結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年11月09日(木曜日)

New Yorkのウェグマンズ・アルディ・TJとホールフーズの変化

いざなぎ景気を超えた。
2012年12月に始まって、
今年2017年9月までの58カ月間、
日本の景気上昇局面が続いた。

いざなぎ景気は1965年11月から、
70年7月までの57カ月間だった。

それを抜いた。

そして戦後2番目の長期景気上昇となった。

そんな実感はまったくないけれど。

アメリカの景気上昇は、
2009年7月から8年を過ぎるし、
ドイツも9年近く連続して、
戦後最長を更新中。

イギリスは7年超、
フランスは約5年。

だから日本の景気が、
特別いいわけではない。

1 人あたりの名目賃金は、
この58カ月にたった1.6%増。
2014年の消費増税後に、
個人消費は落ち込んだ。

物価変動の影響を差し引いて、
実質賃金は、これも3%増に過ぎない。

そのうえ、2019年10月の消費増税。
10%に引き上げの予定で、
これは「19年問題」といわれる。

したがって、2020年、
東京オリンピック需要が一巡すると、
その先は読めない。

この読めない感覚が、
また消費を下押ししている。

何か、抜本的な改革はないか。
しかし、そんなものはあるはずがない。

むしろ考え方の問題だと思う。

今月の月刊商人舎に、
そのヒントがある。

さてアメリカでは、
ウォルマートが、
ホリデーシーズンに向けて、
どんな体制を組むかを発表した。

サンクスギビングデーの11月23日は、
祝日となるが、当日午後6時から、
店舗で「ドア・バスター」セールを始める。
「door-buster」は文字通り、
ドアを破壊するほどの勢いで、
顧客が押し寄せること。

1930年にマイケル・カレンが、
スーパーマーケットを発明した時、
「door-buster」のニュアンスを使った。

高額商品を期間限定で、
大幅値引きで売ること。

ウォルマートは、
ブラックフライデーの前日の夕方から、
ドア・バスターセールを展開する。

オンライン・セールは、
11月23日の12:01amから始まる。

ターゲットも感謝祭の日に、
午後6時開店、深夜12時まで営業。
翌ブラック・フライデーには、
早朝6時から開店。

さらにこの黒字の金曜日セール商品は、
感謝祭の朝から、
ターゲット・コムで注文可能。
しかも無料配達。

そのうえに、
この日に50ドル以上買い物をすると、
20%引きのクーポンが進呈される。
このクーポンは後日、使うことができる。

さてニューヨーク2日目は、
朝から二ュージャージーへ。

ウェグマンズ。
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入口を入ると、
大きな門のようになっていて、
売場が見える。
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パッと視界が開けると、
市場のような青果部門。DSCN9559.JPG7

この市場感がウェグマンズの特徴。DSCN9457.JPG7

青果の強いスーパーマーケットの代表。DSCN9489.JPG7

精肉ももちろん強力。
ハンバーガーパテのファミリーパック。DSCN9465.JPG7

鮮魚の対面売場。
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ただし、このムール貝の、
「オーガニック」表示はいただけない。DSCN9474.JPG7

セルフデリは午前11時を目指して、
商品化作業に邁進中。DSCN9516.JPG7

グロサリーは、
コンシスタントロープライス。
つまりエブリデーロープライス。

コカ・コーラ2リットルが99セント。
これを1年間続ける。DSCN9496.JPG7

乳製品売場の卵と牛乳。
卵は3ダースが3.79ドル。
牛乳は1ガロン(3.8リットル)2.21ドル。DSCN9501.JPG7

このエリアの競合店との価格比較。
ショップライトとストップ&ショップ。DSCN9508.JPG7

冷凍食品売場の、
緑色一色のカラーコントロール。DSCN9510.JPG7

店舗の右翼には、
リカーショップが壁を隔てて、
展開されている。

そのリカーショップは、
圧倒的な一番店。
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この店から新設されたコーナー。
「ザ・バーガー・バー」DSCN9536.JPG7

お薦めは10ドルの、
ブラック&ブルー・バーガー。DSCN9532.JPG7

(株)万代取締役の黒田久徳さんが購入。DSCN9540.JPG7

そして試食。
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黒田さんはコーネル・ジャパン3期生。

私は1班の面々と、
ウェグマンズの中華デリをいただいた。DSCN9546.JPG7
万代取締役の芝純さんとビール軍団。
キリンビール、アサヒビール、
サントリービール、サッポロビール。
4大ビールメーカーから参加。

ウェグマンズは、
コモディティディスカウントと、
ノンコモディティの圧倒的品揃えで、
1店平均90億円を売る。

両極のマーチャンダイジングが、
ウェグマンズの地域一番店のカギを握る。DSCN9561.JPG7

そしてアルディ
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ドイツから進出して、もう30年。
1900店のスケールになった。

その牛乳売場。
1ガロン3.59ドル。DSCN9434.JPG7

オーガニック青果の大展開。DSCN9441.JPG7

生鮮食品が急速に良くなっている。DSCN9442.JPG7

そして急遽、コカ・コーラの値下げ。DSCN9437.JPG7

2リットルを1ドル59セントから、
99セントに値引き。
ウェグマンズに合わせた。DSCN9436.JPG7
それだけウェグマンズの、
コンシスタントロープライスが、
すごいということ。

