企業活動を研究する者として、
バフェット氏の視点には共通するものを感じる。

バークシャーが株を保有する企業、
コカ・コーラ、IBM、ウェルズ・ファーゴ、
アメリカン・エキスプレス、
P&G、クラフト・フーズ。
そしてウォルマート・ストアーズ。

「バフェット流株式投資の鉄則」が、
記事には掲載されている。
①事業内容を自分で理解できる会社にしか投資しない
②長期に収益を上げるブランド力の強い企業を選ぶ
③成長性より安定性を重視する
④変化が激しく先の読めない業界への投資は避ける
⑤投資のための借金はしない

まったくもって、企業経営活動そのものに通じる。

最後に、金(ゴールド)への投資に関しての考え方が面白い。
「あなたが金を1オンス買ったとして、
100年経っても1オンスのままですよ」

ウォーレン・バフェット氏は81歳になっても、
前を向いている。

さて昨日、今日の私の行動をさかのぼる。
明日はアメリカに発つが、
そのため、今日は朝から横浜の商人舎オフィス。

午後、㈱紀文食品社長室担当部長・山本真砂美さんと、
商品企画五課課長の堀内慎也さん来社。
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先のことになるが、9月4日・5日に、
「紀文正月フォーラム2012」が開催される。
場所は、昨年同様、東京・時事通信ホール。

今年、私は、2日とも、講演する。
今年末商戦、来年の年始商戦に対する考え方を述べる。
紀文からも提案がある。

是非、ご参加いただきたい。

山本さん、堀内さんとは、
その打ち合わせ。

そして昨日は、昼から千葉県の幕張本郷。
メイプルイン幕張。
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イオンビジネススクール
SM事業コースの巻頭講義。
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イオングループのスーパーマーケット事業は、
いまや1600店、2兆1000億円となる。

全国のマックスバリュ各社、
それにカスミ、いなげや、ベルク、
マルエツ、光洋、イオンキミサワ。
昨年11月からは、
四国・中国地方のマルナカグループが加わった。

日本で唯一のスーパーマーケットのナショナルチェーンである。

このスーパーマーケット事業部隊の店長、バイヤーが90人。
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午後1時から3時間。

私のテーマは、
「商業の産業化・現代化と知識商人の役割」

イオンビジネススクールといっても、
私は持論を展開する。

日本商業の現代化は、
「新しい森」づくりに似ている。

CWニコルさんの影響を受けて、
「新しい森」と表現している。

その新しい森には、
大木もあれば、
中小の木々も生息している。
草花も息づいている。

ニコルさんが購入して、再生したアファンの森。
それは賢くて謙虚で忍耐強い人間によって蘇生された。
現在「アファンの森財団」となっている。

日本商業の現代化は、
この「アファンの森」づくりに似ている。

イオンもセブン&アイ・ホールディングスも、
そしてローカルチェーンも、
インディペンデントも、
店頭では競争しながら、
全体として俯瞰すると、
あたらしい「アファンの森」となっている。

それが商業の現代化である。

昨日の講義ではこんな話はしていないが、
しかし背景にはこの考え方がある。

途中、10分の休憩をはさんで、
3時間。
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日本商業の現状と課題、
マネジメント理論の変遷など、
マーケティングとイノベーションにとって
不可避の内容を語った。
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あまりに熱が入って、
最後には声がかれた。

イオン・ピープルとしてのインテグリティ。
是非とも守り続けてほしい。

それが商業の基幹産業化に貢献することになる。

講義が終了してから、
イオンビジネススクール担当の石川大元さんと写真。
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お疲れ様でした。

この後、石川さんから本をいただいた。
小嶋千鶴子著『あしあと』。
伝説の名著。
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私は㈱商業界時代にこの書を手にして、
会社で読んだ覚えがあるが、
所蔵はしていない。

イオン名誉会長の岡田卓也さんの姉上が、
著者の小嶋さん。

戦前の1937年には、
イオンの前身㈱岡田屋呉服店代表取締役就任。
1972年にはジャスコ㈱常務取締役就任。
ジャスコ、イオンのマネジメントの基礎を築いた人だ。

その半生を振り返った手記が『あしあと』。

「お礼のことば」と題された前書きにある。
「経営書ではピーター・F・ドラッカーに、
一番傾倒しています」

そう、イオンは、ドラッカーの哲学をもとに、
マネジメントの骨組みがつくられている。

この本の第4章「おぼえがき」には、
こんな小見出しが並ぶ。
「企業の発展力は人」
「部下を信頼する」
「得手とするところを把握する」
「人の長所をどう引き出すか」

