結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年01月24日(水曜日)

小売3業態の停滞感と「ゆでカエル」の“No rain, no rainbow”

今夜は快晴の夜空。
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上弦の月が美しい。
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昨2017年の業態別売上実績が、
それぞれの協会から発表されている。
商人舎流通SuperNews。

12月百貨店|
師走既存店0.6%減/2017年5.9兆円・雑貨牽引で0.1%増
12月スーパーマーケット統計|
2017年既存店0.4%増/12月既存店回復
12月コンビニ統計|
既存店0.3%減/2017年総売上高10.7兆円1.8%増

総合スーパーは、これから発表される。

だが3業態は大きな成長が見られなかった。
つまり小売業全体が成熟化している。

一番歴史の古い百貨店は、
世界中の流通先進国で衰退業態である。

それでも昨年の百貨店既存店は、
0.1%増。

スーパーマーケットは波の少ない業態で、
景気が良くてもそんなに伸びないが、
消費低迷期にもそんなに落ちない。

昨年の食品スーパー既存店は、
0.4%増。

コンビニは最も新しい業態で、
現在のマーケットリーダーだ。
しかしコンビニ既存店は、
0.3%減。

一方、日本の景気動向は、
昨2017年12月段階でも、
61カ月連続上昇。

有名な「いざなぎ景気」は、
1965年11月から1970年7月まで、
57カ月間続いた。

さらに史上最長の「いざなみ景気」は、
2002年1月~2008年2月の73カ月間。

今年を通してこの好況が続けば、
「いざなみ超え」となって、史上最長。

このことは、
月刊商人舎1月号に書いた。

しかし、その好況の2017年の1年間。
コンビニ既存店は0.3%減で、
百貨店も食品スーパーも、
伸びたとはいえ0.1%と0.4%。

しかも小売業は深刻な人手不足。

この景況と消費のアンバランスをこそ、
この1年間、自覚しておかねばならない。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

さて今日は1日、
横浜商人舎オフィス。
午後3時に川勝利一さん来社。
商人舎エグゼクティブコーディネーター。

最近のスーパーマーケット業界。
全国の企業動向を徹底的に話し合った。

ヤオコー、ベルク、ベイシア、
ツルヤ、バロー、カスミ、
ハローデイ、タイヨーなどなど。

川勝さんは経営者に直接会って、
現場からの視点で、直言する。

最近の言葉は、
“No rain, no rainbow”
「雨降らずして、虹は出ず」

それこそ昨年の小売業態そのものだ。

その後、夕方、
染谷剛史さんが来訪。
ナレッジ・マーチャントワークス㈱、
略してKMWの代表取締役社長。

昨年3月1日に創業。
人材の採用と能力開発の会社。

私のキーワード「知識商人」を、
英語にして社名にしてくれた。
10カ月が経過して、
奮闘しながら成果が上がってきた。

その報告をしてくれた。

川勝さんとも合流して、
3人で熱談。
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染谷さんは月刊商人舎1月号に、
寄稿してくれた。

タイトルは、
人手採用対策最新6成功例
「いかに人を採用し定着させるか」

そのあと、商人舎近くの柳瀬。
酒を一滴も飲まない川勝さんの独演会。

実に有意義な時間だった。

さて、日経新聞電子版「経営者ブログ」
丹羽宇一郎さん。
伊藤忠商事前会長にして、
初の民間出身中国大使だった。

タイトルは、
「議論することへのアレルギー症状 」

いきなり断ずる。
「日本の政治が停滞しています」
まるで小濵裕正さん。
日本チェーンストア協会会長が内定した、
(株)カスミ会長。

「政治家の動きは政局ばかりで、
政策を争う政治になっていません」

丹羽さんが一番懸念しているのは、
国民の間に議論をすることへの
「アレルギー症状」が出ていること。

例えば憲法改正論議。

「三権分立により憲法を変える動きを
始められるのは立法府である国会です」

その通り。

「行政府の長である総理大臣では
ありません」

別に丹羽さんは、
憲法改定反対を唱えているわけではない。

議論は深めねばならない。
それが進まないのは、
この「アレルギー症状」にある。

2012年、民主党と自民党・公明党との間で
「社会保障と税の一体改革」について、
3党合意が結ばれた。

しかし「消費税増税は、
2度にわたって延期」

「世界一の借金を抱え、
高齢化も進む日本で
財政健全化の答えが見えてこない」

「3党合意からすでに5年がたっています」

「時の政権への文句や批判への
アレルギーがあるとしたら問題です。
口を開いて物を言うと批判されるため
アレルギーが起きるとしたら危険です。
沈黙は賛成になってしまうからです」

