結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年10月03日(木曜日)

セブン-イレブンおでん1700万個販売と「売価は顧客に聞け」

一雨ごとに秋が深まる。
しかし今日は暑かった。

午前中に来客。
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イオンリテール㈱山本実さん。
実務訓練部部長。

会うたびに肩書が変わる。
山本さんが鍵を握っている証拠。

11月の講演の打ち合わせ。

夕方は東京・愛宕へ。
精進料理の醍醐。
フォレストタワー2階にある。

保芦将人さんと会食。
㈱紀文食品代表取締役会長。
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左右は取締役の弓削渉さんと三好正信さん。

創業者の保芦邦人さんのこと。
長年にわたる大相撲と紀文との関係、
紀文という会社のブランディングのこと。

さらに国分勘兵衛さんのこと、
磯野計一さんのこと。

保芦さんの話題は多岐に渡り、
私も存分に語った。

お土産もいただいた。
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「自然からの贈り物」
ありがたく頂戴した。

私は『店ドラ』にサインして、
お返しをした。

ちょうど日経新聞に、
セブン-イレブンのおでんの話題。

編集委員の田中陽さんが、
『真相深層』に書く。

「9月1日、
セブンイレブンのおでんの販売個数が
1日で1700万個を超えた」

えっと思う人もいるだろう。
「冬の印象が強いおでんだが、
実は9月が1年で最も売れる」

なぜか。

「昼間は残暑が厳しくても
夜に気温が急に下がる」

だから「買う人が一気に増える」。

常盤勝美のウェザーMD。

「それを熟知するセブンは、
店舗のオーナーに強気の仕入れを推奨。
欠品せずに需要を丸々取り込んだ結果が
1700万個だ」

このおでん1700万個の販売の秘密は、
コンビニ4大原則。

フレンドリーサービス、
クレンリネス、
欠品しない、
鮮度維持。

外食産業の3大原則「QSC」は、
クォリティ(Quality)
サービス(Service)、
クレンリネス(Cleanliness)。

コンビニにあって、
フードサービスにない原則。

つまり小売業にあって、
外食業にない原則。

それが「欠品しない」こと。

その指標は「商品回転日数」。

「店の商品が何日ですべて入れ替わるか」の数値。

前期、
ローソンは13.2日、
ファミリーマートは12.3日。
セブン-イレブンは9.7日。

「欠品させるな」。
鈴木敏文会長の口癖。

現在は、2週間に一度、行われているのが、
OFC会議。

いわゆるスーパーバイザーの会議。
現在、約2500人にも及ぶ。

「すぐに欲しい商品が店頭にないことは
ストアロイヤルティー(店舗への信頼度)を下げる」

この原則貫徹は、
来店客数に表れる。
1日平均で、
セブン-イレブンは1052人、
ローソンは873人、
ファミリーマートは950人。

これが平均日販を大きく左右する。
セブン-イレブン66万8000円、
ローソン54万7000円、
ファミリーマート52万3000円。

かつては40万円台の2位、3位企業と、
トップ企業の68万円まで、
20万円以上の差がついた。

それが縮まったが、
それでもまだ、
12万円、14万円の開きがある。

それは4大原則の総力の差。

しかし商品そのものの差もある。

1979年、
日本デリカフーズ協同組合設立。
メーカー約70社が加盟。
開発人員は約1000人。

いわゆるチーム・マーチャンダイジング。
それがセブンプレミアム開発にもつながった。

田中陽さんのレポートの最後に、
井阪隆一社長の言葉がある。
「コンビニに求められる便利さは
時代と共に変わる」

この信念が、
9月1日のおでん1700万個販売につながる。

しかしセブン-イレブンだけで、
おでんが売れたわけではない。

かつて紀文とヨークベニマルが組んで、
真夏におでんを売りまくった。

それも東北地方の気温の差を、
機敏にとらえたマーチャンダイジングの成果だった。

さて、9月の全国企業短期経済観測調査。