これらはすべて、ドラッカーの考え方と一致する。

そして、この本の最後のところに、
「大切なこと」と題して、
短い添え書きがある。

「危険は絶えず繰り返す。
兆候は先づ在庫の過剰に現れる」

「利益が商品にあるのではなく、
利益は回転の速度によって決まるのである」

「回転の速度は、
お客様の心をよく
読むことによって維持される」

そして最後の最後に、ある。
「簡単なことが一番むつかしく
そして努力の要ることなのである」

小嶋千鶴子さん、96歳。
いまだにシャキッと背筋を伸ばして、
前を向いて生きている。

心から感謝。

新しい森づくりに、
小嶋さんの教訓は、
忘れられない。

<結城義晴>

2012年05月08日(火曜日)

ロピア小田原高田店1坪1000万円の「シンプルで易しい商売」

フランス大統領選第2回投票で、
現職のニコラ・サルコジが負けた。

勝ったのは社会党のフランソワ・オランド。

ともに57歳。

得票率は、
オランド51.68%。
サルコジ48.33%。

オランドは勝利宣言のメッセージ。
「仏国民は変革を選んだ。
私はすべてのフランス人の大統領になる」

サルコジは、この結果を、
「『民主と共和』に基づいたフランス国民の選択」
「全ての責任は私にある」
潔い。

そしてオランド新大統領への電話でのコメント。
「試練の中での幸運を祈る」

ともに、気分のいい発言で、
こちらも気分がよくなる。

一方、ギリシャ総選挙は、投票、即日開票。
暫定政権を担っている二大政党が後退。
政権はますます不安定になる。

さらに、ロシア・モスクワでは、
ウラジーミル・プーチン大統領の就任式。
民主化の遅れと対欧米強硬姿勢が懸念される。

フランスは社会党で左向き、
ロシアは保守化で右向き、
ギリシャは渾沌。

三者三様のヨーロッパ情勢。

「欧州では左翼、右翼という政治区分は時代遅れで、
『ローカリスト』と『グローバリスト』という分け方が
現実に近い」

日経新聞のコラム『一目均衡』。 
特別編集委員の末村篤さんが、
「経済成長のパラダイム転換」と題して、
大上段から語り下ろす。

「経済危機が社会不安に発展し、
財政と雇用のトレードオフが政治問題化した欧州で、
経済成長のパラダイム転換への動きが台頭している」

「危機の打開には成長が不可欠というロジックは、
『改革なくして成長なし』と似ているが、
成長の中身も改革の中身も異なる」
どう違うのか。

国際労働機関ソマビア事務局長の言葉を引用。
「労働を生産コストと捉え、競争力と利益を最大化するために、
できるだけ低く抑えねばならないと考え、
少数者への富の偏在を招いた現在のモデルから、
人々の福利増進と格差是正を主目的とし、
生み出された良質の仕事の量で成功が測られる
異なるタイプのモデルへの転換が必要とされている」

つまりは、「新自由主義的政策」に対して、
対照的な「新社会民主主義の思潮」の台頭。

そしてフランス大統領選挙を持ち出す。
「民主政治の振り子も揺り戻し始めた。
仏大統領選を制したオランド氏は『60の約束』で、
生産と雇用と成長を最優先課題に掲げた」

一方、「米国を筆頭に先進国の多くで
空前の企業利益と戦後最悪の失業率の併存現象が広がる」。

結びの言葉は、
「危機の深化とともに
『むき出しの資本主義』を『人間の顔をした資本主義』
軌道修正するパラダイム転換の可能性も高まる」
難解な言い回しのコラムニストだが、
おそらく社会民主主義者だろうということは、
わかる。