賛成だ。

そして現在の日本に対する警鐘。
「全てにわたりぬるま湯に浸る
ゆでカエルになっていないでしょうか」

「議会民主制なのですから
国会議員がそれを代表して訴え、
国民に問うていかなければいけません。
メディアや有識者ももっと声を上げて、
公約は一度言って終わりではなく、
何度も繰り返して言い、
議論し実行することが肝要だと思います」

この「ゆでカエル」状態は、
国会議員やメディア、
有識者だけではない。

経営者や実務家にも、消費者にも、
蔓延している。

もちろん私自身の中にも、
「ゆでカエル」がいないとは思わない。

そこで丹羽さんや小濵さん、
そして川勝さんの言葉が、
とても重いものとなる。

“No rain, no rainbow”
「雨降らずして、虹は出ず」

だから最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

〈結城義晴〉

2018年01月23日(火曜日)

安倍首相施政方針の「働き方改革」と「現物何物なりや」

昨日1月22日の記録的な大雪。O
東京都心などに大雪警報が発令された。
2014年2月14日以来、約4年ぶり。

関東甲信・東海地方で40㎝、
関東地方南部で20㎝、
近畿地方で20㎝。

毎日新聞「余録」。
「南岸低気圧」による雪がもたらした、
劇的な歴史的事件を取り上げた。

赤穂浪士の忠臣蔵。
元禄15年12月14日は、
西暦1703年1月30日だった。

桜田門外の変は、
当時の桃の節句の雪だが、
新暦で3月24日。

2・26事件は、
それこそ2月26日。

「いずれも冬から春先に、
列島南岸を発達しながら東進する低気圧」
かつては「台湾坊主」と呼ばれたが、それが大雪を降らせる。O

朝日新聞「天声人語」は、
擬態擬音語を取り上げた。

雨は「しとしと」降る。
風は「びゅうびゅう」吹く。

「では雪は。『しんしん』か。
いやいや『こんこん』だろう」

国語学者の若井勲夫さんの説では、
「来む来む」が正しい。

「『雪よ降って来い』の意味だと思うと、
雪だるまや雪合戦に興じる
子どもの実感に沿うかもしれない」

ちなみに小学唱歌では、
昨日のブログにも書いたが、
「雪やこんこ、あられやこんこ」で、
「こんこん」ではない。

天声人語、間違い。
O

一夜明けて、快晴。
雪がまぶしい。
O

みなとみらいは白く霞む。O

今日は午後1時から夕方までロングラン。
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5年前の5月、月刊商人舎の発刊とともに、
websiteの商人舎magazineを創刊した。

5年を経過して、
大リニューアルを敢行する。

全員が燃えている。DSCN0017.JPG7
ズラリ揃って左から、
Webコンサルタントの猪股信吾さん、
Facebook研究家の内田憲一郎さん、
㈱プラージュの長谷川温子さんと、
岩田幸大さん。

商人舎の鈴木綾子。
写真は亀谷しづえ。

よろしくお願いします。

さて、コンビニに異変。
商人舎流通SuperNews。
12月コンビニ統計|
既存店0.3%減/2017年総売上高10.7兆円1.8%増

商人舎も指摘し続けているが、
日経新聞も取り上げた。
「コンビニ3年ぶり減収」

日本フランチャイズチェーン協会の発表。
2017年の上位8社の既存店売上高は、
2016年を0.3%下回って、3年ぶりの減少。
客数は1.8%減で2年連続ダウン。

2017年の既存店売上高は9兆4738億円。
12月まで7カ月連続でマイナス。

客数ダウンは12月まで22カ月連続。

しかし新店を含めた全店ベースは、
10兆6975億円で1.8%増。
総客数は0.7%増の173億327万人。

国民1人当たり年間136回、
月間4.5回、週間2.6回の来店となる。
赤ん坊も後期高齢者も含めた数字だから、
これはもう最大の小売産業だが、
それが目減りし始めた。

つくづくと思う。

どんな産業、
どんな業態にも、

ライフサイクルが
あるのだと。

日経新聞は書く。
「コンビニ同士に加え、
ドラッグストアとの競合も激しく」

しかしeコマースの台頭と、
スーパーマーケットの健闘は、
見逃しにはできないだろう。

日経電子版「経営者ブログ」
鈴木幸一㈱IIJ会長。
インターネットの育ての親。

タイトルは、
「リーマン・ショック以来の出来事」

何がリーマン・ショック以来なのか。
「NHKを含めてテレビ局が、
50位以内に入らなかったのは」

学生の就職先人気ランキングの話。

元NHK番組プロデューサーの友人の言。

「新聞やテレビというマスメディアに
未来を感じなくなったのか、
長時間労働の典型のように思われたのか」

「いまの学生さんの志向が、
明らかに変わった
象徴のようなものかもしれない」

同感。

「月曜日の朝、
金曜日までの着替えを持って家を出て、
ビジネスホテルに泊まり続け、
金曜日に家に戻るという、
女房にあきれかえられるような生活」
これも元NHKプロデューサー。

