結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年03月11日(木曜日)

成城石井もユニクロもウォルマートもホールフーズも小売業は「柔らかくて、軽くて、速くて、強い」

㈱成城石井社長・大久保恒夫さんとの「二人のビッグセミナー」が終わったら、

来週火曜日には、商人舎アメリカ研修会「Hot編」に出発します。
Hot編は、今、最も熱いテーマを追いかけ、
熱い企業や熱い店舗をめぐる内容。

暑いところに行くというコンセプトではありません。
もっとも、暑いアリゾナをいちばん先に訪れますが。
フェニックス・スコッツデールは全米で最もHotなエリアだからです。

さらに、5月23日から5月28日までの「Basic編」は、
原理原則と基礎基本を学ぶアメリカ研修会。  

32年前、25歳の『販売革新』編集部員だった私は、
ペガサスクラブの米国視察セミナー「シニア・コース」に参加しました。
渥美俊一先生から直接、ご指導いただき、
必死の思いで勉強したものでした。

それがはじめての渡米で、しかも初めての小売り視察。

今でも鮮明に、その時のことを覚えていますし、
それが私の原点にもなっています。

基本と基礎をたたき込んでいただいたこと。
原理原則を学ばせていただいたこと。

アメリカ流通業に、心から感動したこと。
「帰ったらやってやるぞ」と、
帰国の機中で決意したこと。

あの時の決意が、今も続いています。
アメリカに負けない日本の小売商業にしたい。
その思いが、商人舎「Basic編」に引き継がれています。

昨日の「二人のビッグセミナー」で、
大久保さんが言いました。

教育には、金がかかる。
教育には、時間がかかる。
それでいて成果は上がりにくい。  

すぐに効果の上がる教育などない。

しかし、私にとって、ペガサス「シニア・コース」は、
すぐにモティベーションを高めると同時に、
30年以上も続く効果をもたらしたのでした。

何しろ、私は、それ以来この仕事に一生を捧げてるのですから。

今回の5月の「商人舎Basic編」は、
そんな視察研修会にしたいと考えています。

アメリカ商業の全体の姿をわかりやすく、
くっきりと提示します。
「鳥の目・魚の目」を養成します。  

アメリカ人の家庭訪問をして、実際の生活を見ます。
店舗やショッピングセンターを訪れて、
基幹となっている業態とフォーマットをしっかり理解してもらいます。

店の見方を教授します。
基礎調査の方法を指導し、実際に訓練します。
「虫の目」を養成します。  

そのうえで、32年前に私が受けた感動を、
今、共有します。

だから全米の中で最も条件が揃っているラスベガスに、
腰を落ち着けて学びます。

ラスベガスは人口増加のエリアです。
ギャンブルの街ではありますが、
一方で、郊外には中産階級が移住してきて、
新興住宅地を形成しています。
「サバーブ」といいます。

30年前には、典型的な「サバーブ」は、
カリフォルニアのロサンゼルス郊外やアナハイム周辺などでした。
あるいはサンフランシスコの郊外でした。

現在は、違います。

ネバダ州ラスベガスなのです。  

新しいショッピングセンター、
新しい店舗、新しいフォーマット。

原理原則や基礎基本を学ぶにふさわしいのが、
ラスベガス。

私はそう考えています。

ラスベガスで6日間。
原理原則を学び、
感動を味わい、
一生のモティベーションにつなげる。

ご一緒しましょう。
お申し込みは、こちら。  

さて、昨日の「二人のビッグセミナー」での、
大久保恒夫さんの言葉。

「小売業は柔らかくて、軽い」  
いい表現です。

反対は「硬くて、重い」
これはトヨタ自動車に代表される工業。
「重厚長大」と呼ばれました。

その反対を「軽薄短小」と言いますが、
私もこれは気に入らない。
「柔らかくて、軽い」は、いい。

大久保さんは、そんな小売業だから、
「商品を並べて、売ってみれば、すぐに、よくわかる」と言います。
「これが小売業の価値だ。
売れたら、どんどん発注して売り続ける。
売れなければ、発注を止めて、半額にすれば全部売れる」
まさに「柔らかくて、軽い」ビジネス。

まず、実行する。
結果はすぐに出る。
良かったら続ける。
悪かったらやめる。  

それだけ。

しかし、結果に対するスピードを上げる。
次の行動のスピードを上げる。

それが小売業の大事なところ。
すなわち「速い」が大事。  

柳井正さんの会社名は、
「ファースト・リテイリング」[Fast Retailing]。
「速い小売業」  

アメリカの小売業は、
店舗運営だけでなく、
企業経営に対しても、
「柔らかくて、軽くて、速い」  

さらにもう一つ。
チェーンストアのアナロジーとして、
私はよく「鎖のたとえ」を使います。

「強くて、軽い鎖」  
鎖だから、このたとえからは、
柔らかいイメージは出てこない。

しかしあえて言うならば、
「柔らかくて、軽くて、速くて、強い」もの。  

それが小売業です。

成城石井もユニクロも、
ウォルマートやコストコ、
ホールフーズやトレーダージョーズも、
「柔らかくて、軽くて、速くて、強い」  

いかがでしょう。

私は、それを皆さんに、伝えたい。
教えたい。
共有したい。

さて最後に、昨日の商人舎への訪問者。
㈱寺岡精工・本部営業部長の髙橋直樹さんと、
キーアカウント営業グループ営業開発担当次長の橋本義博さん。

寺岡精工の「未踏領域」への挑戦部隊。
つまり「新しい領域」を開発するセクション。
様々な情報交換とアドバイス。

高橋さん、橋本さんに必要な姿勢も、
小売業の原理原則・基礎基本と全く同じ。
「柔らかくて、軽くて、速くて、強い」  
これです。

今日も、長編ブログにつきあってくださって、
心から感謝。

<結城義晴>  


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.