結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年06月02日(火曜日)

6月の「商人舎標語」とセブン-イレブン井阪隆一の「飛耳長目」

6月に入って、2日目。

いい季節だと言ったとたん、
南から雨雲の一団が、
日本列島に押し寄せた。

九州南部と九州北部は、
今日、梅雨入り。

明日も雨や雷雨。

西日本、近畿、東海北陸も、
関東、東北、北海道も、
明日は雨模様。

湿度が高く、蒸し暑い日が訪れる。

その明日に、私は、
フランクフルトに向かって飛び立つ。

今日はスーパークールビズで、
月刊『商人舎』6月号の責了作業。
DSCN2196-5

そして6月の商人舎標語。
ダイバーシティ産業の強みを活かそう!

「男並み女を使え!」
故渥美俊一先生の言葉。
「なるほど・・・・・」
全員、目からウロコだった。

しかし結果としてこれは、
男社会を助長させた。
女性を排除した。
多様性を無視した。

時代はダイバーシティ。
いや、時代ではない。
小売業こそ、ダイバーシティ。
サービス業こそ、ダイバーシティ。

もともとダイバーシティ産業だからこそ、
かつてチェーンストアは標準化を強調した。
ダイバーシティ産業だからこそ、
最初はマニュアルが必須だった。

しかしそれは、
レース型競争下のセオリーだった。
コンテスト型競争下では、
ダイバーシティ産業の強みを活かせばいい。

象徴的な目標は、
女性が働きたい店をつくることだ。
女性が働きやすい会社に変えることだ。
女性が活躍する産業を構築することだ。

女性が働きやすい職場は、
誰もが働きやすい。
女性が活躍しやすい組織は、
誰にもそれぞれの活躍の場が約束されている。

女性がドキドキワクワク働く店は、
顧客がドキドキワクワクする。
女性がニコニコ働く店は、
顧客もニコニコする。

こんな店、こんな会社、
そしてこんな産業は、
人間の尊厳に対して、
真摯に向き合うことになる。
〈結城義晴〉

日本一働きたい会社は、
まず女性が、
日本一働きたい、
と思ってくれなくてはいけない。

その意味で、
裏も表もない会社、
言行一致の会社になる必要がある。

さて昨日から、
東京証券取引所が、
上場企業に対して、
「企業統治指針」の適用をスタートさせた。
いわゆる「コーポレートガバナンス・コード」。

その課題は、
社外取締役の選任。
社外取締役というからには、
経営からの独立性がなければいけない。

主要100社の調査では、
9割近くの上場企業が、
複数を選任している。

東証の指導が行き渡った結果だが、
昨年度より2割近くの増加。
社外取締役に占める女性の比率も、
100社中50人で、17%。
昨年が14%だったから、
3ポイントの増加。

私自身、ご指名をいただいて、
社外取締役を務めているが、
私なりのあり方を決めている。

第1に第三者の立場から客観的に、
経営をチェックすること。
そして直言すること。
これは社外取締役として、
当然の役目。

確かな経営者ならば、
励ますことのほうが多くなる。

第2にその際に、
会社独自のポジショニングが、
何よりも重要であること。
従ってそのポジショニングの観点から、
観察し、考察し、監督し、
意見を述べ、提案をすること。
もちろん私の知見は存分に提供する。

この6月から、
新しい時代に入ったことは確かだ。

さて最後に、
日経新聞の『キャリアアップ』に、
井阪隆一さん、登場。
セブン-イレブン・ジャパン社長。
「話すことよりエネルギーがいりますが、
根気よく話を聞くことが
何よりも大事です」

井阪さんの社長室のドアは、
常に開けられている。

「部下からの話を聞かずに
こちらが一方的に話していたら、
誰も情報を伝えてくれなくなる。
情報が入ってこなくなったら
『裸の王様』になってしまう」

「誰でも、いつでも、
話をしやすいように
していないといけません。
それが私の一番の仕事
といっても過言ではない」

その井阪さんの座右の銘。
「飛耳長目」
「ひじちょうもく」と読む。

「遠くのことを聞くことができる耳と、
遠くまでよく見える目を持っている、
つまり、物事の変化に鋭敏で、
情報の収集力にたけていること」

吉田松陰が松下村塾の塾生たちに説いた。
だから松陰自身、ペリーの船に乗り込み、
渡米を懇願する。

弟子たちも後に、イギリスに渡って、
世界最新の情報を得た。
木戸孝充、井上馨、伊藤博文など、
長州五傑と呼ばれた若者たち。

「飛耳長目」は、
石ノ森章太郎『サイボーグ009』で言えば、
003のフランソワーズ・アルヌール。

9人のサイボーグ戦士の、
9つの特徴の一つが、
「飛耳長目」
面白い。

井阪さんに話を戻すと、
「現場にいた時はそこまで
意識していませんでした」

「聞くことを実践するようになったのは
役員になってから」

ミドルマネジメントよりも、
トップマネジメントこそ、
話を聞かねばならない。

「直接会って顔を見て話せば、
相手の反応が見えます」

私はインタビューを、
本業の一つにしているが、
それはまさに、直接会って、
顔を見て、話を聞くこと。

ピーター・ドラッカー先生の、
「ポストモダンの七つの作法」
その第1がやはり、
「自分の目で見、耳で聞く」

井阪隆一、
吉田松陰、
そしてフランソワーズ・アルヌール。
もちろんピーター・ドラッカーも。

社内取締役も、
社外取締役も、
「飛耳長目」は必須である。

〈結城義晴〉

2015年06月01日(月曜日)

