結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年09月14日(日曜日)

Fast Retailingの「3.4兆円」と日本人の「学習意欲と読書習慣」

このところ、
あっちへ行き、こっちへ戻りで、
慌ただしかった。

そこでゴルフ。
立心会以来。
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秋空だが、暑い。
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ジャック・ニクラウスが設計した景色。
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名物の8番パー3。
バックティーからは、
下りの200ヤード。IMG_5429 (002)

いいスイングは、素振りです。
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1日中、体を動かして、
満足のラウンド。

帰りはアクアラインで大渋滞。
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上り線のトンネルに入ったところで、
5台ほどの車の玉突き事故。

レッカー車2台がトンネルに入って行ったが、
それでは足りなかったらしい。

車線規制されて、
事故車はまだ2台残っていた。

不幸中の幸いか。
東京湾の夕陽を楽しむことができた。
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日経新聞の「社説」が取り上げた。
「ユニクロ米国進出20年の示唆」

「ファーストリテイリング傘下のユニクロが、
米国に進出してから9月で20年になる」

ああ、もう20年か。

「高品質で価格を抑えた日本発ブランドとして
激しい競争に耐えて市場に浸透した」

海外展開する日本企業は、
歴史的に自動車や家電などの、
ハードライン製造業が中心だった。

ソフトラインやフードのなかで、
ユニクロはモデルとなった。

ユニクロの海外事業。
2024年8月期に20カ国超で1698店。
店舗数は日本国内の2倍を超える。

営業利益は2834億円。
国内の成績を8割上回る。

地域別に見ると中国が収益を支える。
一方、米国は長く赤字が続いた。

しかし22年8月期に黒字化した。

社説子。
「世界で通用する日本企業の特質を見極め、
東レと共同開発した機能性素材など
長期戦略の中で品質を継続的に磨いた」

「課題であったグローバル経営を担える人材も
社内で粘り強く育ててきた」

「海外で成長を目指す企業にとって示唆は多い」

ん~。

指摘が浅すぎる。

「規模拡大を図る米国で直面する問題は、
トランプ政権の高関税政策だ」

「製品は東南アジアなどから調達しているため、
コスト負担が重くなる可能性がある。
消費動向に合わせ値上げを含めて
機動的に価格を見直すとともに、
デジタル技術で、
需要予測と商品調達の精度を
向上させることも必要になろう」

文章があっちへ飛び、こっちへ帰る。

「世界各地で衣料品を扱う
ネット専業企業が勢いを増しており、
ユニクロも電子商取引の一段の強化が不可欠だ」

先刻ご承知。

「現在76歳の柳井氏がいずれトップを退いた後、
安定した経営を続けられるかも焦点となる。
社内外で想定される変化に対応できるよう
巨大化した組織の柔軟性が問われる」

せっかく社説で取り上げてくれたが、
何が言いたいのかわからない。

同じ朝刊の7面にやはりユニクロの記事。
「ユニクロ売上高、国内1兆円超え」

これは8月末決算発表の速報。

2025年8月期の連結売上高は、
3兆4000億円で前の期比10%増。
純利益4100億円で10%増。

ともに過去最高。

世界のアパレル業界首位は、
「ZARA」インディテックス(スペイン)。
25年1月期売上高が386億3200万ユーロ、
約6兆7000億円。

2位スウェーデンのH&Mの24年11月期は、
2344億7800万スウェーデンクローナ、
約3兆7000億円。

こちらは射程内に入った。
2018年には米国のギャップを追い抜いた。

柳井さんがかつて言っていた。
ZARAのラテン民族の感性には、
なかなか追いつくのが難しい。
H&Mの仕組みや理屈は、
キャッチアップできる。

その通りになりそうだ。

ユニクロは2001年に英国に進出した。
懐かしい。

昨2024年8月期に海外事業の売上収益が、
全体の55.2%に達した。

特に中国は店舗数が902店で日本を上回る。

24年8月期の決算では、
首位が国内ユニクロ事業の30%。
グレーターチャイナの売上収益が2位で21.8%。
3位のアジア、オセアニア17.4%。

中国は足元で消費の落ち込みが懸念されている。

それでも柳井さんは、
「売上高10兆円」を掲げる。

社説では日本のアパレル小売業が、
10兆円企業を目指すことをこそ、
書いてほしかったと思う。

いつになるかはわからないが。

実際にマンハッタン5番街を見ると、
ユニクロは正々堂々、
ZARAやH&Mを凌駕している。

この正々堂々ぶりは、
「Japan as Number One」の時代以来のことだ。
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著者のエズラ・ヴォーゲルは、
2020年12月のコロナのなか、
90歳で逝去してしまったが、
日本人の学習意欲と読書習慣を褒めてくれた。

柳井さんも読書家だ。

それが私たちの強みだと、
あらためて認識するものだ。

〈結城義晴〉


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