レジはスピーディ。
それがアルディのサービス。DSCN9444.JPG7

アルディの兄弟会社。
それがトレーダー・ジョーDSCN9576.JPG7

元銀行の建物に入居したすごい店。DSCN9577.JPG7

鶏肉のこの陳列量。
瞬く間に売れていく。DSCN9567.JPG7

豆腐もこの在庫量。DSCN9568.JPG7

天井は高い。
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窓から光が入る。
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今日、気がついた。
この店は大聖堂のようだ、と。

だからアメリカ人は、
この店にやって来て、
心安らかになる。

そして買物する。

だから繰り返し繰り返しやって来る。

レジは2列に並んで待つ。DSCN9566.JPG7

そして最後に3列に並んで、
順番のレジに行く。DSCN9573.JPG7

ストレスがまったくない。DSCN9575.JPG7
素晴らしい。

今日の最後はホールフーズ。
こちらもブルックリン。DSCN9578.JPG7

青果部門のバナナ売場は、
吊り下げ陳列。
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鮮魚の対面売場、
最近、鮮度が格段に良くなった。DSCN9584.JPG7

対面の精肉売場。
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Amazonと組んだディスカウント。DSCN9586.JPG7

こちらも+Amazonの卵売場。DSCN9587.JPG7
ただしそれを控えめに表示する。
その方がホールフーズの固定客には、
好感がもたれる。

素早い変更だ。

チーズ売場も相変わらず、良い。DSCN9589.JPG7

ラーメンのポップアップセール。DSCN9595.JPG7

しかし、アイスクリーム売場に、
霜が降りていた。
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人員を削減した影響が出た。

ホールフーズを立て直すには、
目玉商品のディスカウントは必要ない。
現場の人員を回復させることだ。

私はそれを確信した。

屋上の無農薬菜園。DSCN9604.JPG7

そしてソーラーシステム。DSCN9608.JPG7

ホールフーズの環境店舗は、
相変わらず素晴らしい。
そこにホールフーズのチームメンバーが、
復活してくれば、それこそ鬼に金棒だ。DSCN9614.JPG7

1日の視察が終わって、
ブルックリン橋の下で、
全員写真。
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自由の女神も夕焼けに映える。DSCN9628.JPG7

マンハッタン南岸も美しい。DSCN9629.JPG7

最後に私の提案でもう1店。

メイシーズ本店。
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その目の前にオープンした、
ターゲット・フレキシブルストアDSCN9631.JPG7

1階はコンビニ。
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そしてフレキシブルファッション。DSCN9655.JPG7

さらに土産物売場。
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そして集中レジ。
セルフレジが3分の2ある。DSCN9632.JPG7

地下1階はコンパクトなフルライン売場。DSCN9637.JPG7

生鮮は青果・精肉など一部の品揃え。DSCN9639.JPG7

女性服売場には熟年用のマネキン。DSCN9646.JPG7

ドラッグストアは、
CVSファーマシー。DSCN9648.JPG7
なかなかに健闘。

ウォルマートが、
Manhattanに入ってくる前に、
ディスカウントストアとして、
シェアを高めておく作戦。

いかに。

すべてのスケジュールを終了させて、
夜はミュージカル。
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キンキ―ブーツ。
Kinky Boots。

エミー賞はじめ各賞総舐めの、
ロングラン大ヒット作品。

入口の係員。
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チケット。
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1階のフロア。
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舞台はイギリスの小さな町の靴工場。IMG_3297.JPG7
この靴工場を立て直すために、
「オカマブーツ」に専門特化する。
ニッチャー作戦。

そのための葛藤、愛情、誤解、
様々な問題克服の物語。

天井も美しい。
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楽しみました。
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感動しました。

日本でも日本人によって上演された。
人気を博したらしいが、
主人公は黒人でなければいけない。

いや、今日舞台に立った、
ビリー・ポーターでなければいけない。

また必ず見たいと思った。

外に出ると騎馬警官。
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充実した研修、
楽しい観劇。

ニューヨークの夜は更けていった。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2017年11月08日(水曜日)

New YorkのWal-Mart・CostcoとTrader Joe’sに学ぶ

羽田空港を発って12時間半ほどで、
ニューヨークの上空。IMG_3255.JPG7

川と橋が見えると、もうクイーンズ。IMG_3257.JPG7
ジョン・F・ケネディ空港に着くと、
イミグレーションはひどく混んでいた。

それでも何とか入国して、
さらに1時間ほど待つと、
万代ドライデイリー会の面々がやってきた。
万代の取引先の会で、MDD会と略す。
今回は51人の大所帯。

大阪・伊丹空港から、
羽田空港経由でケネディ空港に到着。

MDD会会長の今津龍三さんも、
万代副社長の下岡太市さんも、
すこぶる元気だ。

すぐにリムジンバスを満杯にして、
ウォルマートへ。DSCN9305.JPG8
古い古いスーパーセンターだが、
最新型に改装して、好調。

入口には「Rock This Christmas」
「今年のクリスマス、最高に楽しもう!」
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そして、「Pickup」
「オモチャからテレビまで。
オンラインでオーダーして、
店で受け取ってください」DSCN9261.JPG7

