みどりの日。
明治3年(1870年)創建。
寒村だった横浜が貿易の街として、
急速に発展した。
その横浜に神社が必要になった。
そこで伊勢の森の山上の神明社を、
野毛山に遷座して、
横浜の総鎮守とした。
それが由来。
孫娘が七五三を迎えた。
昨年11月は息子一家が、
そろってインフルエンザにかかった。
そこで半年後に七五三を祝うことにした。
日本国憲法が11月3日に公布され、
半年後の翌年5月3日に施行されたのと同じ。
はじめて晴れ着を着せてもらって、
はじめて口紅をぬってもらって、
嬉しそうにしていた。
さて、毎日新聞「余録」
「見える人は何も見ず、
聞こえる人は何も聞いていない」
米国南部アラバマ州に生まれ、
1歳7カ月で原因不明の高熱に襲われた。
以降、光や音と隔絶された世界を生きていく。
7歳でアン・サリバン先生と出会う。
視覚と聴覚を失いながら読み書きを学び、
障害者教育や平和運動に取り組んだ。
52歳で書いたエッセーのエピソード。
親友が森の中を1時間かけて散歩してきた。
「何を見たの?」とケラーは聞いた。
答えは「特には何も」
ケラーは記している。
自分が森を歩くなら、
こうするだろう。
「触れるだけで何百もの
興味深いものを見つける。
白樺(しらかば)の滑らかな肌や、
松の粗い樹皮を愛情込めてなでる」
生涯に日本を含む約40カ国を訪れた。
それほど多忙であっても、
自然を愛する気持ちを忘れなかった。
ケラーは目が見えたなら、
その初日にやることとして、
「森の散歩」を挙げている。
「自然の美しさに目を奪われ、
土と寄り添って暮らす人々の
穏やかな姿を見る」
「そして、夕焼けの輝きに向かって
祈るだろう」
日本の森林面積は陸地の3分の2を占める。
緑豊かな国土。
コラムニスト。
「現代人は日ごろ、スマートフォンに
気を取られ過ぎていないか」
以て自戒とすべし。
ケラーは言っている。
「最も美しいものは、
心で感じなければなりません」
孫娘に、
森の散歩を教えよう。
そして、
心で感じる人になってほしいと伝えよう。
〈結城義晴〉