結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年03月20日(火曜日)

糸井重里の「おばあちゃんのように読む」と「黒字亡国から赤字興国へ」

晴れやかな春分の日です。

祝日法第2条の趣旨。
「自然をたたえ、生物をいつくしむ」。

だから花粉が飛んでいようが、
外に出よう。

木々、草花、虫、鳥、魚、
ついでに犬、猫をいつくしもう。

わが家のジジは、
「箱入り息子」だけれど。
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いつくしむ。

そして今日は彼岸の中日。

今朝の讀賣新聞『編集手帳』だけが、
春分の日の「彼岸の中日」をモチーフにした。

「人の世は悲しいことばかりではないけれど、
楽しいことがあればあったで周囲にあれこれと気を使い、
生きている以上は、せわしさが身を離れることはない」
コラムニスト、ちょっくら厭世的。

そして矢島渚男さんの一句を上げる。
〈亡き母に享(う)けし体温冬の星〉

「冬の名残の寒気のなかで生きてある身の体温を実感し、
その体温を授けてくれた人を偲(しの)ぶ」

「生まれてこの方、
ずいぶんたくさんの言葉を習い覚えてきたつもりだが、
墓前に立つといつも、
『ありがとう』と『ごめんなさい』のほかは浮かんでこない」

「ありがとう」と「ごめんなさい」の日。
それが今日なのかもしれない。

糸井重里さんの『ほぼ日』の巻頭言、
「今日のダーリン」の昨日の文章。
「ぼくの祖母は、新聞などを読むときに、
小さな声を出していました。
つまり、小声の音読をしていたわけです」

しかし糸井さんは黙読する修練をした。

「黙読になってから、本を読む速度はあがります。
音読しているときの、何倍にもなるかもしれません」

「読むべき本、読みたい本はいくらでもあるから、
のろのろ読んでいるよりも、
速く読んだほうがいっぱい読めていいようにも思えます」

この後が糸井流。
「しかし、ずっと思っていたのです。
そんなにいっぱい読まなくてもいいんじゃないか、と」

「本を読むといいこともあるでしょう。
でも、本を読むこと自体は、目的じゃない」

ここでドラッカー先生登場。
「利益は、手段であって目的ではない」
「読書も、手段であったり愉しみであって、目的ではない」

「このところ、ぼくの読書の速度は遅くなっています。
どうも音読の速度に近づいているような気がするんです」

「つまらない部分は、すっ飛ばしたりしていますが、
読みごたえのある部分については、
ナレーターが読むような速度で黙読をしています」

「おかげで、読む本は少なくなっていますし、
読まないことに決めてしまう本も多くなりました。
だけど、とても快適なんですよ」
本当に糸井流。
「『音読』の速さで本を読むというのは、
よく噛んで食事をするというのに似てます」

私の著書『メッセージ』から、
「良く噛んで食べる」

人間ドックに入って出てきたら、
金属疲労のごとく、いっせいにチェックが入れられた。
全身疲労の四十九歳。
要は、体重を減らせ、痩せろ、節制せよ。

そこで、考えた。
「良く噛んで食べる」
これだけに徹しよう。
そうすればすべて上手くいく。

まず消化がよくなる。
胃腸の負担が軽くなる。
歯が丈夫になる。
顎も発達する。

食べ物の味が分かるようになる。
食べる時間は長くなるが、総体的に量が減る。
量が減れば、少しだけお金もかからなくなる。
その分、美味しいものを食べようと努力する。

うん、すべてよくなる。
健康になるはずだ。
しかし困った。
「良く噛んで食べる」とは、いったいどうすることなのか。

そこで再び、考えた。
「心の中で数えながら噛む」
最低四〇回、あるいは四十八回。
この習慣をつける。

「いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち」
「に、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち」
「さん、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち」
「し、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち」…………

このくらいで、たいていのものは、
心地よく口の中から消えていく。
きちんと噛むために、適当なかたまりを、
順序よく口の中に入れるようになる。

食物の堅さにも関心を払うようになる。
すべてよくなる。
ときどき、
舌や唇を噛んでしまうこともあるが。

しかしみたび、考えた。
この私の「食べるマニュアル」は、
果たして、
食事時だけのものなのか。

実は、これが何にでも使える。
事実も、問題も、「良く噛んで食べる」
苦情も、報告も、「心の中で数えながら噛む」
目がさめている限り、何でも。

糸井さんも、同じ。
「もう、『おばあちゃんのように読む』。
ぼくは、これで行こうと、決めました」

さて日経新聞コラム『一目均衡』。
特別編集委員の末村篤さん。、

「日本の貿易収支は昨年、
通関ベースで31年ぶりの赤字となり、
今年1月は経常収支も赤字化した

歴史を紐解く。

第1次世界大戦で急増した輸出の反動減と関東大震災が重なり、
貿易赤字が急拡大した1924年。

国家滅亡の悲観論の中で、
石橋湛山「輸入超過興国論」を唱え、言い切る。
「日本経済の発展と震災復興に外国資本と物資の輸入は不可欠で、
入超は亡国どころか興国」

翻って現在。
「企業中心の生産力増強から、
家計中心の国民生活の充実へ、
日本の国益も時代とともに変わった」

「高齢化社会への対応、震災復興、
エネルギー転換などの諸課題は
豊富な国内潜在需要を物語る」
国内の潜在需要に応える役目の一端を、
小売流通業・サービス業が担っている。