さらに入り口を入ると、
「もっとたくさんのロールバック。
この勢いは変わらない!」DSCN9264.JPG7

スマイリーフェイスが、
でかでかと使われている。DSCN9277.JPG7

火曜日の午前11時ごろというのに、
なんと客数の多いことか。DSCN9269.JPG7

バナナのカラー・ガイド。DSCN9268.JPG7

サービスデリのコーナーにも
顧客が列をなす。
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アパレル売場には、
ホリデーシーズンの衣装。7

これは完全にクリスマス仕様。DSCN9299.JPG7

奥主通路には、
入口で告知していたテレビの島陳列。
アクションアレーという。DSCN9281.JPG7

135ドルは1万3500円。DSCN9283.JPG7

ガーデンセンターは、
完全にクリスマスショップに変身。DSCN9288.JPG7

平場でもクリスマスショップの大展開。DSCN9291.JPG7

さらにトーイランド。DSCN9292.JPG7

子どもがぬいぐるみで、
遊んでいる。
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さらにサンクスギビング・クリスマス用の鍋。DSCN9296.JPG7
売場のあちこちに、
「早仕掛け・際の勝負」

もちろんハロウィンは跡形もないから、
完璧な「早仕舞い」。

そのうえでこの冬は、
「Party作戦」。

ウォルマートは次々に仕掛けている。

次の訪問は、
ちょっと変わったショッピングセンター。
いわばアップグレード・パワーセンター。DSCN9323.JPG7

ノードストローム・ラック。
サックスフィフスアベニュー・オフ・フィフス。
ブルーミングデール・アウトレットストア。
すごい店ばかり。
そのうえトレーダー・ジョーと、
コンテナストア。
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超高級百貨店のオフプライスストアが並ぶ。
壮観な眺めだ。
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トレーダー・ジョーは、
このショッピングセンターにぴったり。DSCN9361.JPG7

入口の花はいつも素晴らしい。DSCN9350.JPG7

壁面にはロングアイランドのイラスト。DSCN9359.JPG7

特製カレンダーが、
エンドに積まれて、
ほとんどの顧客が買い求める。DSCN9353.JPG7

エンドはフィアレスフライヤーのアイテム。
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ランチはシェイクシャック。
このアップグレード・パワーセンターに、
テナント出店していて、これもぴったり。DSCN9316.JPG7

MDD会幹部のみなさん。DSCN9309.JPG7

私はシュルームバーガー。
別名ベジタリアンバーガー。DSCN9312.JPG7

スーパーマーケットのイートインも、
このレベルの先鋭的デザインがほしい。DSCN9314.JPG7

その近隣のショッピングセンターには、
すごい客数のコストコ。IMG_3283.JPG7
本当に火曜日のことかと思う。

どの店に行っても、
天井が高くて、売場が広くて、
快適そのもの。
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そして「売り切れ御免」の販売。
それが楽しさ、面白さを生み出す。

店舗の奥には、ベーカリーとミート。
バックヤードの小さな工場がフル稼働。IMG_3264.JPG7

青果部門もこれでもかという品ぞろえ。
絞り込んでいる超売れ筋が、
驚くべき低価格で提供される。IMG_3266.JPG7
コストコは徹底した「Deal作戦」。

直営のリカーショップが併設されている。IMG_3275.JPG7

こちらもリミテッドアソートメントで、
「良い品が安い」作戦。IMG_3274.JPG7

しかし明後日の11月9日に、
トータルワインが、
勇躍、オープンする。IMG_3277.JPG7
こちらは品揃えの広さと深さの専門性で、
コストコに真正面から挑む。

両者の棲み分けしながらの競争が、
豊かさをもたらす。

この地域の顧客は幸せだ。

オフ・プライス・ストアの、
マーシャルズが、
隣に出ていて、
このショッピングセンターは、
典型的な、強いパワーセンターだ。IMG_3282.JPG7

最後はスチュー・レオナードの新店。DSCN9363.JPG7

酪農業からスタートした店だけに、
牛乳はうまいし、乳製品が強い。
そして当然ながら、
特製アイスクリームは絶品。DSCN9364.JPG7
おすすめに従って、
ストロベリーアイスを注文。

店頭の一丁目一番地に、
パワーサラダ。
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店内はいたるところに、
楽しい仕掛け。
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そして凝ったプレゼンテーション。DSCN9371.JPG7

バナナボーイの前で写真を撮る。
万代の農産部長の堀越時宗さん。DSCN9372.JPG7

ブッチャーショップ。DSCN9376.JPG7

注文に応じて、調理する。
まず丁寧に筋引きから。DSCN9375.JPG7

鮮魚部門には天井から大きなロブスター。DSCN9377.JPGu

生ビールのカウンターが設けられた。DSCN9381.JPGu

そして、チェックスタンド。

楽しい店だが、ウォルマートやコストコ、
トレーダー・ジョーのような、
特別の賑わいがない。
客数も少ない。
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ポリシーロックは、
変わらずその信条を表明しているが。DSCN9390.JPG8
もう、残念ながら、
ひと昔前の店舗という感じ。