いわゆる日銀短観。

小売り・卸売りの販売価格判断DIが、
プラスに転じた。

「上昇」の回答が「下落」を上回ったのは5年ぶり。
「今後も上昇する」との見方が多い。

小売りの3カ月後の販売価格判断DIはプラス6。
足元にくらべ3ポイント上昇。

しかしボストンコンサルティンググループの森健太郎さん。
「一般消費者の価格に対する意識は依然シビアだ」
私も同感。

「価格訴求力の高い商品は値下げし、
他の商品の値段を上げるなど、
メリハリのある価格戦略が今後不可欠」

これは「売価は顧客に聞け」という意味。

売場を通して、
自分の顧客と
会話し続ける。

「欠品させるな」も同じ。

何を欠品させないのか。
それはお客に聞け。

POSデータやID-POSデータに聞け。

それが商売である。

〈結城義晴〉

2013年10月02日(水曜日)

イオン労連新妻健治・プラネット玉生弘昌、2人の会長に会う

昨日夕方、NHKが勇み足?!

セブン&アイ・ホールディングスと、
イオンとが、
消費増税に伴う税額表示で、
正反対の方法をとる、と煽った。

今朝の日経新聞は反論。
「税抜き表示主流に
小売り、消費者の混乱回避」

「来年4月の消費増税に伴い、
小売業では税抜きの本体価格(外税)表示が
主流になりそうだ」

セブン&アイ・ホールディングスは1日、
本体価格を目立たせる表示。

これは昨日のこのブログで報告して、
座布団一枚差し上げた。

「消費者に分かりやすい方法にする」
それが意図。

ヤマダ電機は、
本体価格のみの表示。
山田昇社長は語る。
「総額では値上がり感が強い。
税抜きだと見た目の価格は同じ。
表示も税率だけ変えれば済む」
2015年10月には、
さらに10%への増税も予定されている。

一方、総額表示維持を明言しているのは、
ニトリホールディングス、
丸井グループなど。

日経は「少数」と言い切る。

良品計画は、
総額表示継続の当初方針を白紙撤回。
金井政明社長のコメント。
「業界動向が完全に固まっていない」

NHK報道では、
イオンは総額表示を強調する方向だった。
しかしそのイオンも、
「最終判断に向け、
競合他社の動向や
消費者の反応を見極めている」

私は小売りサービス業揃って、
わかりやすさを表明するのが、
一番いいと思っている。

それを多分、
一番最初に主張し、
ずっと強調している。

今日は午前中、
市ヶ谷のUAゼンセン本部。

新妻健治さんのインタビュー。
イオングループ労働組合連合会会長。
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『月刊商人舎』10月号、
「小売業M&A異変!!」特集の取材。

特集には、
お二人のトップインタビューがある。

アークス横山清社長。
八ヶ岳連峰経営によって、
北海道でトップシェアを築き、
ユニバース、ジョイスの、
青森、岩手の東北の企業を、
傘下に収めた。

そしてアクシアル リテイリング原和彦社長。
原信ナルスHDが、フレッセイHDとの合併で、
120店2000億円の企業を誕生させた。

このお二人に、
M&Aの考え方、その戦略を、
存分に語ってもらっている。

一方で、
労働組合サイドからの視点を、
新妻さんに語ってもらった。
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イオンの合併の歴史を、
組合代表として見続けてきた新妻さん。

率直で論理的で、
実に面白かったし、
有益だった。
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イオンは3社合併によるジャスコ時代から、
数々のM&Aを進めてきた。
「当たり前だから、皆、とくに意識しない」
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1時間半に及んだインタビューを終えて、
3階にある金のエンブレムの前で固い握手。
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商人舎magazine10月号で紹介する。
経営者のみなさん、
特にイオンの幹部のみなさんには、
読んでほしいと思った。

