結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年12月13日(火曜日)

「名人会」27年の歴史と「大衆の反逆」の消費局面

師走13日は「すす払い」
江戸時代にはそんな慣習があった。

いよいよ、年末に向けて、
気持ちが収斂していく。

今日は「名人会」

多摩カントリークラブ。
IMG_0145.JPG-6

「クラブハウスから見ると、
アウト3本、イン6本のコースが、
眼下にひと目で
扇形に広がって見える」

ゴルフジャーナリスト田野辺薫の表現。

「コースは丘陵地の尾根と
その間の山懐の窪地を
利用した展開だから、長くはない」

玄関口に、
初代理事長・曽谷正氏の像がある。IMG_0143.JPG-6

名人会は1989年から続いている。
㈱商業界に入社して12年目、
月刊食品商業誌編集長に就任。
その就任祝いに、
著者の先生方が集まって、
ゴルフコンペを開催してくださった。

その会から始まったのが名人会。

もう27年続いている。

はじめは故小森勝さんをリーダーに、
浅香健一さん、鈴木國朗さんと私。

小森さんが早世して、
土井弘さんがメンバーに入った。IMG_0153.JPG-6
今日は風もなく温かい小春日和。
しかし低次元のデッドヒートで、
最終ホールまで、
全員でベストグロスを競った。

楽しい一日が終わって、
恒例の12月の忘年会。

飲み過ぎ、食べ過ぎ、
話し過ぎで、酩酊。
恐縮。

来年もよろしくお願いします。

さて、今冬のボーナス。
日本経済新聞社調査では、
全産業の1人あたり税込み支給額は、
加重平均で昨冬比0.09%増。
金額にして80万8945円。

一応、4年連続のプラス。

だが上場企業の、
「全34業種のうち、
鉄鋼や電機、造船など18業種が、
前年を下回った」

特に製造業は1.19%減、
それでも83万9413円。

非製造業もダウントレンド。

百貨店では、
大丸松坂屋百貨店が4.66%減、
81万7000円。
高島屋も1.03%減、
80万9350円。

外食・その他のサービスも、
2.55%のマイナス。

記事はまとめる。
「個人消費の下支え効果は
限定的となりそうだ」

そのつもりで、
年末商戦に臨まねばならない。

日経新聞コラム『大機小機』は、
「大衆の反逆」

「地球上の地殻変動が止まらない」
ショッキングな出だし。

「英国の欧州連合離脱決定、
トランプ次期米大統領の誕生に続き、
イタリアではレンツィ政権が倒れた。
オーストリア大統領選挙では
極右候補があと一歩まで迫り、
フランスやドイツでも極右政党が
急激に勢力を伸ばしている」

そして、「マグニチュードは
共産主義国家が次々に倒れた
1990年ごろに迫る」

そうか。あのころか。
私が編集長に就任した直後。

ドナルド・トランプの勝利が、
決定的になったのが11月9日。

ベルリンの壁が崩壊したのも、
1989年の11月9日。

「片や社会主義イデオロギーの破綻、
片や自由や人権を軸とした
リベラリズム、グローバリズムへの反撃」

「皮肉なのはかつては
壁の崩壊だったが、
今起きつつあるのは
壁の新たな構築である」

「難民阻止や保護貿易、
異文化の否定など
目に見えない新たな壁の構築である」

「グローバリゼーションとは
地球規模の自由化だ」

「だが自由は時として
人々を疎外し不安に陥れる。
人は強固なアイデンティティーを求め
純化路線に走り、
ナショナリズムや排外主義に突き進む」

ファシズムが台頭し始めた1930年、
スペインの哲学者オルテガは、
名著『大衆の反逆』の冒頭で、
当時のヨーロッパ社会で、
最も重要な一つの事実を指摘した。

「大衆が完全な社会的権力の座に
登ったという事実である」

大衆社会は、
「民主主義と高度産業社会の
副産物として生まれた」

しかしそれは、しばしば、
「反知性・反エリート主義に傾き、
新たなイデオロギーに飛びつく
軽率さが特徴という」

「21世紀の今、
ネットの普及で
社会はフラット化し
大衆は権力に
更に接近しやすくなった」

「21世紀型大衆社会ともいえる。
扇動政治を求める新たな土壌だ」

コラムの結び。
「時代は経済合理性だけでは解けない
予測不能の厄介な局面に入りつつある」

名人会の27年間。

ベルリンの壁が崩壊したころから、
新しい目に見えない壁が、
構築される時代まで。

経済合理性だけでは解けない。
しかも予測不能。

しかし、その、
新しい大衆社会のイデオロギーは、
消費局面に影響を与えるのか。

「マーケティングの進化学」で、
水野誠明治大学商学部教授が、
分析している。
「イデオロギーという政治的特性が、
政治とは無縁の製品やブランドの
好みと関係する」

そのなかで、
心理学者ジョナサン・ハイトを引く。
「保守=右派は情動に基づく
無意識的な意思決定を尊重し、
リベラル=左派は意識され
論理的な意思決定を尊重」

江戸時代のほうが、
リベラルだったかもしれない。

21世紀大衆社会は、
実は「保守=右派」的であることに、
注目しておきたい。

『大機小機』コラムニストの、
経済合理性で解けない予測不能も、
消費局面から考察すると、
意外にシンプルなのかもしれない。

〈結城義晴〉


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