ロングアイランドから、
マンハッタンに入って、
夕方のセミナー。
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伊丹空港から始まった一日、
もう疲れ切っているにもかかわらず、
1時間半の講義を聞いてくれた。
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よくぞ、耐えてくれた。DSCN9397.JPG7

しかしみんな、疲れ切っているからこそ、
重要な内容を、興味深く、
しかも考えられるように、
真剣に講義した。
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ご清聴を心から感謝したい。

講義が終わると、
歓迎ディナー。
ロージー・オグレディーズ・サルーン。IMG_3289.JPG7

MDD会の今津会長の挨拶、
万代の下岡副社長の乾杯の音頭で、
マンハッタン最初の夜がスタート。
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生ガキとアサリ。
美味。
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そして大きなロブスター。IMG_3288.JPG7
大満足で疲れも眠気も吹っ飛んだ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2017年11月07日(火曜日)

米国ホリデーシーズンのウォルマート「Party作戦」

10時20分のANA110便。IMG_3232.JPG7

ニューヨークのJFケネディ空港に向けて、
東京・羽田空港国際線から飛び立った。IMG_3235.JPG7
東京湾に陽が射して、美しい。
今日はニューヨークまで一人旅。

関東平野は広い。
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その広い関東平野の向こうに、
かすかに富士の姿が見えた。IMG_3241.JPG7

雲の上にうっすらと浮かび上がる。IMG_3245.JPG7

すぐに白い雲に覆われる。IMG_3253.JPG7
ほぼ12時間。

今年最後の海外出張。

そのアメリカでは、
ホリデーシーズンに向けて、
大々的なプロモーションが、
もうスタートしている。

ホリデーシーズンとは、
11月第4木曜日の感謝祭から、
クリスマスまでの1カ月間。

だから今、
「早仕掛け・際の勝負」
真っ最中。

まず何といっても、
ウォルマート。
店舗でパーティーを開く。
「パーティー作戦」
これが今年のプロモーションの核。
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先週土曜日の11月4日には、
オモチャのパーティー。
子どもたちを人気の玩具で遊ばせた。
サンタクロースと一緒に写真も撮った。

12月2日には、
エンターテインメントのパーティー。
16日には人気ギフト商品のパーティー。

また、ホリデー期間中には、
よく売れる玩具や家電の売場に、
アシスト従業員を配置する。

さらにサイト・トゥ・ストアの、
ピックアップカウンターは、
増員して対応する。

そのウォルマート・コムの品揃えは、
昨年比で3倍に増えている。
ウォルマート専売商品も増加。

ライバルのターゲットは、
アパレル、ビューティ、家電などに
専任社員を配置して、対面販売する。

さらに今年のホリデーには、
新プライベートブランド8ラインを投入。

ターゲットはオンライン販売において、
無料配達を受けるための、
最低購入額限度をなくす。

家電のベスト・バイも、
無料配達限度額を廃止。

一方、ウォルマートは、
35ドルの最低購入額をそのまま維持する。
強気の商売だ。

アマゾンはディスカウント作戦徹底。
「Deal」と言う。

人気の玩具や家電、ホームグッズが中心。
さらにプライム会員サービス強化。
「アマゾン・キー」の留守宅配達をする。

ジュニアデパートのコールズは、
割引クーポンを増加作戦。
古典的手法でこちらもちょっときつい。
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コールズは感謝祭の当日、
夕方5時から開店して、
ブラック・フライデー・セールをスタート。

このスタート時間は、
年々早まるばかり。

各社、様々な企画を打ち出して、
ホリデーシーズンに突入する。

しかし全体のトレンドは、
「早仕掛け」
⇒「際の勝負」
それから、
⇒「早仕舞い」
⇒「早仕掛け」

そのアメリカの10月の失業率。
9月に4.2%だったものが、
4.1%に0.1ポイント減少。

かつては二桁だった。

失業者総数は650万人で、
1カ月で33.1万人減。

農業従事者以外の就労者数が26.1万人増。

今年1月からの失業者総数は、
110万人減って0.7%ダウン。

27週間以上失業している長期失業者数は、
160万人で、総数の24.8%を占める。

しかし、それでも9月からは10万人減。

労働参加率は62.7%。

産業別の雇用数の1カ月の増減。
小売業はマイナス8300人、
卸売業はプラス5700人。
製造業はプラス2万4000人。
情報産業がマイナス1000人。
レジャー産業はプラス10万6000人。

小売業はこの後の11月12月には、
ホリデーシーズンで増加する。

ドナルド・トランプ大統領
日本から韓国へ。
その後、中国から、
ベトナム・フィリピンへ。
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10日・11日はAPEC首脳会議。
ベトナムで開催される、
アジア太平洋経済協力会議。
そのあと、フィリピンでASEAN首脳会議。
米・東南アジア諸国連合の首脳会議。

トランプ大統領の東アジア歴訪は、
11月3日から14日の12日間。

私のアメリカ滞在は、
11月7日から17日の11日間。

エアフォース1ではないけれど、
ANAも快適だ。

しかし、なんだかんだ言われつつも、
そして国内政治でも問題噴出だが、
アメリカの産業界は、
勝手にイノベーションを成し遂げて、
好調に推移している。

そのアメリカ合衆国の消費者は、
ホリデーシーズン直前で、
期待感にあふれている。

〈結城義晴〉

2017年11月06日(月曜日)