そこで鈴木さんの考察。
「労働者不足が深刻な
建設業、システム産業は、
膨大な数の2次、3次の
下請け事業者によって支えられている」

深刻なのは、
小売業、サービス業だけではない。

下請けに支えられているのは、
テレビ会社も同じ。

そして下請けの制作会社は、
長時間労働が日常となっていて、
ますます人が来ない。

昨日の安倍晋三首相の施政方針演説。
明治時代の山川健次郎の言葉を引用。
「国の力は、人に在り」

新政府に歯向かった白虎隊の一員ながら、
東京帝国大学総長に登用された。

この言葉自体には賛同を惜しまない。

そこから安倍演説は展開される。
⑴働き方改革
⑵人づくり革命
⑶生産性革命

もちろんこれらのイノベーションが、
必須であることは論をまたない。

しかし「国の力」となる「人」は、
この3つの方針から生まれるか。
それこそが問題だ。

鈴木幸一さん。
「働き方改革の流れを支えているのは、
残業や長時間労働を嫌う若者の
働くことに対する意識の変化が
世論として形成されているからなのだろう」

その通り。

だが「働き方改革」の若者の人材論は、
著しく国際競争力を低下させはしないか。

「日々競争といったITの先端分野は、
プロ野球みたいにエンジニア一人ひとりに
個人事業主になってもらって、毎年、
契約更改という形にするほうがいいと思う」

これは超大企業で労務・人事担当だった、
鈴木さんの友人の言葉。

「組織人としての働き方や
生き方を選択する人間は、
個人事業主ではない従来の形でいいし、
ナンボでも働いて能力を伸ばして、
正当な対価をもらいたい人間は、
個人事業主となったほうが、
お互いのためにもなる」

さらに、
「楽な道を選択した人間に、
期待以上のアウトプットを
要求するのが、無理なのだよ」

鈴木さんの結論。
「競争の激しい世界をさて置いて、
いつまでも、平均的なシアワセを
享受し続けることが可能かどうかを、
少しは疑ってみるのも、
大切なことかもしれない」

私は思う。
一国の首相の方針は、
「平均的なシアワセ」を追って、
耳に心地よいだけではいけない。

夏目漱石全集の中の狩野亨吉の言葉。
「現物何物なりやと観察する。
其の観察が徹底すればするほど、
現実何物の性質が明(か)に分かって来る。
従って之を改変する具体案も
できるということになる」

鈴木さんの結びの言葉。
「現物何物なりやを、
徹底して観察することは、
言うまでもなく難しいのである」

安倍晋三首相には、
この「現物何物なりや」を、
徹底的に観察する姿勢が望まれる。

そうすれば、一方的に、
ポピュリズムに陥ることはない。

私は安倍さんより年上だし、
大雪の翌日だから、
敢えて一言。

「現物何物なりや」である。

〈結城義晴〉

2018年01月22日(月曜日)

西部邁の「自分の命は自分で決める」とAmazon Go明日一般公開

Everybody!  Good Monday!
[2018vol4]

2018年も第4週に入って、
横浜は雪です。
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雪やこんこ 
あられやこんこ
降っては降っては 
ずんずん積もる
山も野原も 
わたぼうしかぶり
枯木残らず
花が咲く

二番が好きだ。

雪やこんこ 
あられやこんこ
降っても降っても 
まだ降りやまぬ
犬は喜び
庭かけまわり
猫はこたつで
丸くなる
文部省唱歌。
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Weekly商人舎。
2週間販促企画。
「関東地方は『南岸低気圧』の影響で、
平野部でも雪が降り積もると
朝から大騒ぎだ」

「南岸低気圧」は日本列島南岸を、
発達しながら東に進む低気圧。
日本列島に寒気を運ぶ。

一方、日本海低気圧は、
暖気を運んでくる。

南岸低気圧は、
関東の南岸を通り過ぎるときに、
関東地方南部に大雪をもたらす。

犬の気分になって、
庭を駆け回りたくなるし、
猫の気分で、
こたつで、丸くもなりたくなる。

その寒い時に、
西部邁さん逝く。
78歳。

保守派の論客。
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昔々、商業界の『販売革新』誌に、
城功先生との対談で、
登場してもらったことがある。