インタビューが終わると、
台風の影響で雨脚が強くなった。
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市ヶ谷のお堀も、
雨にけぶる。
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急ぎ、横浜の商人舎オフィスへ帰り、
月刊『商人舎』の最終校正。

そして夕方には、再び都心へ。

「玉生弘昌出版記念パーティー」。
㈱プラネット会長。

会場は、赤坂・溜池山王、
ANAインターコンチネンタルホテル。
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出版を祝う人たちを前に、
玉生さんが開式のご挨拶。
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著書タイトルは、
「これが世界に誇る
日本の流通インフラの実力だ」

(国際商業出版刊)。
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玉生さんにとって、
5冊目にあたる書き下ろし。

第Ⅱ章「問屋有用論」数学的証明は、
他に類を見ないほどの秀逸さを有する。

強く、ご購読を薦めたい。

マスコミや関係者が、
いっせいにカメラを向けて撮影。
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最近はスマホで撮影する人が多い。

そしてパーティの発起人が登壇。
私もその一人に名を連ねさせていただき、
壇上に。
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私は流通業界第一のブロガーとして紹介された。

代表発起人の川野幸夫さんが、
お祝いのご挨拶。
㈱ヤオコー会長、
日本スーパーマーケット協会会長。
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川野さんは、
玉生さんの高校の先輩。
浦和高校同窓会長。

いつも変わらぬ正統派のご挨拶。
感服。

そのまま皆さんが見守る中で、
発起人の記念撮影。
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ライティング調整の合間に、
私も壇上からスマホで皆さんを撮影。
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そのスマホ写真が、これ。
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会場の雰囲気、
わかるでしょ?

友人を代表して福岡政行さんがお祝い。
白鴎大学法学部教授で、政治学者。
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早稲田大学政治経済学部M組の同級生。

パーティの後半、
著書インタビュー映像が流れて、
皆を楽しませた。
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さらにお祝いの花束やプレゼント贈呈もあり、
玉生さんもうれしそうだ。
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ここからは懇親風景。

川野さん、日経MJデスクの白鳥和生さんと懇談。
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㈱大木会長兼社長の松井秀夫さん。
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商人舎の研修会には必ず、
社員を派遣してくださる。
お礼をいったら、
「学ばせてもらってこちらこそありがとう」

カスタマーコミュニケーションズ㈱のお二人。
私の同僚の取締役の川崎清さん(右)と、
監査役の中川浩之さん。
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川崎さんはプラネット常勤監査役、
中川さんは㈱シアンスアール取締役。

そのCCL社長の米倉裕之さん(左)と、
マースジャパン㈱SPR事業部長の中山勉さん。20131003012101.jpg

内田宗司さん。
㈱日粉インターナショナル社長。
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プラネット相談役の井上美智男さん。
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久々にお会いしたら、
日焼けして元気そう。

プラネット社長の田上正勝さん。
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最後は、玉生さんご一家。
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右端が、
私がイメージしていた通りの奥様。
真ん中はご子息夫妻。
鎌倉でレストランを経営している。

流通に携わるさまざまな業種の方が集まった。

玉生さんの人脈と人柄があらわれた
気持ちのいいパーティだった。

〈結城義晴〉

2013年10月01日(火曜日)

安倍首相消費増税表明とセブン&アイ[本体価格+総額]表示統一

10月に入った。

安倍晋三首相が今日、
消費増税を表明する。

ちょうど半年後の来年4月1日から、
日本の消費税率は8%に引き上げられる。

それに応じて、
与党が税制改正大綱で合意。
減税も実施される。

企業の設備投資を促す減税7300億円、
賃上げ促進税制の拡充1600億円、
住宅ローン減税の拡充1100億円、
それに復興特別法人税の1年前倒し廃止で
約9000億円。