トランプ大統領来日と「Globalism」の算出効果と正当な分配

Everybody! Good Monday!
[2017vol45]

2017年第45週。
11月の第2週。

Weekly商人舎、
月曜朝一・2週間販促企画。
二十四節気のことを書いている。

明日の11月7日はもう立冬。
古い暦の上では、冬が立つ。

だから今日は「節分」
節分は1年に4回ある。
立冬の前日が今日、
立春の前日、立夏の前日、立秋の前日。
みな、「節分」

もっとも当たり前なのが、
立春の前の節分。
やはり日本人は昔から、
春が来るのが待ち遠しいし、
一番うれしいのだ。

しかしこの立春の前の日は、
厳密にいえば「冬の節分」

そして今日も、
厳密に表現すれば、
「秋の節分」

秋という季節の最後に、
それを分ける日だ。

そして立冬を迎える。

一つまた灯火の消ゆる夜寒かな
〈朝日俳壇より 愛西市・小川弘〉

「灯火」は「あかり」と読む。

(長谷川櫂選評)
夜の人間界を遠くから眺めた。
このはるかな距離が一句を支える。

それにしても、
ドナルド・トランプ米国大統領、
大統領専用機エアフォース1で、
米軍横田基地にランディング。

到着するとすぐに、
霞ヶ関カンツリー倶楽部で、
ゴルフをハーフラウンド。
銀座の「うかい亭」で鉄板焼き。

どちらが言い出したのか。
多分、得意の忖度なのだろう。

日経新聞巻頭言の「春秋」。

「今回のゴルフ外交は、
時・場所・場合のTPOを
軽んじているようで怖い気がする」

そのとおりだな。

「蛮行重ねる国のすぐ隣で、
『あらゆる選択肢がテーブルの上にある』
と言う2人がゴルフに興じる」

別にゴルフや鉄板焼きが、
悪いというのではない。

私もゴルフは大好きだし、
日本の鉄板焼きもぜひ賞味願いたい。

しかし「TPO」が軽んじられている。
時・所・場合を読み取るのが、
大将の役目だ。

それがない。

「北朝鮮には挑発に、
国際社会には悠長に」
そう映るに違いない。

最後に皮肉。
「まさか先の選挙戦で喧伝された国難も、
その程度の話、というわけではあるまい」

そうそう「国難突破選挙」だった。
喉元過ぎれば、ゴルフに鉄板焼き。

先頭は屈強の顔鷹渡る
〈同 津市・中山道治〉

(大串章選評)
鷹は比較的遅くやって来る。
「屈強の顔」が鷹らしい。

リーダーは鷹のようであってほしい。

さて、日経新聞『ニュース一言』に、

岩崎高治さん。
ライフコーポレーション社長。

「2019年10月に予定されている
消費税率の10%への引き上げは
やむを得ない。
ただ、特例となっている
税抜き価格の表示は
絶対に維持していくべきだ」

税抜き価格の本体表示は、
20年度末までの時限措置だ。
「総額表示になると
消費者心理に悪影響を及ぼし、
景気を冷やしかねない」

ことあるごとに、トップが、
こういった発言をしてくれることは、
ありがたい。

本体価格表示の堅持と、
軽減税率の撤回。

言い続けないと、
喉元過ぎればになりかねない。

日経電子版の経営者ブログ。
オリックスの宮内義彦さん。
「グローバル化の反動」
10月27日でちょっと前のものだが、いい。

「グローバリゼーションは
世界を一つの市場とみて、国境を外し、
効率のいい場所で生産して
それを分け与えます」

「理屈上では最も生産性が
高いということになります。
世界的に生産性が高まり雇用を増やす、
その結果、世界経済は、
全体として伸びていきます」

故渥美俊一先生は、
それを「ソーシング」と称して、
奨励した。

「全体はその通りなのですが、
ここに来て損をしたと思う人と、
一人勝ちをした人が出てきたわけです」

トランプ大統領は、
「損した」と言い続けて当選した。

「結果的にすごく
いびつな所得格差が生じました」

だから、
「分配のいびつさを
直すことが必要」

「これまでのグローバリゼーションは
産出面では比類のない成果を
あげてきましたが、
その果実をどう分配すべきかについて
正しい解をもっていません。
その結果、産出面での
グローバリゼーション自体に
疑問符が突きつけられてきたのです」

「つい最近まで、
グローバリズムで一番得したのは
日本だといわれてきました」

しかし、今は、
「先進国全てが新興国に
製造部門など競争力を失った部分を
持っていかれた構図になってきました。
結果、今の日本は
グローバリゼーションで負けつつある」

