暑かった 9月もあとわずか。
暑さ寒さも彼岸まで。
その秋分の日が終わって、
少しだけ涼しくなった。
今日は山本恭広編集長が、
千葉県の海浜幕張へ。
イオンタワーアネックス。
もちろんイオンリテール㈱の取材。
西垣幸則さんのインタビュー。
取締役常務執行役員、営業・デジタル担当。
私も西垣さんに会いたかった。
ロサンゼルスから帰って、
バイヤーセミナーで2日間、
全部で7時間ほどの講義をした。
昨日は東京に行ったり来たりして、
そのうえ大切なお客様を迎えた。
成果は上がった
今日は休養日。
山本編集長のインタビューのテーマは、
デジタルトランスフォーメーション戦略。
イオンリテールは2021年から2025年まで、
中期経営計画を遂行中だ。
この計画の施策の柱に、
「デジタルシフト」がある。
中期計画初年度の2021年3月1日付けで、
デジタル・営業推進担当を新設。
西垣さんが着任した。
1991年、旧ジャスコ入社。
店長、地区事業部長、
北関東カンパニー支社長を歴任。
そのあとのデジタル部署への赴任。
しかし西垣さんは、
デジタルに関わる仕事は初めてだった。
しかもコロナ下。
西垣さんを始めプロパー8名の新設部署が、
会社のデジタル化を進めることとなった。
「データドリブン」と「民主化」を掲げて、
現場への浸透を進めた。
その結果、ネットスーパー、レジゴー、
AIカカクなどの開発が加速化した。
社内教育のプログラムもつくった。
デジタルの専門家ではなく、
デジタルを活用できる商人の育成を進める。
この辺りは私の大好きな考え方だ。
今後の取り組みについても、
スライドを使って丁寧に説明してくれた。
詳細は商人舎10月号で披露する。
私もこの問題に関しては、
特集のまえがきで考え方を整理する。
期待していただきたい。
朝日新聞「天声人語」
東欧アルバニアの議会。
3分間の演説。
白い民族衣装を着た女性が、
議場のスクリーンから語りかけた。
「私は市民権を持っていませんが、
個人的な野心や利害関係も一切ありません」
ディエラは今年1月、
オンライン行政サービスに導入された。
音声対話や映像化などの機能を強化し、
今回の「抜擢(ばってき)」に至った。
入札の管理や監視をする役割を担う。
アルバニアでは長年、
政府や公共機関の汚職体質が問題視され、
EU加盟を目指す上で対策が求められてきた。
AIにはしがらみも忖度(そんたく)もない。
適役にも思える。
野党側は反発。
「政権がAIを悪用する」
コラム子。
ディエラは汚職の「切り札」か、
「隠れ蓑(みの)」か。
AI研究者の今井翔太さん。
㈱GenesisAI代表取締役社長、
北陸先端科学技術大学院大学客員教授。
「AIは大変な速さで進化しており、
人間のように仕事をこなす、
汎用人工知能(AGI)の実現も近い」
Artificial General Intelligence。
その研究で大切なのは、
「実は『人間を知ること』だ」
AIは気持ちや感情が読み取れず、
人間のように関係も築けない。
「知的に『無敵』だった人間もAIの出現で、
何をやるべきなのかを考えなくてはならなくなった」
ディエラは演説でこう語った。
「私は人間に取って代わるのではなく、
支援するためにいます」
コラム子。
「AIとの望ましい関係は結局、
我々の側にかかっている」
同感だ。
イオンも西垣さんもこれから、
「民主化」を掲げつつ、
AIとの望ましい関係を模索するのだろう。
〈結城義晴〉