企業は太る。
人々は細る。

この10年の経済政策の結果、
深まった危機。

「人間の顔をした資本主義」が、
この危機を救うというのが、
コラムニストの主張。

そのアメリカの失業率が下がってきた。
これも日経新聞朝刊。
「米失業率改善は本物か」

4月の失業率は8.1%。
前月から0.1ポイント低下。
なんと3年3カ月ぶりの低水準。

小売りサービス業が貢献しているに違いない。

昨2011年8月には9.1%だったから、
8カ月で1.0ポイントも低下。

アメリカの中央銀行「連邦準備理事会イエレン副議長も、
「謎(puzzle)だ」と発言。

2011年の実質成長率は2%を下回る。
そんな中で失業率が急低下。

失業率と成長率の間には「オークンの法則」がある。
「一国の国内総生産(GDP)が
潜在産出量より1%小さくなる度に、
失業率が約0.55%上昇する」
という経験則。
今回はそれを大きく逸脱し、
「特殊事例」のように見られる。

不思議な現象が頻発する。
そんな時こそ、
パラダイムの転換が起こる。
良い方向にあると期待したい。

さて、先々週訪れた㈱ロピアの店舗。
素晴らしい。

ゴールデンウィークが終わって、
やっと紹介できる。

ロピア小田原高田店は、
昨年11月にオープンしたロピアモールの核店舗。
モールの総売り場面積は6081㎡。
県道717号線高田入口交差点そばの工業団地の中に位置する。
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モールには、ドラッグストアのクリエイトSDと、
ホームセンターのカインズホームがはいっている。
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ロピアのファサード。
新CIを導入し、
デザインを一新。
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壁面にはロピアの経営理念が掲げられている。
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ロープライスのユートピア。
楽しくて感動的な店づくりを目指す。

入り口には、ショッピング・バッグの説明。
大切なインフォメーションだ。
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入り口の両サイドには、今日のお奨め商品が、
什器に1アイテムずつ並べられて単品量販。
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左サイドでも単品量販。
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入ってすぐに青果売り場。
最初にバナナの木をプレゼンテーションしたプロモーション・コーナー。
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青果売り場は、果物のコーナーから入る。
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左壁面にはトマトのコーナー。
圧巻の陳列。
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野菜の導入部は、季節のお買い得野菜。
新玉ねぎ1個、19円。
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可動式の什器に投げ入れ陳列で量販する。
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さらに壁面には季節の野菜が続く。
ごらんの通りの、1什器1アイテムでの販売。
そしてこの価格。
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きのこ類は平台での展開。
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ロピアのPOPは大文字が多い。
遠くからでもおすすめ商品の価格が一目でわかる。
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青果売り場から精肉売り場への導入部には、
ハム・ソーセージがこのボリュームで並ぶ。
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その主通路の対面は、冷凍食品のリーチインコーナー。
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ロピアの強みは精肉部門。
もともと「ユータカラヤ」という精肉店から始まった。
まさしく核部門が食肉ということになる。
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お客はお買い得商品の平ケースに、
どんどん吸い寄せられる。
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広告の品の牛豚合挽肉100g50円。
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この日は雨。
雨の日サービスの若鶏手羽元は100g29円。
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対面売場では、牛肉を販売。
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この店はいたるところにぬいぐるみが置かれている。
ぬいぐるみがセシウム不検出の情報をながす。
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壁面にはロピアのマスコット「ロピタ」。
天井から大判のPOPが大量に掲示されている。
墨文字でデザイン性が高いため、うるささを感じさせない。
むしろ、お店の特徴になっている。
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タイル壁面には、フライパンなどの調理器具が
プレゼンテーションされていて、楽しい。

小田原高田店では、特別に松阪牛コーナーを設け、
お客を誘引している。
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精肉売り場に面するエンドは、焼き肉のタレのエンド。
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精肉売り場から鮮魚売り場へ。
売り場のカラーは、精肉売り場の赤から、
ガラッと青へと変わる。
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ロピアは最近、特に鮮魚売り場に力を入れ、
その成果が表れ始めている。