トランプ&安倍のペアも、
その意味では負け組か。

「おそらく一番得したのはアジア各国、
そのなかでも成長を続けた中国など」

「しかし輸出を受け入れてくれる
システムがなかったら
この成功はありませんでした。
世界がつくり上げた知的な枠組みを、
全ての国が利用することができるのです」

宮内さんはあくまで冷静だ。

「世界が一つのマーケットになるのは
本当に難しい。
世界政府はないですから、
国境、言葉、宗教という
3つの枠が大きな要素になります」

「世界の成長を考えれば
グローバリゼーションという
我々が到達したシステムを
簡単に捨て去るべきではない」

その通り。

さらに「グローバリゼーションは、
モノから始まり、次にソフトウエア、
ネットワーク、ヒトと移っていきます」

これも、その通り。

この考え方は、
私流に表現を変えて、
使わせてもらった。

宮内さんは、
「グローバリゼーションへの反動」を描き、
「重い課題を突きつけている」と、
問題提起して終わるが、
トランプ大統領が来日して、
ますます、その意を強くした。

「グローバリズムは、
産出効果はあったものの、
分配については今のところ
無能力だということを示した」

各国の流通業が
その「分配」の、

一翼を担っていることは
確かだ。

さて今日は大人数の来客。DSCN9259-20171106
右側手前から、梅村純一さん。
それから、中川育子さん、
山田将人さん、小浜篤司さん。
江本貴洋さん、三浦和弥さん。

梅村さんは日本経済新聞社 デジタル事業、
つまり日経電子版の担当。

中川さん、山田さん、小浜さんは、
日立製作所の人たち。
中川さんはメディアビジネスセンターマーケティング担当主任。
山田さんは流通営業本部リテイルセンター所属。
小浜さんは コーポレートコミュニケーション本部宣伝部主任。

江本さんは(株)CCI、
サイバー・コミュニケーションズのメディアディビジョン所属。
三浦さんは電通東日本営業部参事。

日経電子版ビジネスフォーラムが、
11月27日(月)13:30から開催される。
場所は東京・御茶ノ水。

大テーマは、
[流通業向けAI活用最前線]
「ここまできた。AIと共に歩む業務改革」

私が基調講演を務める。
「Retail情報技術革命」

お申込みはこちら
無料です。おいでください。

私は明日からアメリカです。
今回は紐育と桑港。
DSCN8589.JPG7 DSCN7538.JPG7

私にとっては、
比較的、楽な旅です。
あっちこっちの移動が少ない。
しかし中身はものすごく濃い。
覚悟しておいてください。

では、みなさん、今週も、
正当な分配の一翼を担って、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年11月05日(日曜日)

[日曜漫歩]片瀬海岸のGIRINO

最初の日に、昼と夜をつくり、
次の日には、天をつくった。

神の物語である。

次の次の日に海と地をつくり、
植物を茂らせた。
次の次の次の日には、
太陽と月と星をつくった。

次の次の次の次の日に、魚と鳥を、
次の次の次の次の次の日に、
動物をつくった。
そしてこの日、自分に似せて、
男と女を創造した。

アダムとイブである。
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そして、その次の日に、
神は、休んだ。
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漫歩にぴったりのレストラン。

神奈川県藤沢市、
片瀬海岸と江の島。

小田急江の島線、
片瀬江ノ島駅からぶらぶら歩けば、
3分ほど。

武蔵の国と相模の国を分ける境川。
河口のあたりは片瀬川と呼ばれる。
22

相模湾に流れ出す河口付近には、
砂州が出来上がり、
干潮時には江の島につながる。

葛飾北斎の富嶽三十六景、
相州江の島。
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秋の日は落ちて、
夕暮れが訪れた。
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高級住宅地の大きな民家。

その民家が改装されて、
小さなレストランになった。
GIRINO。
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片瀬海岸カフェ&レストラン。
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アットホームな雰囲気で、
ランチタイムやカフェタイムには、
近隣の顧客でいつも賑わう。
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広い庭がある。
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茶器。
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壁には油絵。
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玉生道経作。

ディナーをいただく。
まずは食前酒。
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カルパッチョの前菜。
美しいし、旨い。
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ハートランドビールを飲みながら、
丁寧につくられた料理を楽しむ。
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それからイタリアワイン。

メインディッシュ。
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そしてデザート。
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オーナーシェフと奥様、
そしてその父上は玉生弘昌さん。
(株)プラネット会長。
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右端は米倉裕之さん。
(株)True Data社長。
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豊かで、楽しい会食だった。

油絵がふんだんに飾られている。
これはヴァレッタ・マルタ。
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GIRINOの象徴は、
玄関に飾られているこの絵画。
私も複製を持っている。
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画家・玉生道経は、
GIRINOオーナーシェフの祖父、
玉生弘昌さんの父上。

今日の日曜漫歩は、
片瀬海岸のGIRINO。

みなさんも、いちど、どうぞ。

〈結城義晴〉

2017年11月04日(土曜日)

「100兆円のリンゴ」アップルの「集まる・賑わう・売れる」

プロ野球日本シリーズ。
福岡が横浜に逆転で勝って、
4勝2敗で決着。

チャンピオンフラッグを、
福岡に持ち帰る。
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第6戦は11回裏の劇的なサヨナラ勝ち。
横浜から移籍した内川聖一が、
このシリーズでも大活躍。

