ロサンゼルスで見かけた無人タクシー「Waymo」の乗り方

9月最後の日曜日。
ここはサンタモニカ。
ほんとうに運転席に誰もいない。
それで安全運転をしている。
「Waymo」
2015年、世界初の公道での完全自動運転が、
テキサス州オースチンで行われた。
初めて乗客となったのは開発者の全盲の人。
当時の車両は「ファイアフライ」
Googleが開発した小型のBEV。
ハンドルやペダル類など、
人の運転に必要なものは一切、
装備されていなかった。
その翌年にWaymoはGoogleから独立。
グーグルの親会社アルファベットの傘下となった。
このとき「Waymo」のネーミングとなった。
そしてWaymoはファイアフライだけでなく、
トヨタのレクサスをはじめ、
市販車で公道走行の実証実験をした。
現在の主力車種は英国ジャガー社の車。
電気自動車の高級SUV「I-PACE」
I-PACEの標準車に自動運転に必要な装備を加えた。
オーストリアのマグナ社の技術。
調べてみると4基のLiDARユニットがついている。
レーザーを照射して障害物を検知する装置。
フロントに1基、サイドに2基、リアに1基。
さらに6個のレーダー、29個のカメラ、
8個の超音波センサーを搭載。
360度、常に監視する。
人間が運転すると死角になるところも認知する。
超音波センサー以外はWaymoの独自仕様。
店で言えばアマゾンゴーの店内ような車だ。
昨2024年11月12日から、
ロサンゼルスの市内で、
無人タクシーの一般向けサービスが開始された。
利用するのは簡単らしい。
まず「Waymo One」のアプリを、
スマホにインストールする。
このアプリを開いて、
迎車場所と目的地を設定すれば、
料金と迎車時刻などが表示される。
タクシーゴーなどと同じ。
提示された内容を了解する場合は、
アプリの「Request Car」ボタンを押す。
予約を完了すると、
乗車定員や荷物スペースの情報が出る。
チャイルドシートに関することも表示される。
そして迎車が到着するまでの所要時間が確定する。
支払い画面がでると、
各種クレジットカードに対応。
Apple PayやGoogle Payなども可能。
迎車地点で待っていると、
Waymoがやってくる。
乗降場所のポイントが大事で、
自分の立ち位置から歩く場合もある。
車を確認するときには、
アプリに表示されたナンバーを見る。
車体上部のデジタルサイネージには、
顧客のイニシャルが表示される。
Yoshiharu Yukiならば「YY」
停車した車に聞か寄ると、
自動的に鍵が明けられて、
ドアノブが出てくる。
後部座席または助手席に座って、
シートベルトを締める。
乗り込むと音声システムが挨拶する。
「Good morning! Yoshiharu Yuki!」
そして目的地を告げる。
顧客はアプリの「START RIDE」のボタンを押す。
あるいは車内の液晶の「「START RIDE」を押す。
ドアが自動的にロックされ、
周囲の状況を察知して、
安全ならばWaymoが発進する。
運転席に乗ること、
ハンドルに触ることは禁止されている。
前の席にも後の席にも、
ディスプレイが設置されていて、
周囲の交通状況が表示される。
このディスプレイは所要時間やマップ、
天気なども示される。
音楽を選ぶことも可能。
目的地に着くと止まる。
ドアを開けて降りると、
Waymoは走り去っていく。
乗って見ればよかった。
日本では2026年初頭に東京の都心部に登場する。
GMクルーズホールディングスと、
ゼネラルモーターズ、
日本からはホンダが参加して、
3社共同開発。
楽しみだ。
人間の運転よりも安全かもしれない。
〈結城義晴〉