「設備投資と輸出から、
住環境整備とサービス消費へ、
エンジンを切り替え、
生産(労働)で得た所得の購買力を実現し、
流動性の海外流出を抑える」
広い目で見たサービス消費。
末村さんの結論。
「国際収支の変調を嘆くのでなく、
『黒字亡国』から『赤字興国』に踏み出す歴史的構造転換こそ、
日本経済を長期停滞から救い出す道ではないか」
小売流通業・サービス業にかかわる者にとって、
身の引き締まる主張である。

<結城義晴>

2012年03月19日(月曜日)

セブン&アイ新メッセージ「新しい今日」と’13年新卒採用数イオン首位

Everybody! Good Monday!
[vol12]

2012年第12週。
3月も第4週となります。

しかし今年は桜の開花が遅い、
らしい・・・。

梅は満開。
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桜はまだかい?
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東京・横浜は、
光は春真っ只中。
空気はまだ冬の終わり。

そんな2012年第12週。
明日の火曜日が春分の日。
「昼と夜の長さが同じになる日」と、
思われているようだが、
それは間違い。
昼の方が長い。

どんどん昼が長くなって、
その節目として春分がある。

先週土曜日が彼岸の入り、
明日が中日、
今週金曜日が彼岸の明け。

西洋でできた1週間と、
東洋で生まれた彼岸の思想。
どちらも7日間というのは面白い。

「彼岸」(ひがん)とは「煩悩を脱した悟りの境地」。
逆に「煩悩に満ちた現世」を「此岸」(しがん)という。

向こう側の岸「彼岸」と、
こちら側の岸「此岸」。

その接点が彼岸の中日。

東日本大震災で亡くなられた人々の魂に、
ご冥福を祈りたい。

今週はそんな毎日だ。
そして3月20日、米国ワシントンでは、
「全米桜祭り」が始まる。
日本から桜の苗木が寄贈されて、
ポトマック河畔は桜の名所となった。
それからちょうど100周年。

これは喜ばしいことだ。

さて、日経新聞一面トップで、
「大卒採用計画、来春12%増」の記事。
記事を辿っていくと、
27面に「2013年春採用計画調査」特集。

採用数、増加数ともに首位となったのがイオン
新卒全体で約2000人の採用を計画、
2012年春に比べ、5割強の増。

イオンは3本社体制を敷いて、「アジア出店拡大」戦略を採る。
3本社は①日本、②中国、③マレーシア。
海外勤務できる「グローバル人材」を積極的に採用する。

第2位は、三菱電機の1410人、
第3位は、三菱東京UFJ銀行の1350人。

三菱グループが並ぶ。

第4位が、東日本旅客鉄道約1100人、
第5位は、トヨタ自動車約1080人、
第6位、大和ハウスグループ1030人、
第7位、ソフトバンクグループ1000人。

ここまでが1000人以上の採用企業。

小売りサービス業では、
27位にAOKIホールディングスの約500人、
34位に、ゼンショーグループの約450人
が入る。

50位までを見ると、
36位にノジマグループ、コメリ、コスモス薬品、スギ薬局が、
400人の採用で並び、
アイングループ、サンドラッグ、ワタミグループが44位、
ニトリが49位。

好調企業がこの就職氷河期に、
大量の人材採用を試みる。

非製造業の主要24業種のうち、
8割にあたる19業種が大卒採用を拡大。

採用が活発になれば、
やがて経済の回転は好転する。

日経新聞コラム『人こと』に、
セブン&アイ・ホールディングス鈴木敏文会長登場。

新しいブランドメッセージを策定した。
「新しい今日がある」

グループ各社が販促やイベントなど様々な場面で、
今後、この言葉を使う。

「新しい」と「今日」。
このあたりオクシモロン的ではあるが、
ピーター・ドラッカー先生の「イノベーションのタブー」を思い起こす。
「イノベーションは、
現在のために行わなければならない」

「現在のためのイノベーション」は「新しい今日」につながる。

鈴木さんは語る。
「100社以上のグループとして、
連携や絆が今まで以上に重要になる」
東日本大震災で被災したヨークベニマルを、
グループ各社が人員を派遣して店舗再開に尽力。
「本当の意味でのグループ力を意識した」。