天井からレールを吊り下げ、模型の電車が走っている。
アメリカのウェグマンズのような仕掛け。
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ガラスで仕切られているが、作業場が見える。
メバチマグロのぶつ切りにお客が群がる。
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鮮魚売り場の奥には、
惣菜売り場を示すオレンジのロピア・ロゴ。
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コンコースの平台では寿司の販売。
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サービス品の魚萬ランチ握りずしは10貫399円。
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視察をしたのは、雨の金曜日、
それも午前中。
よくお客が入っている。
平台では弁当の販売。
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ロピア自慢の肉の揚げ物コーナー。
大皿でのばら売り販売。
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墨文字のPOPで自家製キャベツ・メンチカツを訴求。
専任のPOP作成担当が手書きでつくる。
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平台で販売する自家製おにぎり。
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その壁面は日配コーナー。
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そして青果の反対側の壁面は牛乳、飲料などのデイリー売り場。
売り場カラーは黄色に変わる。
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果実ゼリー98円も、この通り1什器1アイテム。
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ベーカリー売場。
ぬいぐるみが空を飛ぶ。
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芳醇食パン98円は、これだけの量を並べるが、
補充に忙しい。
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冷凍食品売り場は、全品半額。
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そして主通路の最後は卵売り場。
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水の売り場。下段ではケース販売。
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そして売り場の真ん中に設けられた菓子売り場。

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ここでも、おすすめ品は、
1什器1アイテムの単品量販を貫く。
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「単品量販」がロピアの特徴。

お米のコーナー。
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そしてチェックスタンド。
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ほとんどのお客が二段カートに、かごを2つセットして店に入る。
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そしてお客は、かごいっぱいの買い物をする。
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小田原店に限らず、
ロピアは「1坪1000万円」のシンプルな目標を立てる。
そしてそれを実現させる。

だから500坪の店ならば、年商50億円。
小田原高田店のように、600坪ならば60億円。

高木勇輔専務は、語る。
「ロピアは分かりやすくてシンプルなんです」

しかし1坪1000万は、
並大抵のことでは実現しない。

精肉と青果を核部門にして、
鮮魚も強化する。

加工食品、菓子、日配品は低価格を徹底。

そうすると客数が増える。

客数が増えると、
商品回転が高まる。

商売が易しくなる。

シンプルで易しい商売。
それが実現される。
ロープライスのユートピア。
ロピアのネーミングの由来。

同じ商品ならより安く。
同じ価格ならより良いものを。

私はこの店を訪れて、
アメリカの1930年を思い出した。

ご存知、マイケル・カレンの「キング・カレンの店」。
スーパーマーケット最初の店舗。
『最新型高級車にお乗りの方も、うば車をお引きの方も、ご来店歓迎。
流行遅れのお召物でも、そのままお気軽に、さあ、さあ、どうぞ!
金曜午後九時、土曜午後十時まで営業』

『大衆に直結した廉価販売のチェーン方式で、
三〇〇品目は仕入原価、二〇〇品目は5%を、
三〇〇品目は15%を、三〇〇品目は20%を、
それぞれ仕入れ原価にかけた値で売ると、
世の人達は、わが店の入口を破って乱入するでありましょう』

ロピアにはこのキング・カレンのにおいがする。
革新的なスーパーマーケットは、
カレンの言う「大衆に直結した廉価販売」
その「チェーン方式」の原点を持つものなのだ。

<結城義晴>

2012年05月07日(月曜日)

「女性が活躍する会社」を目指して「生きよ、学べ。」

Everybody! Good Monday!
[2012vol19]

