結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年06月03日(水曜日)

百貨店の今夏商戦「早仕掛け」撤回を笑いつつ、フランクフルトに発つ

厚生労働省の毎月勤労統計調査。
4月の実質賃金指数は、
前年同月比でわずかだが0.1%上昇。
実質とは「物価上昇による目減り分を除いた数値」

これは2年ぶりの上昇。

マクロデータで、
ようやく賃金の伸びが、

物価の伸びを上回ってきた。

そうすると経済の好循環が生まれる。
所得増→支出増→消費増→
生産増→所得増→支出増→

この好循環。

勝った者はますます強くなる。
この好循環と同じ。

そして好循環のサイクルをつくれば、
もう、しめたもの。

4月の常用雇用者数も、
前年同月比で2%増。

総務省の家計調査では、
4月の勤労者世帯の実質消費支出額は、
前年同月比0.5%増。

一方、物価上昇も鈍化傾向を示す。
4月の全国消費者物価指数のうち、
生鮮食品を除く総合指数は、
前年同月比0.3%上昇。
昨年4月の消費増税要因を除くと、
ほぼ横バイ。

政府と日銀のインフレターゲット政策は、
ちょっと思い通りにはならないよいうだが、
賃金上昇と物価下落で、
実質的な購買力は高まる。

商売はやりやすい。
商売の追い風が吹き始めた。

しかし、そんな環境の中で、
ちょっと笑ってしまう話が、
日経新聞に書かれている。

百貨店がこぞって、
今夏のセール開始時期を遅らせる。

昨年、ほとんどの百貨店は、
6月末から夏の商戦をスタートさせた。

三越伊勢丹だけ、
7月中旬スタート。

しかし景況感の改善が追い風となって、
伊勢丹は「通常価格販売期間」を延ばして、
収益が上がった。

そこで他の百貨店も、
右へ倣え、となる。

高島屋は7月8日スタート。
昨年より2週間近く遅くする。

大丸松坂屋百貨店も、
7月8日に繰り下げ。

阪急うめだ本店も足並みをそろえる。

そごう・西武は7月1開始。

かつて百貨店の夏のセール開始は、
7月中旬が通り相場だった。

それが1990年代から前倒しされ始めた。
そして最近は7月1日前後の開始となった。

しかし三越伊勢丹だけが、
2012年から7月中旬に戻して、
収益改善に取り組んだ。

つまり異なるポジショニング戦略を展開したわけだ。
この際、同社が大手アパレルとの連携を図る。

その結果、昨年7月の各社の売上高。
高島屋が前年同月比4.3%減、
大丸松坂屋百貨店は2.6%減。

一方、三越伊勢丹は3週遅れで0.9%増。

この三越伊勢丹に今年は、
各社が追随する形となった。

マーケット・リーダーが伊勢丹。
他社はみんなフォロワー。

笑える話とは、
「前倒しをしても売り上げを伸ばせず、
商機をいかせなかったこと」

早仕掛け・早仕舞い・際の勝負。

早仕掛けしても、
単に値引きセールするだけでは、
話にならない。

百貨店の早仕掛けならば、
知恵とアイデアを出して、
夏を存分にアピールすべきだ。

今年1月。
極寒のニューヨークでは、
ウォルマートが衣料品売場のトップに、
水着を早仕掛けした。

ドキっとする売場だった。

それがなければ、
早仕掛けも全く意味がない。

遅仕掛け、あるいは並び仕掛けで、
単にセールするだけならば、
またしても三越伊勢丹に、
してやられるだろう。

「今の消費者は価値を認めれば
値下げしなくても買う。
逆に価値を感じない物は
値下げしても買わない」
オンワード樫山の馬場昭典社長は辛口コメント。

全くの同感。

一方で、ユニクロの5月。
国内既存店売上高は前年同月比12.3%増。
増加は2カ月連続だが2桁の増加が目を引く。

ユニクロはスーパーマーケット並みに、
52週マーチャンダイジングを展開する。

だからユニクロが早仕掛けすれば、
他の追随を許さない。

百貨店の横並びを見て、
ユニクロは今夏、早仕掛けするに違いない。

総合スーパーも、
中身のある夏商戦の早仕掛け。

目一杯、百貨店から顧客を奪うことが出来る。

なにしろ、総合スーパーのGMSは、
もともとディスカウント・デパートメントストアなのだから。

さて私は朝一番で、
Yキャットからベイブリッジへ。
DSCN2214-5

雨のベイブリッジ。
DSCN2218-5
そして横浜港。
DSCN2221-5

みなとみらい。
DSCN2223-5

80分ほどで、
成田空港第1ターミナル南ウィング。DSCN2228-5

ルフトハンザでフランクフルトへ。DSCN2230-5

乗り込んで、02Kのシート。DSCN2231-5

これから向かうドイツでは、
ヘルムート・コール元首相が、
意識不明だとか。

85歳。

腸の手術後に、危篤状態に陥った。

西ドイツ時代を含む1982~98年に首相を務めた。

そして1990年10月、
歴史に残る東西ドイツ統一を実現させた。

私は1995年、ケルンで、
目の前で演説を聞いたことがある。

ド迫力の政治家だ。
もちろん信念も持っていた。

心配しつつ、
ルフトハンザに乗り込む。

では、行ってきます。
あとはよろしく。

〈結城義晴〉


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.