もちろん「朝まで生テレビ」などでも、
大いに活躍した。

1994年の著書『死生論』で、
「自分で自分の人生に決着をつける」と、
自決を予告していた。

東京大学に浪人して入り、
在学中は60年安保闘争に没入。
その後、東大大学院で修士。
学者の道を歩んで1986年、東大教授就任。

アメリカのカリフォルニア大学や、
イギリスのケンブリッジ大学にも留学。
結構、要領はいい。

著書『経済倫理学序説』で吉野作造賞。
ジョン・メイナード・ケインズと、
ソースティン・ヴェブレンを研究した。

ケインズには多くの研究者がいるが、
ヴェブレンは珍しい。

故川崎進一先生が、
このヴェブレンの研究者だった。

1994年から2005年3月まで、
月刊言論誌『発言者』を刊行。
その後継誌『表現者』では顧問だった。
51fP73vEKSL._SX349_BO1,204,203,200_.jpg表現者

いつも発言し、表現する。
私もそれは見習いたい。
「商業界」で学び、
「商人舎」で発信する。

謹んでご冥福を祈ろう。

さて、明日の23日、
Amazon Goが、
いよいよ一般公開される。
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ワシントン州シアトル市の、
アマゾン本社内にある、
チェックスタンドレスストア。

私は6月に訪れる予定だ。

理屈は分かっているが、
その場に臨んで実感してみなければ、
わからないことが多い。

Amazon Goそのものは、
たった1店の実験店だが、
その影響力は絶大だ。

AI・IT時代の象徴となって、
明らかに産業の改革スピードが上がる。
そして今回の実験は、
小売業を産業の先頭に立たせる。

そのスピード感をむしろ、
楽しむくらいでありたい。
そして自分で考える。

新しい時代がやってくるから、
「俺の言うことを聞け!」
これは一番ダメなパターンだ。

脅しておいて、
だから「俺から学べ!」

こういう時代には、
よく起こることだ。

それをポピュリズムという。

西部邁は自分の命まで、
自分で考えて自分で決めたのだ。

日経ビジネスオンラインーー
「今日の名言」。

平等であることは
人権でもあり、
ビジネスの成功の
カギでもある。
〈ヘレン・フォン・ライス イケア・ジャパン社長〉

素晴らしい。

ライスCEO。
昨年8月1日に就任した48歳。
スウェーデン女性。

「今、日本では働く女性にとっても
ポジティブな風が吹いていると思います。
保育所などの施設の増加によって、
出産・育児期に女性の就業率が下がる
M字カーブが緩やかになる」

「これは日本経済にとって
とても良いことです」

そしてダイバーシティは、
ポピュリズムの対極に位置づけられる。

では、みなさん。
今週も、くれぐれも、
脅されることなく、
自分らしくありたい。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年01月21日(日曜日)

日曜版【猫の目博物誌 その57】キンカン

猫の目で見る博物誌――。
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スーパーマーケットの売場に、
この季節に目立つもの。
それがキンカンです。

キンカンは、ミカン科キンカン属。
常緑低木樹。

「金柑」と書いたり、
「金橘」(キンキツ)と言ったり。
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ミカンのようだが、
粒は小さい。
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学名はFortunella。
英語ではKumquat、あるいはCumquat。

「柑橘類」と言われる。
この柑橘類に分類される属は6つ。
⑴ミカン属 Citrus
⑵キンカン属 Fortunella
⑶カラタチ属 Poncirus
⑷クリメニア属 Clymenia
⑸エレモシトラス属 Eremocitrus
⑹ミクロシトラス属 Microcitrus

一般には、ミカン属、キンカン属、カラタチ属。

売場にはたくさんの柑橘類があるが、
ほとんどはミカン属。

だからキンカンは、
なかなかの存在感がある。
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中国の長江中流の地域が原産。
長江は下流部は揚子江。

だから英語のKumquatやCumquatは、
「金橘」の広東語の音である。

果実は果皮ごと食べる。
果皮だけ食べる場合もある。

果肉は酸味が強いが、
その酸味がいい。

ただし、最近、年明けに、
宮崎県から出荷されるキンカンは、
甘みが強くて、生で皮ごと食べられる。

宮崎県ブランドで完熟「たまたま」。
温室栽培で、形の良い実が厳選されている。
2月に出荷のピークを迎える。
1キロ当たり最高値で2万円の高値。

今が、旬だ。
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しかし酸味が強い食物ほど、
砂糖漬けや蜂蜜漬けにすると旨味が出る。
加工用のキンカンも同じ。
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冬の夜の金柑を煮る白砂糖
〈草間時彦〉

