結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年05月29日(木曜日)

吉田直樹PPIH社長の小泉進次郎農相宛て「コメ流通意見書」

梅雨は間近だ。
私にはわかる。

紫陽花。
IMG_3664 (002)

酸性の土壌に咲く紫陽花は、
青い花をつける。
IMG_3665 (002)

マーガレットストロベリーホイップ。
IMG_3667 (002)

濃いピンクからピンクへ、
そして白色へと変化する。IMG_3669 (002)

昔、若いころにつくった歌。

マーガレット
マーガレット
くるくるマーガレット
あの子の髪に
マーガレット咲いた♬

マーガレット
マーガレット
ゆらゆらマーガレット
あの子の髪の
マーガレットゆれる♬

旋律が美しい歌となった。

明日は雨だ。

さて3日続けて農水省の備蓄米放出問題。

商人舎流通SuperNews。
農水省news|
「随意契約による政府備蓄⽶売渡し」5/28申込確定

5月27日時点の33社が、
28日時点では61社に増えた。

27日の総申し込み量15万7073トンが、
28日には21万9691トンに増えた。

スーパーマーケットでは、
ライフコーポレーション、
ヨークベニマル、
バローホールディングス
アークスなどが新たに申請した。

総合スーパーのイズミ、平和堂、サンエー。
ドラッグストアのコスモス薬品。
さらにコストコホールセールジャパンも、
⽇本⽣活協同組合連合会も申し込んだ。

申し入れ数量の多い順に記すと以下になる。スクリーンショット 2025-05-29 230350

コスモス薬品が2万トンで、
イオン商品調達㈱と並んでトップとなった。

日経新聞の記事では、
コンビニ3社は申請が受理されなかった。

「コメ全体の取扱量年間1万トン以上」の、
受け渡し条件を満たさなかったため」らしい。

ファミリーマートとローソンは、
30日以降に再び申し込む。

これも日経新聞の記事。
PPIHの吉田直樹社長が、
小泉進次郎農相宛てに、
意見書を提出した。

日経はその全文を入手して掲載した。
なかなかの正論だ。
guide_message_img04

「流通が自由化されたが、米は、
生鮮食品でありながら、
加工して製品化した状態でしか買えない」

「まず、米の集荷役であるJAから
一次問屋に米が卸される」

「流通の自由化というものの、
集荷役のJAと取引している一次問屋は、
実質的に特約店のように決定しているため、
新規参入が難しい」

「一方、二次問屋、三次問屋については、
参入障壁が著しく低い」

「実際、ブローカーなど、
利益目的だけの業者が横行し、
当然、利益のみの目的のため、
今回のような
需給のバランスが崩れたときには、
流通に協力するのではなく、
利益を優先させるため、
供給を抑える原因の一つになっていると
考えられる」

「また『銘柄米』と銘打っている米の中には、
等級の異なる米が混ぜて売られていることも多い」

「最終顧客である消費者には、
その中身がわからず、銘柄の情報のみで
購入の決定を行わざるをえない」

「このため、同じ銘柄米であっても、
値段が極端に異なることがあり、
一層不透明な米流通になっている」

そして課題➀②③があげられ、
解決策提案がそれぞれ➀②③で記されている。

[課題①]は、
「参入障壁が高い一次問屋の構造」

【解決策提案①】
多重構造を解消し、集荷役であるJAなどと
卸売価格の取引が直接できるようにすること。
また小売りから、店頭までの流通を担う
二次問屋、及び三次問屋へ
依頼をかけるような取引形態にすること。

[課題②]は、
「参入障壁が低い二次問屋以降と
生産者直接取引」

【解決策提案②】
米の保管設備や実際の取引先物量や
販売物量の証明、開示など、
届け出制や許認可制の導入により、
公平性を担保しつつ、
利益目的のプレイヤーの参入を防ぐ。
または、仕入れ取引のなかで、
販売後に還付されるような仕組みを導入する。

[課題③]は、
「銘柄米の銘柄名における
ルールの消費者認知の低さ」

【解決策提案③】
青果などは、「優・秀」などの
明確な品質基準があり、これの基準が
消費者にも広く認知されているため、
相場と大きく乖離した販売価格に
なりづらい構造になっている。
米についても、等米表記を行うなど、
消費者に広く認知される
品質の基準設定を行うことで、
品質と連関性がある売価設定が担保でき、
過度な売価上昇を抑制することが
可能と思料する。

➀の多段階性は、
早急に解消する必要がある。
学問的にも証明された遅れだ。

②も多段階性の問題だ。

しかし今回の備蓄米のJA外しは、
図らずもこれらの問題を解決してしまった。

③の品質基準の明確化は、
産業として健全な成長には必須。

アメリカ農務省の牛肉の格付けは、
牛肉産業の発展を支えた。

今回の備蓄米問題が、
日本のコメ産業の発展につながれば、
これに越したことはない。

吉田直樹さん、
この意見書はよかった。
ありがとう。

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2025年5月
« 4月  
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.