内川は大分県出身だから、
まあ、福岡ホークスは地元で、
故郷に錦を飾ることになった。

私は、
博多生まれの横浜育ち。

これを学生時代から、
キャッチフレーズにしている。

本籍地・福岡。
現住所・横浜。

だから私にとっては、
本籍地が現住所に勝った。

福岡ソフトバンクホークスは、
8度目の日本一。

南海ホークス時代に2度。
1959年と1964年。
このときの監督は鶴岡一人だった。

ダイエーホークス時代に2度。
1999年と2003年。
どちらも監督は王貞治。

オーナーは中内功さんで、
流通業が球団をもって、
華やかな時代だった。

ソフトバンクホークスとなって4度。
2011年、2014年、2015年と、
今回の2017年。
2011年と2014年の監督は秋山幸二、
2015年と2017年は工藤公康。

今度は孫正義さんがオーナー。

しかしすごい監督ばかりだ。

電鉄会社、流通業、
そしてIT企業。

ホークスは、
日本の産業の歴史を、
そのままに体現してきた。

ところで、優勝すると、
地元やチームに関連する小売業などが、
優勝セールを行う。

負けたチームの関連企業も、
残念セールを展開する。

4勝2敗で土曜日にシリーズが終わると、
日曜日は優勝セール・残念セール。

いい具合に集客ができて、
売上げも上がって、
小売業としてはいいんじゃないか。

最終戦までもつれこんで、
日曜日の夜、優勝が決まると、
月曜日から優勝・残念セール。

タイミングはよろしくないと思う。

そんなことを考えたりする3連休である。

何はともあれ、
故郷、おめでとう!

さて本に恋する季節です!
今年の読書週間の標語。

私の年になると、
「恋する季節」はなじまない。

しかし若い人たちを、
本の世界にいざなうには、
いい標語だろう。

読むこと、
書くこと、
行うこと。

丸岡秀子のことば。
長野県佐久市が、
「コスモスプラン」と名づけて、
運動を展開している。

読むだけではなく、
書く、行う。

私も日々、実践しているだけに、
おおいに共感している。

日経新聞巻頭コラム「春秋」
「15世紀の半ば、
グーテンベルクが活版印刷を発明して
世界は大きく変わった。
あらゆる情報が大量に印刷され、
壁を越え、それを人々が
共有するようになった」

「長い歴史を持つその文化は
ITの前に劣勢ではあるが、
決して捨て置けぬ資産の山」

「ネット上の知識の多くも
もとは印刷物である」

これは本当にその通りだ。

商人舎も「紙と網」と称して、
月刊商人舎と商人舎magazineを、
発刊し、発信している。

紙の月刊雑誌「商人舎」。
ネットの商人舎magazine、
そして流通SuperNews。

現代社会では、
こうして選択肢が増えていく。
それが便利で、それが豊かさだろう。

コラムは最後に述懐する。
「紙ならではの質感がまた、
本の魅力だ」

かつては凸版印刷の、
文字の凸凹と、
印刷の匂いが、
何とも言えない魅力を出した。

今はオフセット印刷で、
誌面はつるつるしている。
それでも出来立ての本や雑誌の、
インクの匂いは、
何度、経験してもいいものだ。

読書週間、
本や雑誌そのものを、
楽しんでみてください。

日経新聞の記事タイトル。
「100兆円のリンゴ」が
支える米株式相場

アメリカの株式相場。
11月3日のダウ工業株30種平均。
11月4日も続伸し、
連日過去最高値を更新。

「アップルが1銘柄で、
ダウ平均を30ドル超押し上げた」

7~9月期の売上高は、
前年同期比12%増。
2年ぶりに2桁の増収。

スマホ「iPhone」、
タブレット端末「iPad」、
パソコンの「Mac」。
3製品がそろって2四半期連続で増収。

アプリ配信の「アップストア」など、
サービス事業は34%増。
iPhoneに次ぐ2番目の稼ぎ頭。

3日発売のiPhone10周年モデル「X」
Xは「テン」。
アラビア数字の10。

「行列が帰ってきた」。
「X」発売当日の昨日3日、
購入希望者が店頭に列を成した。

アメリカのショッピングセンター。
DSCN8657.JPG7

アップルストアだけは例外なく、
人を集めている。
DSCN8604.JPG7

マイクロソフトは、
アップルと比べるとずっと少ない。
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スポーツのディックスも、
人は集まる。賑わう。
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アップルもディックスも、
買っているのではなくて、
集(つど)っている。
賑わっている。
楽しんでいる。

結果として、売れている。

集まる・賑わう・売れる
集う・楽しむ・買う

集める・楽しませる・売る

「読む、書く、行う」に通じる、
人間の行動だ。

だから今、商売は、
人を集めることが、
何よりも大切だ。

日本シリーズ優勝記念セールも、
人が集まる場だから、
大切にしたい。

日経のニューヨーク滝口朋史記者。
結論は、
「巨大なリンゴが相場を支える構図は、
しばらく続くかもしれない」

「続く」と言い切った方がいいのに。
文章としては。

「読む・書く・行う」の先輩のお節介。
許してください。

〈結城義晴〉

2017年11月03日(金曜日)