2012年の第19週。
そして5月第2週。

ゴールデンウィークが終了して、
普段の生活に戻る。

売る側も買う側も。
授ける側も受ける側も。

普段の生活こそが、
とても貴重で大切です。

普段、日常、平常、平時、凡事。
さらにエブリデー。

こういった条件こそ、
小売りサービスビジネスの根底を形成するもの。

5月に関しても、
これからの4週間が重要になる。

襟を正して、
「普段」のマーケティングを考え直し、
「普段」のマネジメント、オペレーションに臨みたい。

さて今月の商人舎標語の再確認。
「生きよ、学べ。」
故川崎進一先生の遺稿集のタイトル。

大抵の企業で、
新年度となって、
ゴールデンウィークを乗り越えたとき、
本格的な「学習」の季節となる。

新入社員は五月病が出たりする。
必死で学習していれば、
そんなものにはかからない。

35年前の今ごろ、
私は㈱商業界に入社して、
『販売革新』編集部に配属され、
必死の思いで仕事していた。

毎月、故渥美俊一先生のインタビューがあり、
私はすぐに「渥美番」になった。

先輩たちがみな、
渥美先生を敬遠していたからだ。

毎月の始めの週に、編集部うち揃って、
当時は東京・青山の紀ノ国屋の近くのペガサスクラブに出かけ、
2時間ほどテーマに関してインタビューし、
先生と雑談する。

編集長は緒方知行さんだった。

編集次長クラスに高橋栄松さん、五十嵐宅雄さん、
中堅に伊東清さん、私の一年先輩に高濱則行さん。
そして新入社員の結城義晴。

高橋さんは『販売革新』編集長となり、
五十嵐さんは『商業界』編集長、
伊東さんは『商業界』『販売革新』編集長を歴任し、
高濱さんは『2020AIM』の編集長となった。
私ものちに『食品商業』『販売革新』の編集長をやり、
㈱商業界編集統括から代表取締役社長となった。

今から考えると、すごいメンバーの編集部だった。

はるかより吹きくる風はわれの持つ
時間
(とき)
の磁石を強くふるはす
〈日経歌壇より 仙台・平野由美子〉

その中に入ったもんだから、
五月病などになる暇はなかった。

そして渥美先生、川崎先生をはじめ、
様々な先生方から学び続けた。
5月は新入社員の結城義晴にとっても、
「学習」の季節だった。

川崎先生は「一心不怠 成長無限」を、
座右の銘にしていた。

一心に怠けず学び続ければ、
成長は無限である。

すなわち学ぶことこそ、
生きることである。
なぜならば、
生きることとは、
自ら成長することだから。

今月は、そんな月にしたい。

学びと言えば、
今月末の5月29・30・31日開催の、
「商人舎ミドルマネジメント研修会」。
参加者数が100人を超えた。

まだまだ募集中。

派遣企業の皆さんには、
受講案内とサブテキストの講師単行本3冊を、
一両日に発送する。

まだまだ募集中。
よろしく。

さてゴールデンウィークが終わると、
すぐに母の日。
今度の日曜日。

5月5日が「こどもの日」で、
祝日法が示すその趣旨は、
「こどもの人格を重んじ、
こどもの幸福をはかるとともに、
母に感謝する」

こどもの日から母の日までは、
繋がっている。

それが今週。

「常盤勝美の2週間天気予報」が、
丁寧で、いい。

今週も天候には十分に注意したい。

『食品商業』誌の4月号。
「このまま使える販促企画書」で、
㈱アイダスグループ代表の鈴木國朗さんが指摘している。
私の親友、盟友。

「母の日の買い物では父と子の来店もあり、
売場に慣れていない人も多い。
母の日企画を行う売場が、
分かりやすくなるよう、
コーナーPOPや接客案内サービスを強化」

この1週間、
大型連休でちょっと乱れた売場を、
再チェックして、今一度、
分かりやすい店に仕立て直す必要がある。

買ふべきか買はざるべきか迷ひゐて
売れてしまひぬ買ふべかりけり

〈日経歌壇より 千葉・小田茂〉

そして「母の日」を迎える。
特にスーパーマーケットは、
「母の日」こそ、
最も重要な日に位置付けるべきだ。

昭和30年代初め、
日本のスーパーマーケットは、
「主婦の店」として始まった。

バローもベルクも、
「主婦の店多治見」「主婦の店秩父」だった。

埼玉のマミーマートは、
「お母さんの市場」を意味する。

母の日は、「第二の創業祭」くらいの重みをもつ。
そんな取組みを期待したい。

私の今週のスケジュール。
今日は夕方から、立教で、
フード&ベバレッジ・マーケティングの講義。
3時間。
聴講生の皆さんも、どうぞ。

明日は幕張でイオン・ビジネス・スクールの巻頭講義。
こちらも3時間。

10日の木曜日から、
アメリカ・ネバダ州ラスベガス。
商人舎USA研修会ベーシック・コース。
頑張ります。

だから11日金曜日の立教ビジネスデザイン研究科委員会は欠席。
社会人大学院の教授会ですね。

さらに12日土曜日の結城ゼミも欠席。
しかし先輩たちが私の代わりに指導してくれて、
ゼミは開催されます。

ほんとうに、ありがたい。

35年前の私の新入社員時代の、
あの編集部のようなゼミになってきた。

さて今日の朝刊が休刊。
昨日の日経新聞に、
『女性が活躍する会社』の記事。

月刊誌「日経ウーマン」がまとめた「企業の女性活用度調査」。
今年1~2月に、国内企業4316社を対象に実施、
450社から得た回答から、4部門ごとに順位を付け、
総合点を算出。