トータル2兆円が、
12月までには減税される。

個人の消費増税しておいて、
法人税などで減税する。

まあ、それが個人に戻ってきて、
消費と経済が活性化し、
好循環になるという計算。

安倍さんに委ねよう。

その今日、
セブン&アイ・ホールディングスが、
グループ全体で、
外税表示に統一する表明。

日経新聞が、
12時04分のWeb刊で速報。

セブン&アイは、
本体価格を目立つように示し、
税込みの総額(内税)も併記する。
当初は、同社内でも、
従来通りの総額を大きく表示し、
本体価格を小さくする案だった。

それが、
[本体価格&総額]
となった。

まあ、これが、
総額表示に慣れてきた顧客にとって、
わかりやすいことはわかりやすいか。

セブン&アイは、
価格表示をグループで統一する。
コンビニのセブン-イレブン、
スーパーマーケットの、
ヨークベニマルとヨークマート、
総合スーパーのイトーヨーカ堂、
百貨店のそごう西武、
セブン&アイ・フードシステムズ、
それ以外の業態。

今後、システム変更など徹底しつつ、
来春までに表示を刷新する。

セブン&アイの発表のタイミング、
安倍首相の表明と合わせて、
しかも日経新聞を活用して絶妙。

このタイミングにだけは、
座布団一枚。

さて、毎日新聞巻頭コラム『余禄』。
「あなたはうんと
詩を読んだらいいですね」。

毎日新聞大阪本社学芸部デスクが、
女性記者に語った。

デスクは後の作家・井上靖、
女性記者が山崎豊子。

井上の代表的短編「猟銃」の原稿を読んで、
「詩のような小説ですね」と山崎の感想。

そういえば、ドラッカー翻訳の上田惇生先生、
「俳句のようにドラッカーを訳す」

「あなたはおそらく生涯、
原稿用紙と万年筆だけあればいい人なんだ。
臆せず書くことですよ」
週刊新潮の名編集者・斎藤十一の助言。

日経新聞の巻頭言『春秋』。

『花のれん』で直木賞をとった山崎に、
井上靖からお祝いの言葉。
「直木賞受賞おめでとう。
橋は焼かれた」

後戻りする橋はない。

朝日新聞はなぜか、
巻頭コラムではとり上げなかった。

日経の「評伝」。
「君も小説書いてみては」
井上のアドバイス。
「自分の生いたちと家のことを書けば、
誰だって一生に一度は書ける」

それが「暖簾」や「花のれん」など、
山崎豊子の大阪モノと、
実を結んだ。

「禿山に木を一本、一本、
植林していくような、
いわば“植林小説”を書いて行きたい」
直木賞受賞時の言葉。

山崎豊子さん、88歳。
ご逝去を悼み、
ご冥福を祈りたい。

さて10月。
第3週月曜日が体育の日で、
土日と続く三連休。
これが第一のピーク。

あとは、10月31日のハロウィン。
アメリカから伝わるイベントだが、
おおいに楽しむべし。

プロモーションも盛り上げよう。

その10月の商人舎標語。
「商人の本籍地に誇りを持て!」

商人には本籍地と現住所がある。
私たちはみな本籍地をもっている。
そのDNAを大切にして、
しかも誇りを持ちたい。

本籍地に誇りを持つからこそ、
「自ら変わる」ことにも積極的でいられる。

イノベーションにも取り組める。

10月はそんな月にしたい。

最後に昨日のこと。
夕方から立教大学。
サービスマーケティングの講義。

終ったらもう、日が暮れている。
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研究室のあるマキムホール。
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そして伝統のチャペル。
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校門も閉鎖されている。
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毎週月曜日は、
この立教大学にやってきて講義。

それから1週間が始まる。

今月も、来月も、再来月も。

この時に思った。
「朝に希望、昼に努力、
夕に努力、夜に感謝

そう、現代人は、
夕にも働く。

夜にも努力、
深夜に感謝。

これかもしれない。

山崎豊子さんも、
そうして身を削って、
取材をし、自分の目と耳で確認し、
小説を書いてきたんだろう。

10月も頑張ろう。

そう思った。

〈結城義晴〉

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