ドライフルーツも人気がある。

生産は宮崎県が全国の約68%を占める。
2014年で2498トン。
次が鹿児島県で 24%の871トン。

つづいて熊本県、佐賀県、和歌山県。

ミカンの生産量は80万トンになるが、
キンカンは3700トン。

スケールが全然違う。

それでもキンカンの存在感は重要。
柑橘類のマーケットニッチャーといったところ。

キンカン塗って
また塗って♬

㈱金冠堂のコマーシャルソング。

カンカン キンカン キンカンコン
カンカン 鍛冶屋のおじいさん
肩こり 腰の痛みには
キンカン塗って また塗って
元気に陽気に キンカンコン
ミカン キンカン サケノカン
ヨメゴモタセニャ ハタラカン

作曲は服部正、作詞は藤浦洸という、
豪華な顔触れ。

キンカンの果実は、
咳やのどの痛みに効果がある。
果皮にはヘスペリジンを含む。
ヘスペリジンはビタミンP と呼ばれ、
柑橘類に含まれるポリフェノールの一種。

金柑は咳の妙薬とて甘く
〈川端茅舎〉

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しかし、こんな句もある。

金柑のどことなく気に障りけり
〈飯島晴子〉

金柑の食べ頃となる恵方かな
〈岸本尚毅〉

キンカンは小さい。
キンカンは酸っぱい。
最近は甘い。

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ボクは苦手ですが、
おとうさんは好きなようです。
ちなみに11月23日が、
キンカンの日です。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2018年01月20日(土曜日)

2018年ヒット商品の「食・睡眠・運動」と“Know what”

今日は大寒。
二十四節気の1年で一番寒い日。

そしてドナルド・トランプ大統領、
今日で就任1年。

何とも言えない。

それでもアメリカ経済は好調。
金が回れば社会は安泰。

本当は、そうではないけれど。

日経ビジネスオンライン、
「今日の名言」から。
髙田明さんは、
ジャパネットたかた創業者。

「2018年のヒット商品は
食・睡眠・運動の
3つを中心に

動いていきます」

まあ、ジャパネットたかたは、
この三つのテーマで、
商品を提案していくということ。

三つとも「Health & Wellness」。

ウェルネス (Wellness) は、
「健康」の定義を、
さらに深く踏み込んで、
なおかつ広範囲な視点から、
「健康観」を追求すること。

つまり「健康を深く広く」とらえること。

1961年、アメリカの医学者ハルバート・ダンが提唱。
世界保健機関(WHO)によって国際的に提示された。

その主旨は、生活科学として、
運動を適宜、日常生活に取り入れながら、
健康的に日々の暮らしを送ろう。

それが2018年のキーワード。

だから今、2018年の漢字を予想すると、
「健」となるに違いない。

さて私が住んでいるのが、
横浜の妙蓮寺。
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1カ月ごとに住職が言葉を書いて掲示する。IMG_4113.JPG8

今月はこれ。
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達筆。

「人をけなすと嫌われ
人をうやまうと好かれる」

然り。

以って自戒とすべし。

今日は夕方から、
中学高校時代の友人たちと、
毎年恒例の新年会。

横浜駅西口の「あぜ楽」。
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今回は城戸康君が急遽、
インフルエンザで欠席。
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それでもみんな元気に、
65歳を迎えた。

高校時代に、
「ひこばえ」という同人誌をやっていた。

さて、日経オンラインの「経営者ブログ」。
高原豪久ユニ・チャーム社長。
「イノベーションに
求められる“Know what”」

高原さんにとって今年最初のブログで、
1月11日公開。

これがいい。

年末年始のメディアの論調。
「日本からイノベーションが
生まれにくくなった。
このままで良いのか」

そこで高原豪久の「イノベーター」論。

「イノベーターの知の作法は、
理念なきHow toとは異なり、
その人の生き方に
深く根ざすものではあるが、
それ自体では
個人技の域を出ない。

これを伝承、共有した時、
初めてイノベーションの作法が
組織の戦略として息づく」

「イノベーションの作法」から。
一橋大学の野中郁次郎名誉教授と、
ジャーナリストの勝見明氏の共著。

高原流に表現すると、
「自分なりの思いを持って現場に行く」。

そしてこれは、
「単なる行動計画に基づいて
対処するといった作業」ではない。

自らが信じる「真・善・美」を追求すること。

そのためにアリストテレスの3つの提言。
⑴客観的知識
⑵物を作り出す技術やノウハウ
⑶バランス感覚と実行力

高原さんは英語に置き換える。
⑴“Know why”
⑵“Know how”
⑶“Know what”

「なぜ良いおむつを
つくらなければならないのか」
“Know why”

「どのようにして
おむつをうまく作るのか」
“Know how”

これだけでは発展はない。

「良いおむつとは
いったいどんなものなのか」
“Know what”