4つの部門とは、
(1)女性の管理職登用度
(2)ワークライフバランス(仕事と生活の調和)度
(3)女性社員向け研修制度の有無など女性活用度
(4)女性社員比率など男女均等度

日本IBMが第1位。
2年連続。
女性管理職比率が12.0%。
これは全体の平均6.9%の2倍近い高水準。

第2位はP&Gグループ。
P&Gも連続2位。
ワークライフバランス向上の取り組みが評価された。
これは多様な働き方を推奨する制度。

第3位は第一生命保険、
4位から1ランクアップ。

第4位は日本生命保険。
日本生命保険は、前年の13位から急浮上。
「女性部下の育成を話し合う男性上司向けのランチミーティング」を開催。
斬新な試みを展開している。

そして第5位に髙島屋。
10位からの躍進。
嬉しいことだ。
さすが髙島屋。

ちなみに第6位パソナグループ、
第7位大和証券グループ、
第8位ソニー、
第9位パナソニック、
第10位野村証券。

証券会社、家電メーカーの大手企業が並ぶ。

小売業には女性が働く場が多い。
その女性が活躍せずして、
会社の繁栄はない。

『日経ウーマン』へも、
どんどん協力して、回答を寄せてもらいたい。
そしてランク内の小売サービス企業を増やしたい。

今週末は「母の日」。
ワーキング・マザーの日でもある。
女性が活躍する会社を目指す。
それを忘れてはいけない。

では、みなさん。
学びの5月本番。
Good Monday!

<結城義晴>

2012年05月06日(日曜日)

ジジの大型連休[日曜版2012vol19]

ジジです。
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きのうは、
こどもの日でした。

ボクはいちにち、
ねていたけれど。
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大型連休も、ボクは、
ねてばかり。

きのうは、
菖蒲の節句。

だからユウキヨシハルのおとうさんは、
ショウブ湯にはいりました。
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ボクはおふろ、
はいれませんが。
それからおとうさん、
でかけました。
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ヨコハマのミナトの、
大さんばし。
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ウッド・デッキになっています。
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大型の客船がとまっていて、
そのむこうに、みなとみらいがみえる。
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船にPEACEとかいてありました。
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おとうさんは、
大さんばしがだいすきです。
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きのうの晩は、
満月でした。
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大さんばしの満月。
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海のうえの満月。
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マリンタワーとヒカワ丸。
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とてもマンゾクして、
かえってきました。
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そして、きょうは、
雨がふって、
それがあがった。
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草木が雨にぬれた。
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そこに、うつくしいもの。
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雨のしずく。
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雨あがりには、
花も、すごく、
きれいになります。
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つつじ。
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これも、つつじ。
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これも。
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ひとつずつのつつじも、いい。
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でも、ボクは、
こんなのも、すきです。
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道ばたの草。
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コンクリートや石のところから、
はえだしてくる草。
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ねてばかりのボクでも、
なんだか「チカラ」を、
かんじるんです。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年05月05日(土曜日)

こどもの日と原発ゼロの日が重なる奇跡、育て方は「邪魔をしないこと」

5月5日、ゾロ目の、
こどもの日。

祝日法の趣旨。
「こどもの人格を重んじ、
こどもの幸福をはかるとともに、
母に感謝する」

最後に「母に感謝する」とあるのが、
何よりよい。

そして1週間後の5月13日、
第2日曜日が母の日。

厳密に言えば、
今日からの8日間は、
こどもと母の週間。
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これ以上ないほどの強いコンセプト。

