結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年05月02日(金曜日)

米国の日本車販売12%増と独裁者が生まれる時

今日は月刊商人舎5月号の責了の日。
1977年の4月から雑誌編集をはじめて、
48年を経過する。

歌手や俳優ならばあと2年で、
50周年リサイタルなどやるのだろう。

私は粛々と原稿を書き、
編集をする。

今月号もいい内容となった。
いい記事、いい写真だった。
いいデザイン、いい表紙だった。

楽しみにしてください。
すべてのスタッフに感謝したい。

最後の1本を責了して、
夜食を食べて、
生ビールで乾杯。

横浜駅までぶらぶらと歩いた。

マクドナルド。
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吉野家とはなまるうどん。IMG_2356 (002)

イオンスタイル横浜西口。
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そしてドン・キホーテ。IMG_2358 (002)

山本恭広編集長とツーショット。IMG_2360 (002)

山ちゃんとももう35年の付き合いだ
彼の社会人最初の上司が私だった。

互いに、
世のため、人のため。
社会のため、産業のため、
切磋琢磨してきた。

悔いのない人生を送りたい。

さて、トランプ関税の余波が出た。

日経新聞の記事。
「日本車4社、米販売11.8%増」

二ューヨークの西邨紘子特派員の報告。
トヨタ自動車など日本車4社が、
4月の米国新車販売台数を発表した。

前年同月比11.8%増。
46万4372台も売れた。

フォードや現代自動車も、
大幅に伸びた。

トランプ政権は車に25%の関税を発動する。
そのための駆け込み購入。

トヨタは10%増の23万3045台。
ハイブリッド車を含む電動車は同44%増。
電動車は全販売台数の48%を占める。

ピックアップトラック、
多目的スポーツ車のSUVも好調。
高級車のレクサスは、
4月の販売台数として過去最高。

ホンダは18%増の13万7656台。
伸びはトヨタよりも上だった。

トラック需要が追い風となった。
電動車の販売数は前年同月比で92%増。
その電動車の割合は約30%。

掘って、掘って、掘りまくれと、
トランプは煽っているが、
国民は環境問題を正しくとらえている。

マツダは21%増の3万7660台。
SUBARUは0.3%増の5万6011台だった。

日本車以外もフォードが同16%増、
現代自動車も同19%増。

調査会社コックス・オートモーティブ。
4月の米国新車販売台数は、
全体で前年比4.6%増と予想。

日本車の人気が改めて判明した。

ただし新車購入の勢いはこのままは続かない。

エコノミストのチャーリー・チェスブロー氏。
「車両価格が上昇に向かう可能性が高い。
そして需要に逆風が吹く」

結局、ツケは国民に返ってくる。

トヨタなど日本メーカーは、
「現時点で値上げの計画はない」

皮肉なことに、
日本車のシェアが高まるかもしれない。

他の消費財についても、
同じような現象が起こるだろう。

予想通りだ。

ウォルマートをはじめとして、
チェーンストアはぎりぎりまで頑張って、
それでも価格転嫁していく。

すると売上高は増える。
ディスカウントする小売業が大幅に増え、
高売りの小売業が大幅に減る。

アメリカの大衆が生活を切り詰め、
トランプ関税の一番の被害者となる。

朝日新聞「折々のことば」
2日続けて花森安治さんの言葉。

第3392回。

せっかく作ったもの、
せっかく買ってくれたもの、
どうぞ最後の最後まで
使ってほしい
(花森安治)

雑誌『暮しの手帖』の創刊編集者。
「インクが最後の一滴まで使えるよう
工夫を凝らしたインク瓶を愛用してきた」

「使っていると、使う人への思いやりと
自社商品への誇りとが直に伝わってくる」

「昨今は逆に、自社の商品が、
札束にしか見えないような商売が
伸(の)している」

半世紀以上も前に書いた言葉。
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日本の車は、
使う人への思いやりと、
自社製品への誇りがある。

大切に乗ってほしい。
大切に使ってほしい。

勝手に関税をかけるなんて、
商品を大切に考えている態度ではない。

もうひとつ「折々のことば」
第3393回。

政党や政治に、
けじめがなくなったときが、
独裁者のいちばん
生まれやすいときである。

(花森安治)

花森は1969年に嘆いた。
「今の政治家は政治が誰のためにあるかを忘れ、
目先の票や利害しか眼中にない」

「戦前、政治が腐敗と堕落の体を晒すばかりの時、
憤った一部の青年将校の決起を
どこかよしとするところが庶民にはあった」

「次に軍部独裁が現れたのも
このように国民に歓呼されてのことだった」

政治は庶民、国民に歓呼されねばならない。

けじめがなくなった時、独裁は生まれやすい。

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • 政治家には、今の国民3割、10年先の国民7割くらいをターゲットに設定して欲しいです。そして、そのことをわかりやすく興味深くなるように国民に伝え、国民もそれをしっかり傾聴することだと思います。

    • 吉本さん、賛成です。
      10年先、20年先を見ている政治家は、
      世界を見渡してもごく僅かでしょう。
      残念なことですが。

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