何が「良いおむつ」であるか。
それは、時代や環境によって、
変わっていく。

「何が最善なのかを、
その都度判断していく」

それが「バランス感覚と実行力
=“Know what”」

このブログはいつも誰よりも、
ユニ・チャーム全社員に向けて、
発信されている。

それでも私たちにとっても、
実に意味のあるブログだ。

小売業界、サービス業界は、
“Know how”の追求に明け暮れてきた。
“Know why”がその次に求められた。

しかし今、Know whatが必要だ。
私もそう思う。

そしてKnow whatは、
私たち自身の生き方に、
通じるものでもある。

〈結城義晴〉

2018年01月19日(金曜日)

学習院最終講義からチェーンストア協会50周年パーティーまで

明日は大寒。

まあ、1年で一番寒い日。
そして一番寒い15日間が始まる。

今日は忙しい日だった。
昼を目指して、東京・目白の学習院大学へ。
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学習院Management School(GMS)。
故田島義博学習院院長が創設した。

私は今、このGMSの顧問。

その2017年DSCM基礎コースの最終日。
成果発表会と最終講義。
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DSCMとは、
ディマンド&サプライ・チェーン・マネジメント。
ずいぶん欲張りなコンセプトだが、
田島先生の命名によって、
これ以上ない講座となった。

事務局長の林純子さんが司会。
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そして最初は、
グループワーク成果発表会。

2017年の大テーマは、
「ヘルス&ウェルネス」。

4つのグループに分かれて、
それぞれグループごとに、
課題を設けて研究してきた。
その成果を発表する。

開会のあいさつは、
GMS顧問の湯沢威先生。
学習院大学経済学部名誉教授。
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前半の司会は、
スクール顧問の松川孝一先生。

最初に発表したのは「TEAM AMIDA」。
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資生堂のビジネスをテーマに、
美容から始まる新しい事業を研究。

2番目は「チームプリン隊」。
スニーカー通勤の提案と、
そのビジネスモデルの提案。
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後半の司会は、
同じくスクール顧問の橋本雅隆先生。
明治大学専門職大学院教授。
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3番目は「健康ど真ん中」チーム。
タニタを対象に、
「ちょいやせ」の市場開拓を考察。
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最後は「MYOPIA」チーム。
大人用オムツ・パッド市場の拡大を、
ポジティブインナーとして提案。
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私はDSCM基礎コースの流通概論と、
フィールドワークの講師を担当している。
その講師陣による総評。
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プラットフォームの5つの機能を交えて、
4つのワークグループ研究を講評した。

同じく講師の原正浩さん。
三菱食品㈱マーケティング本部長。
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そして最後のまとめは、
上田隆穂GMS所長。
学習院大学経済学部教授。
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第2部の講演会に向けて、
来賓のみなさんが参集してくださった。
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廣田正さん。
㈱菱食社長・会長を経て、
今はオフィス廣田代表。
85歳になられたが、
相変わらず存在感は抜群。
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全日本食品(株)会長の齋藤充弘さん。
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前事務局長の磯部泰子さんもお元気そう。
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上田先生とツーショット。
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最終講義は伊藤順朗さん。
㈱セブン&アイ・ホールディングスの
取締役常務執行役員。
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テーマは、
「セブン&アイグループの経営方針」
サブタイトルは、
変えること、変えてはいならないこと。
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伊藤さんは中学から大学まで、
ずっと学習院だった。
大学では田島ゼミに入って、
人生に必要なことを全部教わったそうだ。

知識は必ず陳腐化する。
だから「学問」は「学ぶことを問う」。

その後、米国クレアモント大学に留学。
ここではドラッカー教授に師事した。

帰国後、セブン-イレブンに入社し、
現在は、セブン&アイ・ホールディングス。
常務執行役員として全社をまとめている。
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講演も、メリハリが利いていて、
実に上手だった。

講演会の後は懇親会だったが、
私は齋藤充弘さんの車に乗せてもらって、
帝国ホテルへ。

5時半から日本チェーンストア協会。
設立50周年・平成30年新年賀詞交歓パーティー。
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最初に50年の映像が披露された。
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清水信次協会会長の挨拶。
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しかしこの日、パーティーの前に、
常任理事会が開催され、
次期会長が内定した。
清水会長から、
小濵裕正さんへのバトンタッチ。

清水さんは大正15年生まれ。
御年91歳。
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小濵さんは㈱カスミ会長。
昨年5月に協会会長代行に就任した。
76歳。
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小濵さんのスピーチは、
歯切れよく、しかも大胆だった。
「七流の政治があるから、
六流の国民の生活となる。
そして五流の経済が生じる」
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日本社会の現状を断じつつ、
日本チェーンストア協会が果たすべき、
運動体としての運営を宣言した。
実に正々堂々とした良いあいさつだった。
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是非とも頑張っていただきたいし、
全力で応援したい。