小売業もサービス業も、
応えてほしい。

ただし今日はそれだけではない。
日経新聞の『春秋』と朝日新聞の『天声人語』が、
同じようにそれに触れた。

「はからずも日本では、こどもの日が
『原発ゼロの日』に重なった」

『春秋』は語る。

「事故や汚染は二度と起こしてはならないが、
電力不足も恐ろしい……。
そんな国内のジレンマ に苦悩する日本の姿」

日経はどちらかと言えば、
原発推進派か。

一方の『天声人語』。
「御(ぎょ)しがたいロウソクは福島でまとめて倒れ、
浜岡では折られ、ついに本日、
残る一本の泊(とまり)3号機が定期検査で消える」

「『原発ゼロ』は商業運転の初期、1970年以来という」

「こどもの日に歴史が刻まれる因縁を、
偶然で終わらすまい」

こちらはどちらかと言えば、
否定派。

「利にこだわらず情に流されず、
社会の総合判断が必要だ」

堺屋太一さんの言葉。

マザー・テレサの言葉。
人は不合理、非論理、利己的です。
気にすることなく、人を愛しなさい。

あなたが善を行うと、
利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう。
気にすることなく、善を行いなさい。

目的を達しようとするとき、
邪魔立てする人に出会うでしょう。
気にすることなく、やり遂げなさい。

善い行いをしても、
おそらく次の日には忘れられるでしょう。
気にすることなく、善を行い続けなさい。

あなたの正直さと誠実さとが、
あなたを傷つけるでしょう。
気にすることなく正直で誠実であり続けないさい。

助けた相手から恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。
気にすることなく助け続けなさい。
あなたの中の最良のものを世に与え続けなさい。

けり返されるかもしれません。
気にすることなく、最良のものを与え続けなさい。
気にすることなく、最良のものを与え続けなさい…

あなたは、
あなたであればいい。

これは紛れもなく母の気持ち。

こどもの日と原発ゼロの日、
重なる奇跡を思うならば、迷わず、
電力不足に耐える心構えをもちたい。

さて私は東京・池袋の立教大学。
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蔦の絡まる校舎。
その蔦の緑も、
ずいぶん濃くなってきた。

今日は、祭日にもかかわらず、
キャンパスに学生が多い。

ここだけ見ると、
とても大型連休とは思えない。

立教はよく学ぶ大学です。

私の研究室にも、
強烈な西日が当たり、
窓の外にはさわやかな風が、
木々を揺らす。

今日の私は結城ゼミ。
みんな少しずつ、自分のテーマが固まり、
それがフォーカスされてきた。

ほんとうに嬉しいことだ。
これから一人ひとりのテーマごとに、
私も一緒に勉強できる。

昨夜は、鬼島一司さんと飲んだ。
うまい酒だった。

鬼島さんは、
元慶応義塾体育会野球部監督。
2004年秋季東京六大学リーグ戦では、
31回目の優勝を果たし、
現在、NHKの高校野球解説者として活躍。
もちろん会社を持っていて、代表取締役社長。

その鬼島さんとの話で、
「育て方」 のことが出てきた。

鬼島さんはとても熱い人で、
熱血指導。

NHKの解説も、
ずば抜けて分かりやすく、
選手に深い愛情を持っていることがよくわかる。

一方、私の育て方の精神は、たったひとつ。
「邪魔をしないこと」。

会社の部下でも、
大学院のゼミ生でも、
小学校のジュニアソフトボールの子供たちでも、
もちろん自分の息子や娘でも、
本人が持っている力を伸ばすことを、
第一に考える。

従って、
社長や編集長や教授や監督や父親として、
「邪魔をしない」。

これは故上野光平先生の教え。
堤清二さんに請われて西武百貨店に入り、
実質的に西友を創業し、
「西のダイエー東の西友」と言われるまでに会社を育て、
流通産業研究所理事長・所長を務めた。

商人舎最高顧問の杉山昭次郎先生は、
その上野光平さんの盟友。

私は駆け出しの頃、
お二人が主催した研究会で、
長らく門前の小僧をやっていた。

その上野先生の育て方が、
「邪魔をしないこと」

私は自分の性格にも向いていることもあって、
生涯、この考え方を貫いている。
「邪魔をしないこと」

もちろん自分の生き方、仕事の仕方に関しては、
ぐいぐいと前に進む。

回りはそれを見ている。
見ていてどうするかは、
本人に任せる。
脱グライダーを期待する。

そして、私なりに、この考え方は、
ある一定の成果を上げていると自覚し、
上野先生に心から感謝している。

再び、マザー・テレサ。
どんな人にあっても、
まずその人のなかにある、
美しいものを見るようにしています。
この人のなかで、
いちばん素晴らしいものは
なんだろう?