6月「スーパークールビズ」とユニークな決算月企業の競争力

Everybody! Good Monday!
[2015vol22]

2015年第23週に突入、
そして6月の始まり。

欧米で「ジューン・ブライド」というけれど、
まさに5月から6月にかけてのこの時期は、
1年で一番素晴らしい。

「6月の花嫁」は、
一番いい季節の花嫁のこと。

ただし日本列島の6月はすぐに、
梅雨に入ってしまう。
その直前の1週間ほど、
だからこそなおさら貴重だ。
心して楽しみたい。
心して顧客を楽しませたい。

雲低くとどまる日なり麦の秋
〈日経俳壇より 藤枝市・ 山村昌宏〉

「麦の秋」、あるいは「麦秋(ばくしゅう)」。
麦の穂が実り、収穫期を迎えた初夏の季節。
麦の収穫の秋であることから、
こう名付けられた。

雨が少なく、乾燥した季節。
すぐに梅雨が始まる。
二毛作の農家にとって、麦秋は短い。

日本中青嶺となりし空を行く
〈朝日俳壇 気仙沼市・前川忠〉

いいですね。

今日から中央官庁は、
「スーパークールビズ」。
5月は「クールビズ」で、
6月から「スーパー」のつく「クールビズ」。
もう5年目を迎えた。

大事なことは9月末まで続けられる点。

イオンでもスーパークールビスを採用している。

「スーパー」と名のつく新しい慣習。
先取りするくらいに取り入れたい。

トレーダー・ジョーは、
年中、スーパークールビスで、
アロハシャツ。

スーパーでも、ポロシャツが無難。
沖縄のかりゆしなども、小粋。

この時期の軽装は、
おしゃれです。

積乱雲中世のごと村圧す
〈朝日俳壇 松戸市・大谷昌弘〉

さらに北陸や東北では、以下の感じ。
若葉もくもくと山々深々と
〈朝日俳壇 白山市・辰巳葉流〉

俳句はずっと、
日経より朝日がいい。

さて今日は、千葉県の海浜幕張。
イオンを訪問。
DSCN2195-5
海浜幕張の駅を出たところで、
数人の人々に目礼された。

ここに来ると、いつもそんな感じで、
誰かに会う。

しかし今日の目的は女性陣。
イオン㈱田中咲(えみ)さん(中)と、
イオンリテール㈱松野寛子さん(左)。
DSCN2194-5
田中さんはダイバーシティ推進室室長、
松野さんは人事部ダイバーシティ推進担当。

じっくりと2時間以上も話を聞いて、
私も意見を述べた。

考えさせられることが、ひどく多くて、
ちょっと閃きかけたことがある。

お二人に感謝。

その閃きは、
月刊『商人舎』6月号で、
披露できる・・・・だろう。

さて今週から、
2月期決算企業は第2四半期。
3月期決算企業は、
第1四半期の詰めの月。

あるいはホップ・ステップ・ジャンプで言えば、
2月期決算企業はホップ、
3月期の企業はジャンプ。

Weekly商人舎の日替わり連載、
月曜朝一・2週間販促企画は、
そんなことを提案している。

ゴルフでも、
1日を漠然とラウンドするのではなく、
3ホールずつ区切って、
ホップ・ステップ・ジャンプでアウトの9ホール、
ホップ・ステップ・ジャンプでインの9ホール。
それを繰り返すと、18ホールになる。

この考え方でプレーすると、
マインドコントロールが可能となるし、
いわゆるコースマネジメントにも、
余裕が生まれる。

ところで、この競争相手との違いを、
各社は意識して営業活動しているんだろうか。

例えばイオンやセブン&アイ、
ほとんどの企業は2月決算。

いまホップ段階に入った。

ヤオコーやオーケー、
スーパーマーケット企業のほとんどは、
3月決算。
いまジャンプ段階。

両者の店頭での競合は、
ホップ段階vsジャンプ段階。

どちらが有利か、
どちらが必死か。

そういえば、
ユニークで業績のいい会社は、
決算月も他社と異なる。

ツルハホールディングスは5月。
ドン・キホーテが6月、
アルペンも6月。
ファーストリテイリングは8月、
ビックカメラも8月。

アマゾン・ジャパンは12月。
ウォルマートは1月だけれど、
西友は12月。

今度、決算月のユニークさと、
競争力の関係を研究してみよう。

決算セールを当てにしている消費者も、
ずいぶん大量にいることだし。

さてさて今週の結城義晴のスケジュール。
今日はイオンを訪問。

明日は月刊『商人舎』責了の日。

そして明後日の水曜日から、
ヨーロッパへ。

フランクフルトに降り立ってから、
ロンドンへ。

その後、バルセロナ。

帰国は来週の水曜日。

一番いい季節の終わりを楽しむことなく、
帰国したら多分、梅雨入りしている。

毎年毎年、そんな生活。

それでもヨーロッパの香りを、
みなさんに届けたい。

というところで、
今週も、よろしく。
Good Monday!

〈結城義晴〉

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