新会長の挨拶のあとは、
創設50周年と新年を祝って鏡開き。

歴代の会長の皆さんが登壇して鏡開き。
一斉に木槌を振り上げ、「よいっしょ!!」
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伊藤雅俊さんは93歳、
岡田卓也さんは92歳、
清水信次さんが91歳。
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伊藤さんはもちろん、
セブン&アイ・ホールディングス名誉会長、
岡田さんはイオン名誉会長相談役、
そして清水さんは、
ライフコーポレーション会長。

なんともぜいたくな光景
「化け物級」の創業者のみなさんの、
たぶん、最後の勢ぞろいだろう。

乾杯の発声は森山透さん。
三菱食品㈱社長。
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かんぱ~い。
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鈴木敏文さんも登壇。
第10代、第15代会長職で、
セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問。
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二木英徳第11代会長、
渡邊紀征第17代会長、
佐々木孝治第19代会長、
林紀男第20代会長。
亀井淳第21代会長も。

乾杯のあとは、
齋藤健農林水産大臣が祝辞。
しかしほとんどの人は聞いていなかった。
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そのころは会場はすし詰め。
ここからは懇親写真。

久々にお会いした
伊藤雅俊さん。
お元気そう。
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学習院で講義してくれた順朗さんは、
伊藤さんの次男。

もちろん、清水さん。
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亀井さんも変わらぬ若さだ。
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㈱ヨークベニマル会長の大高善興さん。IMG_4666-1

イオンリテール㈱社長の岡崎双一さん。
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㈱イズミ社長の山西泰明さん。
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㈱平和堂会長の夏原平和さん。DSCN9988.JPG7

㈱フジ社長の尾崎英雄さん。IMG_4683-1

㈱マルエツ社長の上田真さん。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱会長。
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サミット㈱社長の竹野浩樹さん。IMG_4664-1

㈱東武ストア社長の玉置 富貴雄さん。IMG_4656-1

㈱相鉄ローゼン副社長の野口公一さん。
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㈱ライフコーポレーションのお二人。
常務取締役の森下留寿さんと、
取締役の内田良一さん。
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カスミのお二人。
専務の山本慎一郎さんと塚田英明さん。
塚田さんは執行役員商品本部マネジャーで
コーネル・ジャパン伝説の第1期生。
久しぶりに会った塚田さんは、
あの頃から15kgもスリムになった。IMG_4670.-1JPG
みなさん、例外なく、
月刊商人舎の読者で、
最近の誌面についての話題が広がった。

㈱第一屋製パンの皆さん。
会長の細貝理榮さん、
社長の前川智範さん、
そして営業本部長の丸山英之さん。IMG_4645-1

㈱伊藤園副会長の江島祥仁さん。IMG_4658-1

㈱寺岡精工社長の山本宏輔さんと、
商人舎の松井康彦さん。
エグゼクティブ・プロデューサー。
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高木和成さんは、
商業経営問題研究会の幹事。IMG_4652-1

そして協会専務理事の井上淳さん。IMG_4678-1

最後はもちろん小濵さんと固い握手。IMG_4681-1
今日は長い長い、大寒の前の1日だった。

日本チェーンストア協会は、
考えてみると小売産業の中の、
プラットフォームだ。

そしてそのプラットフォームには、
5つの機能がある。

1 マッチング機能
2  コスト削減機能
3  検索コストの低減機能
4  外部ネットワーク効果機能
5  三角プリズム機能

私はこの中の三角プリズム機能が、
とくに重要だと考えている。

プリズムは光が反射する方向を変える。
このプリズムのような役目を果たして、
通常では直接に相互作用が及ばない、
2つ以上のグループを結びつける機能だ。

小濵裕正会長のチェーンストア協会は、
運動体のダイナミズムを体現しつつ、
Platform機能を果たすに違いない。

〈結城義晴〉

2018年01月18日(木曜日)

むすんでひらいての原田政照さんとの懇親と「私の好きな人」

1月は新年会が続く。
商人舎公式ホームページの、
行動予定カレンダー。

毎日、食事と酒が続く。

今日は夕方から、
東京の六本木ヒルズ。
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夜景はもう、息をのむほど。pic_03

ヒルズクラブのイタリアン。
「ラ・クラッチ―ナ」

原田政照さんと会食。
第86回商業界ゼミナール運営委員長。
(株)MKホールディングス代表取締役。
「むすんでひらいての原田」として著名。

同社は、惣菜チェーンを217店展開する。
「むすんでひらいて」が、
九州・中国・北陸・東海・関東・関西に93店舗。
「イーティーズ」が、
九州・中国・四国・兵庫・新潟・長野・山梨に124店舗。

