ビル・ゲイツの「金の使い方」とBasic研修のテストと視察

ビル・ゲイツが登場。
マイクロソフトの創業者。
今年70歳を迎える。
「私が死んだら、人々は私について
色々なことを言うだろう。
しかし、『裕福なまま亡くなった』とは
言わせないと決意している」
ゲイツ財団は世界最大級の慈善団体である。
設立以来、1000億ドルあまりを寄付してきた。
さらに今後20年間で自身の個人資産の
ほぼ全額を寄付すると表明。
約2000億ドルとなる。
そしてテスラ創業者のイーロン・マスクを非難した。
「世界で最も貧しい子どもたちを殺している」
マスクは政府効率化省(DOGE)で、
国際開発局(USAID)の支援も削減もしようとする。
ゲイツはそれを問題視する。
ゲイツは億万長者の模範となろうとしている。
世界中の何億人もの人々を貧困から救おうとしている。
仕事をする。
事業をする。
そして金を儲ける。
さてラスベガス4日目。
商人舎ベーシック研修。
朝からミーティングルームで講義。
4日目の朝は恒例の理解度判定テスト。
3日間の講義の中から、
4つの設問を設けた。
30分間で回答を書く。
なかなか大変。
テストを受けることによって、
講義内容の重要な点を、
自分のものとしているかを、
自身で知ることができる。
私の講義の初めに、
テキストを開いてもらって、
テストの回答を確認しつつ、
あらためて説明を加える。
理解度判定テストでは、
この時間が大切だ。
3日目の講義は抜け落ちていた内容を、
捕捉しながら、強調したい点を解説する。
米国チェーンストアの「鼎占と複占」
寡占は少数の競争者が、
ある一定の市場のほとんどを支配し、
互いに競争している状態。
そこから鼎占に至る。
三者によって市場のほとんどが支配されてしまう状態。
さらに複占は二者によって支配されてしまう状態。
アメリカの主要な業態は、
みな鼎占から複占になっている。
その複占の企業群の経費率と粗利益率、
そして営業利益率。
売場を見たうえでこの数値を確認すると、
みな、驚く。
あの売場をこの経費率でつくっているのか。
その驚きが自分の仕事の革新の原動力となる。
それから商品問題。
プライベートブランドの問題。
最後にバリューエンジニアリング論。
3日目の講義が終わると、
商品調査のまとめの時間を設けた。
そして最後の視察スタート。
大谷翔平選手がおいしいと言った、
話題のハンバーガーチェーン。
味もいいけれど、オペレーションがすごい。
それを知るために必ず訪問する。
42人の注文をあっという間にこなしてくれる。
しかも、おいしくて新鮮。
4日目の視察はショッピングセンター巡り。
まず「ダウンタウン・サマリン」へ。
強力な新しい2つの商業集積。
ライフスタイルセンターと
パワーセンターが連なる。
ライフスタイルセンターは街並みを再現して、
物販だけでなく、ライフスタイルを楽しむ。
街並みを歩いてゆったりとした時間を過ごす施設。
300mほど歩くと、
アーケードのある一角が現れる。
毎週土曜日にフリーマーケットが開催される。
その一等地にはルルレモン。
ヨガをテーマにした店。
バッグやウェアなどが揃って、
アスレジャーショップとして大人気だ。
ところどころに子どもの遊び場や、
休憩のための小さな公園がある。
このディラーズを境に、
パワーセンターに変貌する。
ノードストロームラックなどの
オフプライス店が揃う。
その一角にあるトレーダー・ジョー。
街並みを歩くのがライフスタイルセンター。
パワーセンターは車で移動する。
だから、パワーセンターの広大な駐車場は、
大人気のトレーダー・ジョーの前から、
どんどん埋まっていく。
20本入りのチューリップは12.99ドル。
安いし、洗練された色使いだ。
一方でバラやカーネーションなど、
華やかなブーケも用意されている。
レジもご覧の通りの賑わい。
スーパーマーケットの最後の視察に、
トレーダー・ジョーをもってきた。
みんな満足してくれた。
そして研修会最後の視察地は、
アウトレットセンター。
「プレミアムアウトレット・ノース」
ラスベガスには2つのアウトレットセンターがある。
ノース(北)とサウス(南)だ。
ノースの方が広くて、店数も多い。
充実している。
全体にアパレルは苦戦している。
好調はスポーツやアスレジャー。
米国の消費が落ち込み始めている。
それがアウトレットセンターにも表れている。
ベーシック研修団のみんなの顔つきも、
ちょっと安堵の色が見えてきた。
理解度判定テストが終わり、
商品調査のグラフ作成もほぼ終わった。
店舗視察も終わって、
あとは発表のみ。
そのあとには自由研修が待っている。
学んだあとの楽しみ方には、
稼いだ後の金の使い方に通ずるものがある。
(つづきます)
〈結城義晴〉