文化の日には、目を閉じて、耳を働かせてみよう。

2017年の文化の日。
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空には白い雲。
秋晴れ。

11月3日は、実は、
明治天皇の誕生日だ。
だから昭和22年(1947年)までは、
「天長節」だとか「明治節」として、
祝日となっていた。

1948年から、文化の日となった。
「自由と平和を愛し、文化をすすめる」
これがその趣旨。

よくわからん。

天長節とは関係ないとされるが、
1946年11月3日に、
日本国憲法が公布された。
そして文化の日の祝日となった。

憲法が施行されたのは、
半年後の翌1947年5月3日。
この日が憲法記念日となった。

だから変な話だが、
日本の祝日に関しては、
文化と憲法は、
双子のようなものとなる。

変な話だが。

そんな秋の文化の日。
東京・永田町の国会議事堂前。
「憲法9条改憲に反対する集会」で、
枝野幸男立憲民主党代表が演説。

「立憲主義は右も左もない」

妙に納得。

枝野は続ける。
「近代社会であるならば
当たり前の大前提である」

だから「立憲君主制」もあるし、
「立憲民主制」の政治体制もある。

立憲君主制は、
「三権分立を原則とした憲法に従って、
君主の権力が一定の制約を受ける政治体制」

この立憲君主制は、
17世紀のイギリスで最初に確立され、
現在もイギリス連邦は立憲君主制である。
the Commonwealthという。

日本の大日本帝国は、
立憲君主制だった。
現在の象徴天皇制には、
見解が分かれるが、
天皇は諸外国からは、
「君主」として処遇される。

君主制と民主制、
それに共和制が加わると、
ごちゃごちゃしてくる。

ブリタニカ国際大百科事典。
「民主制」を説明する。
「民主主義の理念に従って
政治が行われる国家形態」

英語のdemocracyは、
ギリシア語のdemosとkratiaに由来する。
demosは「人民」、kratiaは「支配」。
だから「人民による支配」。

1人の支配体制が「君主制」、
少数の支配体制が「貴族制」、
多数の支配体制が「民主制」。

ただし、民主制にも、
「直接民主制」と「間接民主制」がある。
前者は国民がみずから直接政治を行うし、
後者は国民が代表者を選出して、
一定期間権力を信託し、
それを通じて政治を行う。

日本はこの間接民主制だが、
枝野は言う。
「議院内閣制、代議制民主主義は、
選ばれた人に白紙委任を
しているわけではない」

一方、「共和制」は、
ラテン語のres publicaに由来する語。
英語では、Republic。
元来は「公益への奉仕」を意味していた。

ブリタニカ大事典は説明する。
「ギリシア時代は、
民主制、貴族制、君主制という
3つの国家形態を包括した概念であった」

ルネッサンスの時代、
つまりマキアベッリの時代になると、
「複数の者が支配する国家形態」となる。

しかし今日の意味は、
「君主制をとらない国家形態一般」。

かつては「絶対君主制」と対比して、
「共和制」の概念は意義をもっていた。

しかし、一方で君主制が立憲主義化した。
他方で共和制は社会主義体制化した。
さらに民主制や独裁制まで包含した。
だから「君主制と共和制との区別は、
今日では実際的意義をもたない」。

カントは説明している。
「君主制、貴族制、民主制の区別は、
統治形態の区別である」。

一方、「共和制」は、
「支配形態の問題として、
立法権が執行権から区別されているもの」

統治形態と支配形態の違い。
民主制は統治形態で、
共和制は支配形態。

カントがあえて説明するほどだから、
わかりにくい概念であるのだろう。

統治とは、
「権力を背景として集団に
一定の秩序を付与しようとすること」
支配とは、
「ある者が自分の意志・命令で
相手の行為やあり方を規定・束縛すること」

アメリカの二大政党制は、
共和党(Republican Party)と、
民主党(Democratic Party)。

共和党は、
小さな政府を求める。

民主党は、
大きな政府を容認する。

こちらは分かりやすい。
さすがにアメリカだ。

ただしドナルド・トランプが、
共和党の大統領となって、
権力を振り回して、大きな政府気取り。
これまた混乱。

日本の自由民主党は、
「民主党」を名乗っているし、
現在の「立憲民主党」も、
「民主党」がついているから、
これもわかりにくい。

「自由」と「立憲」。
自由は非立憲だから、
憲法改変になるのかもしれないが、
これも概念としては、
種類が異なる。

まあ、「文化」と「憲法」が、
双子のようなものなのだから、
それも仕方ない。

「ものごとはね、
心で見なくては
よく見えない。
いちばん大切なことは
目に見えない」
サン・テグジュペリ。
『星の王子さま』の中のキツネの言葉。

寺田寅彦は『柿の種』に書いている。
「眼は、いつでも思った時に
すぐ閉じるようにできている。
しかし、耳の方は、
自分では自分を

閉じることができないように
できている。

なぜだろう。」

寅彦は夏目漱石の弟子のひとりで、
俳人ながら物理学者。
IMG_3181.JPG7
たいせつなことを、
目は、見ることができない。
だから閉じることができる。

目を閉じると、耳が働く。
耳は閉じることができない。

耳は、もしかしたら、
心とつながっているのかもしれない。

これは文化の日の、私の思い。

文化の日には、
目を閉じて、
耳を働かせてみよう。

〈結城義晴〉

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