店舗数217店、年商151億円。
中食市場で躍進する惣菜チェーンだ。

「イーティーズ」はあの、
米国のチェーンと同じ名前。
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原田さんがいち早く、
日本で商標を取って、
フォーマット化して展開し、
今や、124店となった。

その原田さんは、
福岡県行橋の生まれ。
(写真は商業界オンラインより)
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大学を卒業して、建設会社に勤め、
そのあと、脱サラして、
実家のお茶屋とうどん屋を継いだが、
中食マーケットに活路を求めて、
お値打ちの惣菜を安く売る商売を、
自ら創業した。

そして商業界一筋に学んできた。

九州の商業界同友会で頭角を現し、
今年の本ゼミの運営委員長となった。

今年のテーマは、
「創意を尊びつつ、
[商業界精神]を学ぼう」

その原田さんからご指名いただいて、
古巣の商業界ゼミナールで、
基調講演をする。

2007年の本ゼミで基調の講演をして以来、
11年ぶりということになる。
あの時のテーマは、
「蘇れ! 商人の原点」だった。

今回の基調講演の演題は、
「商業界精神の未来」
サブタイトルは、
AI流通革命と「損得より善悪」

そのMessage。

倉本長治師の商業界精神は永遠です。
「店は客のためにあり、
店員とともに栄える」。
そして「損得より先に善悪を考えよう」。
しかし世界中の消費社会に、
アルビン・トフラーの予言通り、
「第三の波」が押し寄せ、
情報革命が起こっています。

日本の商業の世界にも、
人工知能(AI)やロボット、
IoTやビッグデータ活用などの
「流通Information Technology革命」が
迫っています。

したがって、
商業界精神とAI流通革命の融合は、
21世紀の経営に
不可欠の大命題となります。
「変わるものを変えられる勇気を、
変わらぬものは受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知をお与えください」。

ふたたびみたび、
倉本長治師の教えを噛み締めつつ、
商業界精神の未来図と
AI流通革命の透視図を
ご覧に入れましょう。
〈結城義晴〉

今夜は㈱商業界の3人も同席。
教育事業担当取締役の山本恭広さん、
教育企画部長の工藤澄人さん、
そして教育企画部員の堤万里加さん。

山本さんも工藤さんも、
私の食品商業編集長時代の部下。

そのほかに、
原田さんの妹さんの秦万紀子さんと、
御主人のフレッド・シールズさん。

楽しい会食と豊かな会話。

秦さんのワインのチョイスは絶品だった。

フレッドさんのアメリカの経営論や、
トランプ大統領に対する見識も、
大いに参考になったし、面白かった。

最後に原田さんとフレッドさん。  IMG_4097.JPG8
2月20日の商業界ゼミナール。
よろしくお願いします。

さて、朝日新聞「折々のことば」。
第995回。
元気出せ!
ねえちゃん
(道ですれ違ったおっちゃん)

「昔、劇団の稽古に通っていた
主婦の田中昌代さん。
演技にも人間関係にも行き詰まり、
うつむき加減で歩いていた時、
自転車に乗ったある男性から
すれ違いざま声をかけられた。
突然のこの声に生き返ったと懐かしむ」

この一言で生き返る。
そんな言葉を発することができるか。

編著者の鷲田清一さん。
「おっちゃんだってほんとは
しょげていたのかも。
見知らぬ人と人との
そんな遭遇がかつてあった」

あった、あった。
商人にも。

「よお、備後屋、
相変わらずバカか?」

これは渥美清の寅さんの言葉。

久しぶりに柴又に帰ってきて、
帝釈天の参道を歩く、
顔なじみの備後屋(びんごや)に、
荒っぽく言葉をかける。
その備後屋は浅草芸人の佐山俊二。

渥美と佐山の呼吸が何ともいえない。

言葉は乱暴だけれど、
寅さんの無邪気さ、あったかさが、
ポンと出てくる。

「元気出せ! ねえちゃん」
そして、
「相変わらずバカか?」

どちらも、いいねえ。

最後に拙著『Message』から、
「私の好きな人」

笑顔の人。
はっきりとした人。
晴れやかな人。

機敏な人。
元気な人。
清潔な人。

素直な人。
明るい人。
意欲ある人。

勇気ある人。
正義の人。
まっ正直な人。

優しい人。
耐える人。
辛抱強い人。

太っていても、やせていても。
大きくても、小さくても。
若くても、老いていても。

男でも、女でも。
日本人でも、外国人でも。
豊かでも、貧しくても。

心の力を持つ人。
頭の力のある人。
言葉の力を有する人。

私の好きな人。
ほんものの商人。
素晴らしい人間。

――原田政照委員長と、
運営委員の皆さんに贈ろう。

〈結城義晴〉

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