小泉進次郎農林水産相。
「コメ担当大臣」を自称する。
ライフ深川猿江店を訪れて、
コメ売場を見学した。
「6月上旬には2000円台という形で、
店頭に並ぶような環境をつくっていく」
備蓄米の流通を急ぐ。
岩崎高治ライフコーポレーション社長が、
自ら対応してコメントした。
「4000円台前半のコメからなくなる。
備蓄米も入荷するとすぐ売れる」
こういったときに、
ライフの店を訪問するのか。
そう思った。
イオンリテールでもなく、
イトーヨーカ堂でもない。
ライフというスーパーマーケット、
相手は協会会長の岩崎高治さん。
妥当な訪問先だが、
それが逆に感慨深い。
立花隆著『農協 巨大な挑戦』は1980年の発刊。
既得権構造は今も変わっていない。
それが令和のコメ騒動の底辺に横たわっている。
オープン翌日も絶好調との報告が来た。
私たちは新店の状況を確認したあと、
周辺の競争店を視察した。
イオンモール新潟亀田インター。
2007年、「イオンモール新潟南」として開業。
昨2024年1月から順次改装を進めて、
9月に現在の施設名に変更した。
駐車場4000台の巨大なショッピングセンターだ。
敷地面積約3万4000坪。
総リース面積1万5455坪。
1階食品フロア。
イオンリテールの最新モデルが投入されている。
22日・23日限定で「緊急号外」を展開。
ロピア対策である。
鮮魚売場には対面販売コーナーを設けた。
売場中央右寄りに「フローズン」コーナー。
この売場は定着してきた。
左サイドがデリカテッセン売場。
R型対面ケースでの販売を、
止めずに継続している。
アメリカのスーパーマーケットでは、
定石となっている。
顧客は好きな量を好きなだけ買うことができる。
ロック・フィールドもこの売り方だ。
スーパーマーケットでは、
万代が採用している。
2階のイオンスタイルは衣料品売場。
最新モデルにリニューアルをしたばかり。
マネキンを多用して、
いい売場になっている。
商品もプレゼンテーションも、
レベルが上がってきた。
モールの構造づくりとテナント構成は、
日本で一番。
WAONポイント10倍デーを実施。
これもロピア対策で、
よく顧客が入っている。
続いて、
ウオロク神道寺店。
夜12時までの長時間営業店舗。
ウオロクは新潟県内に、
43店舗を展開するローカルチェーン。
新潟市内だけで20店舗。
壁面の売場ロゴが面白い。
青果部門は「季節の野菜と果物」
なかなかいい。
ウオロクは生鮮食品がいい。
その特徴を失わずに頑張ってほしい。
敷地内には別棟にコジマビックカメラが出店。
商業集積を形成する。
紫竹山店は24時間営業。
2023年4月8日にリニューアルオープンした。
つまり原信の最新モデル。
約750坪の売場面積。
入り口は、
青果と惣菜のダブルコンコース。
ヤオコーの「こってり型」方式。
ロピア開業初日だが、
顧客がよく入っている。
原信は新潟県内に70店舗を展開する。
ナンバーワンチェーン。
新潟市内には16店舗。
新潟のマーケットリーダーだ。
全体に弱点の少ない店舗だ。
チェックスタンドはサッカーサービスをする。
原信方式は全国のモデルとなった。
月刊商人舎では、
2014年2月号でスタディした。
《Special Report》
原信・ナルス 日本一の袋詰めサービス
当時と大きく変化しているのは、
セルフレジの導入だ。
このセルフレジにも、
袋詰めサービス方式を取り入れて、
顧客自身がやりやすい装備が用意されている。
アークランズのロピアが参入しても、
原信の店の信頼感が薄れることはないだろう。
しかしロピアムサシ新潟店は、
確実に消費を奪っていく。
どこがどう奪われるか。
ポジショニング競争は先鋭化していく。
〈結城義晴〉