そこから始めようとしております。

そうしますと、
かならず
美しいところが見つかって、
そうすると私はその人を、
愛することができるようになって、
それが愛のはじまりとなります。

このゴールデンウィークは、
facebookで㈱マナ・ティー社長の山本学さんから刺激を受けて、
マザー・テレサに終始した。

それはとてもよかった気がする。

山本さんとテレサさんに、
心から感謝。

<結城義晴>

2012年05月04日(金曜日)

みどりの日のテキスト作り直しと「仕事すること・生きること」

みどりの日。
今年七番目の日本の祝日。
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2007年から、
昭和天応の誕生日で、
かつて「天皇誕生日」の祝日だった「みどりの日」の4月29日が、
「昭和の日」となり、
同時にややご都合主義的にスライドされて、
5月4日が「みどりの日」となった。

それでも、
憲法記念日、
みどりの日、
子供の日と、
三連休になる5月初旬は、
日本人にとって安らぎの日々。

充分に安らいでほしいし、
その時にサービスを提供する側は、
十二分にそれを提供してほしい。

新聞の巻頭コラム。
毎日新聞の『余禄』だけが、
みどりの日をテーマにした。

朝日新聞『天声人語』は「毛髪」を題材にし、
読売新聞『編集手帳』は映画『昭和枯れすすき』を取り上げ、
日経新聞『春秋』は関越のバス事故にコメントした。

みどりの日は毎日新聞だけ。
そのくらいみどりの日は、
「つなぎ」と言った感じが強い。

その毎日『余禄』。
「日本には至る所に素晴らしい森林があり、
木を育成したり保持するために、
多大の労が払われていることは特筆に値する。

……伐採された木のあとには必ず再び植林される。
森はそれ自体で、国土の景観を美しくしている」
幕末のドイツ人リュードルフの手記。
(「グレタ号日本通商記」雄松堂書店)

「今度は私たちが緑の未来を植える番である」
まあ、ひねりも何もない結びの言葉だが、
とても重要なことだ。
私は昨夜から、レジュメづくり。
来週開催されるイオン・ビジネス・スクールのテキスト。
AEON Business Schoolの頭文字をとって、
ABSと略す。

イオンは「木を植えています」の活動をしている。
みどりの日に「木を植える」イオンの、
若い人たち向けのテキストづくり。

ところが、昼前にA4版36ページのテキストが完成して、
メールで送って、そのメールを確認したら、
どこかに消えた。
「ああ、データが消えた」

そう思い込んで、
またまた、残っていたテキストデータを頼りに作り直して、
やっと完成。

ブログでもなんでも、
デジタル上で仕事すると、
よくこういった事故が起こる。

大抵、自分が悪いもんだから、
どこに怒りをぶつけたらいいかわからない。

私は、もう一度、気を取り直して、
最初から、やり直す。

そしてさっき消えたものよりも、
必ず、少しでもいいから、
より良い内容に改めようと考える。

そうしなければ、
再び同じようなことをやる意味が、
見いだせない。

考えてみると、
小売業やサービス業に限らず、
あらゆる仕事と、
この行為は似ている。

いや、仕事というだけでなく、
生きることそのものかもしれない。
毎日毎日、
同じようなことの繰り返し。

しかしそれでも、
ちょっとでも、
より良くしようと考える。

そのほんの少しのイノベーションが、
その仕事の意味である。

ピーター・ドラッカーは言う。
〈イノベーションの必要性を最も強調すべきは、
技術変化が劇的でない事業においてである〉

マザー・テレサは語る。
「私たちは、この世で大きいことはできません。
小さなことを大きな愛をもって行うだけです」

倉本長治『商売十訓』第4訓。
「愛と真実で適正利潤を確保せよ」
今日のみどりの日も、
そうして、生きたい。

「生きよ、学べ。」
今月の商人舎標語。
これは川崎進一。

倉本長治1899年生まれ、
ドラッカー1909年生まれ、
マザー・テレサと川崎進一は、
どちらも1910年生まれ。

みんな故人になってしまったけれど。

みどりの日に、
学びつつ、
生きることを考える。

<結城義晴>

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結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

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新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

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