結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年04月29日(水曜日)

昭和の日の坂本龍一の「発言」と忌野清志郎の「予言」

昭和の日。

昨年の今日は、
「令和」へのカウントダウンをしていた。
「あと2つ!」

昭和27年生まれの私には、
昭和の日は感慨深い。

この昭和の日はもともと、
昭和天皇の誕生日だった。
だから昭和の時代には、
「天皇誕生日」の祝日だった。

1989年(昭和64年)1月7日、
その昭和天皇が崩御。
そして現在の上皇が天皇即位。

天皇誕生日の祝日4月29日は、
この1989年以来、
名称だけ「みどりの日」に改定されて、
従来通り祝日となった。

さらに何度も国会審議されて、
2007年(平成19年)から、
4月29日は「昭和の日」の祝日となった。
そして「みどりの日」の名称は、
同じ黄金週間の5月4日に移動した。

通称「祝日法」では、
昭和の日の趣旨を、
「激動の日々を経て、
復興を遂げた昭和の時代を顧み、
国の将来に思いをいたす」とする。

「激動の日々」には、
第二次世界大戦(1939年~1945年)と、
それからの復興が含まれている。

昭和の日には、
あの時代を鑑み、
国の将来に思いをいたすのがいい。

私は36年4カ月、
昭和を生きた。

そして平成の30年間はフルに生きた。
平成は7年(1995年)の阪神大震災から、
16年(2004年)の新潟県中越地震、
そして23年(2011年)の東日本大震災と、
地震と津波に襲われた時代だった。

令和になって2年目に、
このCOVID-19災害。

ああ。

朝日新聞DIGITALに、
坂本龍一、登場。
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私と同じ昭和27年生まれ。
東京芸術大学時代から、
スタジオミュージシャンで、
その後、YMOに参画。
そう、イエロー・マジック・オーケストラ。
細野晴臣と高橋幸宏と組んだトリオ。
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私ははっぴいえんどが好きで、
もちろん細野のファンで、
だからこのYMOの時、坂本龍一を知った。
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その後、坂本は音楽に関して、
あらゆると言っていいジャンルに進出。

1987年には、
ベルナルド・ベルトルッチ監督の、
映画『ラストエンペラー』で、
俳優と音楽を担当して、
アカデミー賞作曲賞を獲得。
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その坂本龍一のインタビュー。

コロナパニックに対しては、
「人間は、歴史の中で何度も何度も
こういうことを経験して、
ヨーロッパの人口の3分の1が亡くなるとか
大きなパンデミックも経験してきている。
それでもなお、音楽はなくならないまま、
ずっと人類の歴史の中に
存在してきたんですよね」

「こうした状況では、
昨日と同じことをしていたら
倒れてしまいます。
ビジネスのやり方も活動の仕方も、
急速にこの状況に適応する
新たな方法を探していかないと、
もう生き残れない」

状況に適応する新たな方法。

「ドイツでは、
文化大臣がアーティストたちに
無制限での支援を表明した」

3月31日のこのブログに書いた。
モニカ・グリュッタースさん。
「文化は良い時にのみ与えられる
ぜいたくではない」
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坂本。
「やはり日本とヨーロッパでは
音楽の在り方も、
常日頃からかけている予算も桁が違う。
文化というものの重要度が
全然違うんだろうなと思います」

「今回、見捨てるのか
ちゃんと国として支援するのか、
っていうのは国のありようというか、
文化の大切さをどう思っているかが
問われると思います」
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ここで政治についてコメントする。
「自民党は、以前から憲法を改正して
緊急事態条項を入れたがっていた。
個人の権利を制限する法律で
思い起こされるのは、
1930年代にナチスが使った
緊急事態条項ですよね」

「今回の法律も非常に危険だと思う。
野党(の一部)も賛成して
成立してしまったというのは、
未来から見たら、全体主義的な方向に
また一歩近づいた出来事として
記憶されるんじゃないかと思います」

朝日新聞の好きな論調だが。

このあとの坂本のコメント。
「危機は権力に利用されやすい」

「最近、亡くなった清志郎が
言ってた言葉をよく思い出すんですよ」

清志郎は、
忌野清志郎。
昭和26年生まれで、
平成21年(2009年)5月2日に死んだ。
RCサクセションのボーカル。
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「地震の後には戦争が来る」

「”気をつけろ”
と彼は警告を発してた。
すごいなと」
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「ウイルスを封じ込める政策については
仕方がないと思うけど、
それを利用する人が
出てくるかもしれないから、
気をつけないといけない」

同感だ。

大変革のときには必ず、
イノベーションが起こる。
そしてそれを悪用する輩も出てくる。

「世界全体で、テクノロジーを駆使した
全体主義的な傾向が強まってしまうのか。
それとも、ウイルスや疫病とも
共存しながらも民主的な世界を
作っていけるのか」

そう、ウイルスとは共生するしかない。
そしてデモクラシーを追究し続ける。

「大きな歴史の分岐点になる時期だと思う。
誰もが試されていると感じます」

一人ひとりが考える時だ。

最後に坂本。
「大きな津波があったり、
ウイルスが来たりすると、
非日常的な世界になって、
昨日までと同じように
思考はできないし行動もできない、
という時にふと我に返って、
自分たちも自然の一部なんだと
気づくのだと思います」

非日常の心境になるけれど、
生活は極めてコモディティ化する。

ただし、
昨日と同じことを、
していてはいけない。

よく思考し、
よく行動する。

頭と手と足を動かす。

清志郎も坂本も、
そんなミュージションだし、
そんな昭和の人間だ。

〈結城義晴〉

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