ロサンゼルス「ドジャース観戦ツアー」2日目の凡庸な巨大市場

ロサンゼルス初日の夜の懇親会。
㈱大創産業は昨2024年から、
Los Angeles Dodgersと、
スポンサーシップ契約を結んだ。
それによって、昨年と今年、
全ホームゲーム、春のキャンプ、オープン戦で、
「DAISO」のロゴが掲出される。
それ以外にも多くの特典がある。
今回の「ドジャース観戦ツアー」では、
その特典が参加者におすそ分けされる。
夜の懇親会では、
試合前のバッティング練習見学だとか、
始球式の際のグランドでの同席だとか、
プレゼントなども披露された。
各界経営者が参加したツアー。
大いに盛り上がった。
ホテルに戻って、
一夜明けると快晴。
カリフォルニアに雨は降らない。
It Never Rains In Southern California.
自室から高層ビルが見える。
2日目も夕方まで店舗視察。
車中解説。
ドジャース観戦ツアーなので、
テキストは用意しなかったが、
マイクを持つといろいろと伝えたくなる。
まずはブリストルファーム。
1982年、ロサンゼルスで創業。
サービス&クオリティ型スーパーマーケット。
1983年だったと思うが、
第2号店でCEOの子息の店長にインタビューした。
その後、急成長して、停滞。
アルバートソン傘下に入った。
今、南カリフォルニアに19店舗を展開。
うち13店舗がブリストルファームズのバナー。
6店舗がレイジー・エーカーズ・マーケット。
導入部はインストアベーカリーとデリ。
壁面に沿ってぐるりと対面コーナーを設けている。
道路を挟んでラルフ。
クローガー傘下のこのエリアの店舗バナー。
この地で187店舗、25.4%のシェアをもつトップ企業。
真っ白な壁面のシーフードコーナー。
それなりに改装が施されているが、
氷を敷き詰めた対面ケースに1品も並んでいない。
至る所に価格訴求。
「Buy1Get1Free」のPOPばかり。
ロサンゼルスは今や、
成熟した凡庸な巨大マーケットとなった。
トップ企業なのに、
古い店には再投資しない。
その分、ブリストルファームが活況を呈している。
エレウォン。
ロサンゼルスで10店舗を展開する。
奥まったところに青果売場。
美しいプレゼンテーション。
アメリカの商業施設は、
4つの類型に分けられる。
ネイバーフッドショッピングセンター。
コミュニティショッピングセンター、
リージョナルショッピングセンター。
そしてスーパーリージョナルショッピングセンター。
しかしこれらが変容して、
新しい4つの類型ができた。
第1がディスカウント業態を集めたパワーセンター、
第2が街並みを再現するライフスタイルセンター、
第3がアウトレットセンター、
そして第4がテーマフェスティバルセンター。
ここはファーマーズマーケットという切り口の
テーマ・フェスティバルセンターと、
ライフスタイルセンターをコンバインしている。
ショッピングセンターの外側に、
トレーダー・ジョー。
1万5000平方フィートの大きな店。
珍しくガラガラのトレーダージョー。
大きすぎるともて余すか。
ホールフーズは標準サイズの古い店だが、
地元になじんで賑わっている。
ハロウィンプレゼンテーションは秀逸。
昼食の後は、
アルバートソン。
1990年代まではエクセレントカンパニーだった。
現在は、クローガーに次ぐ業界第2位企業だ。
ロサンゼルス都市圏では2位のシェア。
セーフウェイ、ボンズとアルバートソンのバナー。
152店舗で12.2%を占める。
アイルの売場内には、
鍵付きのリーチインケースがズラリ。
万引き対策だ。
セルフサービスが崩壊しつつある。
南カリフォルニアを中心に展開する。
高級スーパーマーケットとして、
日本の流通関係者にはおなじみ。
紀ノ国屋ファウンダーの増井徳太郎さんは、
ゲルソンズで研修を受けて勉強した。
しかし残念なことにこの店は、
もはや普通のスーパーマーケットになっている。
2021年4月に日本のPPIH傘下となった。
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス。
今日はロサンゼルス都市圏の、
1・2位のスーパーマーケットを訪れた。
マーケットリーダーとチャレンジャーか。
ちょっと物足りないが。
コストコが3位、4位にウォルマート。
そして多くのニッチャーがある。
それがブリストルファームであるし、
エレウォンやゲルソンズだ。
店舗視察を終えて、
いよいよ本命のドジャーススタジアムへ。
ドジャースとジャイアンツの感動のゲーム観戦。
ここにはドラマが待っていた。
それは明日、詳報しよう。
(つづきます)
〈結城義晴〉