結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年12月07日(水曜日)

明治ステップのセシウム検出対策とノンアルコールビールのコモディティ化と万代ドライデイリー会での講演

昨日の午後、共同通信の報道で、
チェーンストアやスーパーマーケット本部に衝撃が走った。

㈱明治の粉ミルク「明治ステップ」の一部製品から、
1キログラム当たり最大30.8ベクレルの放射性セシウムを検出。

ちょっと共同通信が煽りすぎたようにも感じたが、
日経新聞の夕刊にも載って、
夜のニュースや朝のワイドショーでも、
トップか二番目に取り上げられた。

逆のトップか二番手のネタは、
柔道オリンピック金メダリスト内柴正人容疑者の事件。

明治の「ステップ」(850グラム入り缶)は、
生後9~12カ月の乳児向け粉ミルク。
だからこそ、消費者も非常に敏感。

明治は、検出された製品と同期間に生産した粉ミルク約40万缶に関して、
すぐさま無償交換に応じ始めた。

小売店舗はその無償交換の窓口になる。
つつがなくこの手続きを進めることだ。

厚生労働省は「暫定規制値を下回っている」ため、
回収命令を発してはいない。
暫定規制値は200ベクレルだから、
7分の1ほど。

検出された製品は埼玉県春日部市の埼玉工場製のもの。
3月14~20日に原料を乾燥させる工程を経た製品。

消費者から「放射性物質を検出した」との指摘があった。
この指摘を受けて、明治自身で調査したところ、
賞味期限が2012年10月の4日、21日、22日、24日の製品の一部から、
放射性セシウムが検出された。

原料の脱脂粉乳はすべて東日本大震災より前に加工されたもの。
一部は北海道産だが大半は米国やオセアニア地域からの輸入。

加熱した大量の空気で乾燥させる製造過程で、
「福島原発事故で放出された
大気中の放射性セシウムが混入」

これが真相のようだ。

200ミリリットルの湯に粉ミルク約30グラムを溶かして使う。
従って放射性セシウムの濃度はさらに下がる。
「暫定規制値を大きく下回り、
毎日飲用しても健康への影響はないレベル」
これは明治の見解。

さらに今後は、粉ミルクについて、
すべての製造日ごとに放射性物質検査を実施し、
結果をホームページで開示する。

最善の対応だろう。

ただしこれで、海外の幼児用粉ミルクの輸入に、
拍車がかかるかもしれない。

さて日経新聞朝刊の消費欄。
「チラシで読むノンアルコールビール」

キリンフリーが開発した新マーケット。
2年半前に登場。

現在、ノンアルコールビールは、
カクテルなどを含めたノンアルコール市場の9割超。

サントリーの調査では、
2011年のこの市場は2900万ケースで、
前年比34%プラス。

1ケースは250ミリリットル入り24本換算。

10年夏発売のサントリー「オールフリー」。
チラシ調査の結果、
オールフリーを掲載した食品スーパーマーケットは、
10月に6988店。
前年同月比約9割増。

一方、キリンビール「キリンフリー」は、
2147店。
問題の特売チラシ掲載販売価格は、低下傾向。
キリンフリーの10月の平均売価は710円。
これは前年同月比6.6%のダウン。

サントリーのオールフリーは700円。

こちらは4.4%ダウン。

記事のインタビューに答えたバイヤーの弁。
「1円単位でノンアルコールビールの値下げが
繰り広げられている」

ノンアルコールビールのコモディティ化現象が起きている。
こうして新製品はコモディティ化していく。

さて昨日は新横浜からのぞみに乗って、
新大阪⇒新今宮⇒堺、
リーガロイヤルホテル。

万代ドライデイリー会12月定例会で講演。
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私は「アヌーガ・ドイツ小売業から学ぶもの」
10月のアヌーガ・フランス視察勉強会報告。
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私はピーター・ドラッカーのマーケティングとイノベーションから、
アヌーガとドイツの5大食品小売業をとらえた。
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2011ドイツケルンメッセ「アヌーガ」の共通トレンドは9つ。
①グルメ食品および特産品
②オーガニック食品
③ベジタリアン・フード
④健康食品および機能性食品
⑤ハラル・フード(イスラム教徒が食べることのできる食品)
⑥コーシャ食品(ユダヤ教徒用の食品)
⑦フィンガー・フード(片手で一口で食べられる食品)
⑧プライベートブランド
⑨原材料

ドイツ小売業から紹介したのは5フォーマット。
①メトロのハイパーマーケット「リアル」
「アルディ」のハード・ディスカウントストア
③エデカのハード・ディスカウントストア「ネット―」
リドルの「ハード・ディスカウントストア」
レーベのスーパーマーケット

ここから導き出される仮説と理論は、
クリティカル・マス、スコープの経済、
そしてコモディティ化現象。

その中でリミテッド・アソートメントストアが隆盛している。

最後はドラッカーのイノベーションの原理。
これは本当に大事なこと。
第一に、機会を徹底して分析する。
第二に、自分の目と耳で確認する。
第三に、焦点を絞り、単純なものにする。
第四に、小さくスタートする。
第五は、最初からトップの座をねらう。

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ご清聴を感謝したい。

私のあとは、
ヨーロッパ研修参加者を代表して、
三井食品㈱の岡本泰和さんの発表。
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ユーモアたっぷりと、
商談や店舗視察の成果を報告した後、
万代への提案は夢一杯のものとなった。
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セミナーのあとは分科会で、
9チームからのそれぞれの発表。
これも水準の高い内容だった。

そして夕方6時15分から懇親会。
食事が進んで、壇上に上がったのは、
万代のバイヤーたち。
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生鮮食品のバイヤーは参加しなかったが、
ドライ、デイリー、住関連の若いバイヤーがズラリ揃うと、
万代の強さの本質が理解できた。

最後に山下和孝副社長が登壇して、
気合一発「やるぞ~」。
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私は加藤徹社長の隣で食事し、
情報交換しながら、
楽しんだ。
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企業の目的は、顧客の創造である。
したがって、企業は二つの、
そして二つだけの基本的な機能を持つ。

それがマーケティングとイノベーションである。
マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。

この夜も、ドラッカー先生の言葉が頭に残った。

<結城義晴>

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

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新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

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(イーストプレス刊)

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