10月10日、昔の体育の日。
月刊商人舎10月号発刊!
特集は、
「嘘つき!?」マーケティング
[cover message]
ピーター・ドラッカーの有名な言葉。「企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである」。そのうえで言い切る。「マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす」。しかし、このビジネス社会のなかで最も「嘘」が多いのもマーケティングとイノベーションの領域である。一方、フィリップ・コトラーは語る。「マーケティングを最も短い言葉で定義すると、『ニーズに応えて利益をあげること』となる」。しかし、ニーズにも応えることができず、利益をあげることもできないマーケティングも、実は世の中に氾濫している。デジタル・マーケティングが本格化する時代には、さらにそんな嘘や誤解や混乱が増幅してくる。今号は真っ向から「嘘つき!?マーケティング」を正す。もちろん真のマーケティングが必須の経営課題であることは論を待たない。
目次をご覧ください。
今月は新しく、
稲垣佳伸さんと辻中俊樹さんに、
ご寄稿いただきました。
稲垣さんはあの、
㈱ドゥ・ハウスのファウンダー。
マーケティングの権威です。
辻中さんにはすごい著書があります。
新潮文庫「マーケティングの嘘」
今回の特集の発想は以前から、
ずっと引っかかっていたことですが、
辻中さんの本からも、
インスピレーションをいただきました。
さてフランクフルト&ミラノの旅。
イオンリテール㈱の10回目の海外研修。
無事、終了して、みなさんは、
ロンドン空港経由で帰国しました。
頑張ってください。
期待します。応援します。
その帰国の朝、
Via Giorgio Stephanson。
ジョルジョ・スティーヴンソン。
妙にモダンなホテル。
斬新な色使い。
朝8時からセミナー。
まずイオンの誓いと行動規範。
そのあと、今回の総括講義。
今回はまず競争戦略論を、
ちょっとだけ丁寧に語った。
「寡占・三占・複占」とクリティカルマス。
コトラーの4つの競争者。
イノベーター理論とキャズム理論。
さらにマイケル・ポーターの5フォース、
ジェイ・バーニーの内部資源理論。
これらの理論が、
特にフランクフルトには当てはまる。
だから理解が進む。
それからコモディティ化現象、
プライベートブランド論、
スローフードとオーガニック、
さらにポジショニング戦略。
最後は訪問した企業の共通する戦略と、
それぞれのフォーマットの違い。
イオンの様々なフォーマットが、
今後どのようになっていくか。
そんなこともドイツ、イタリアに、
アメリカの事例など交えながら、
結局、2時間ほどになってしまった。
ご清聴を感謝したい。
最終日前日は、観光も少し。
まずはスフォルツァ城。
それからダンテ通りを歩く。
そしてミラノ大聖堂に到着。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア。
ローマ建国の双子ロムルスとレムス。
最後にスカラ広場。
レオナルド・ダ・ビンチ像。
それから各自自由行動。
私はドーム広場の百貨店へ。
リナシェンテ。
すごい数の顧客。
最上階は食品や飲料を自分で買って、
イートインスペースで食べ、飲む。
まさにグロサラント。
天井のオレンジ色がまばゆいばかりだ。
屋上テラスから外が見える。
ドームに手が届きそう。
ここに回転ずしがあった。
売れていないようだ。
そのあと、スカラ広場に面した美術館。
ガッレリア・デイタリア。
近代美術を中心にした新ミュージアム。
エンリコ・バジ。
最後の夜は家庭的なレストラン。
一人ひとり、全員がスピーチした。
最後に一本締め。
お疲れさま。
お店の人と写真。
美味でした。
しかし大事な店を紹介していない。
そう、イータリー。
ミラノ店は2014年にオープン。
2010年のニューヨーク店の成功を受けて、
さらに洗練させた珠玉の店。
店舗面積は約5000㎡だが、
劇場だった建物を3層の吹き抜けにして、
上階のレストランからは、
下の売場などが一望できる。
迫り出しのところには、
昨年までレストランがあったが、
いまはプレゼンテーションの場。
1階は八百屋の市場。
そしてグロサリー。
2階は精肉や鮮魚など。
3階はワインやオリーブなどを売る。
店内ツアーをやってくれたのは、
フランチェスカさん。
1階のベーカリーでは試食。
全員がイータリーのパンを楽しんだ。
POPの丁寧なコメントと、
科学的根拠のある情報提供を、
指さしながら説明してくれた。
さらにジェラートの店。
イータリーに出店しているが、
家賃は無料で売上げ歩合制だとか。
そのジェラートも試食。
説明を聞いてから食べる。
これすなわち学ぶこと。
2階のチーズ売場はすごい。
モッツァレラチーズは自家製。
「ミラノの奇跡」と呼ばれるマルコさん。
匠の技はさえわたり、
イータリーの名を高めると同時に、
いろいろなイベントに呼ばれて大活躍。
そのモッツァレラチーズを試食。
隣では、調理のレクチャー。
そして精肉部門。
ここでは牛の生肉を試食。
絶品。
シーフードも宝石を並べたように美しい。
店内くまなくレクチャーしてもらって、
お礼のプレゼント。
イオン㈱の難波廣幸さん。
私もツーショット。
ありがとう。
それにしてもミラノのイータリー。
ぜひ、一度来てみてください。
出入り口にレジを置いた。
これは大正解。
そのレジの上にこの店で演奏した、
著名ミュージシャンの写真。
すばらしい。
ミラノのイータリー。
百貨店の屋上をすっかり、
イータリー化させた。
ハイパーマーケットのイーペルも、
イータリー化の製造小売業だ。
それがドイツのカウフランドや、
エデカスチェックインセンターを生んだ。
もちろん世界中のスーパーマーケットに、
多大な影響を与えた。
「ありがとう」と言いたくなる。
そのミラノともお別れ。
ミラノ国際空港から、
ロンドン行きの便に乗る。
ロンドン・ヒースロー空港では、
一人ひとりと握手して、
送り出した。
私は一人、ロンドンに一泊。
疲れ切っていて9時間くらい眠った。
日が上がると、出かける旅人。
ターミナル4に隣接するヒルトンホテル。
ヒースロー空港ターミナル3から、
米国ダラス・フォートワース空港に向かう。
空港もすごい人出。
そのころ、東京成田国際空港。
平和堂米国研修第16団が結団式を終えて、
出発の写真。
私もブリティッシュエアウェイズで、
ダラスに向かう。
大西洋が見えてきた。
ダラスとロンドンは6時間の時差。
10時間のフライト。
休む間もなく、次の研修。
学んで、教えて、
食べて、飲んで、楽しむ。
こんな人生もいいもんです。
(つづきます)
〈結城義晴〉