イオンもそうだが、
「グループ力」の活用こそがポイントになってきた。

もう一人、日経新聞『月曜経済観測』に、
しまむら社長の野中正人さんが登場。
聞き手は編集委員の田中陽さん。

「今年1月の既存店売上高が前年実績を4%上回り、
消費が強いことに確信が持てるようになった」

なぜか。

「消費者がプラス思考になっている。
政治や経済情勢など、世の中の悪いことを
批判的にみていた空気が薄らいだように思える。
そんな不満をぶつける場合ではなく、
一人ひとりが元気に行動を起こそうとしている」

ファッション・チェーンとして面白い話。
「淡いピンクやグリーンの商品がよく動いている」

ピンクやグリーンは、
「景気拡大期にみられる現象」だという。

「売り場の見栄えをよくするために
もっと目立つ色彩の衣料品を陳列すると、
その商品が先に売れている」

野中さんは述懐する。
「リーマン・ショック後の消費風景とは全く違う」

価格コンシャスに関するコメント。
「客単価や1品単価は前年比で2~3%の上昇だ」

「絶対的な価格の安さを求める消費者もいるが、
価格と商品価値のバランスを考える消費者は多い。
明確な価値が分かると値下げしなくても売れる」

ユニクロのヒートテックに対抗する「機能性を打ち出した肌着」。
「男性で1枚980円、女性は780円が売れ筋」

「少し前までは機能性のない男性肌着は2枚1280円、
女性は980円が売れていた。
特売品ならば480円。

それが、「品質を上げて580円にしても
販売数量は変わらなかった」

「明確な価値の違い」こそが、
重要になってきた。

チャールズ・フランクリン・ケタリングは、
戦前に活躍した科学者、発明家、社会哲学家。
自ら率いるゼネラル・モーターズ研究所の壁に掲げていた。
「解決されてしまえば、
どんな問題もシンプルだ」

震災後の不確実な消費も、
シンプルに見え始めた気がする。

最後に、アメリカ視察研修会Basicコースと、
商人舎ミドルマネジメント研修会の呼びかけ。

今朝も朝から、お申し込み、お問い合わせが、相次いだ。
USA研修会Basicコースの開催は5月10日~16日。
申し込み締め切りは今週末。
ご検討はお早めに。

毎朝、私の講義がある。
「鳥の目、虫の目、魚の目」で、
米国流通業を見通す。
さらに価格・フェーシング調査も実施し、
全員がPFグラフをつくる。
ただし調査はチーム方式。
最短時間で最大効果。

新機軸満載。

あと20名分くらいしか枠がありません。

もう一つは国内セミナーですが、
ミドルマネジメント研修会
開催は5月29日~31日。
こちらは4月末が締切。
じっくり検討してください。

はじめての開催でもあるので、できるだけ、
トップマネジメントに近い方々のご参加を募ります。
内容のオーソドックスさや斬新さを、
会社全体で確認していただきたいと思うからです。

では、今週も、元気を出して、
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2012年03月18日(日曜日)

ジジとIKB6[日曜版2012vol12]

ボク、3月7日に、
7才になりました。
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ジジです。

震災から1年だったので、
じぶんの誕生日を、
いいだせなかった。

でも、7才になりました。
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きのうは、
いつものように、
ねてました。

ピアノのうえ。

目がさめると、
ユウキヨシハルのおとうさんは、
でかけていました。
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東京・メジロの椿山荘。
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rikkyoの謝恩会。
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ボクはまた、
ねました。
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さいしょに、ぜんいんで、
記念写真。
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カメラマンは、
きゃたつのうえにのって、
うつしました。
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ボクも目がさめた。
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司会は、
ユウキ・ゼミのヤマグチさん。
もうひとりの司会は、オオツさん。
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さいしょのごあいさつは、
カメカワ先生。
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カンパイのごあいさつは、
ヤマナカ先生。
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それから、食事とお酒。

ボクもおきてきて、
ごはん。
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そしてドリンク。
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おとうさんは、
カメカワ先生とワインでカンパイ。
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そしてユウキ・ゼミの写真。
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サトウさんとエンドウさんがケッセキなので、
4人のゼミ生のみなさんと写真。
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うしろはムラカミさん、トヤマさん、アサカワさん。
まえは、オカモトさんと司会のヤマグチさん。

それから、たのしいアトラクション。
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ボクもたのしみ。

司会のオオツさんのマジック。
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それから、この夜、
最大のショー。
ボクも、おどりたくなった。
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IKB6。
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カメラマンも、いそがしい。

衣装はドンキホーテ。
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全員がMBAマスター・ホールダーのIKB6。
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rikkyoがいけぶくろにあるから、IKB。
6人だからIKB6。

すばらしかった。
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拍手、カッサイ。

おとうさんも、
いっしょに写真。
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ユウキ・ゼミのオカモトさんと。
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名誉ユウキ・ゼミ生のムラセさんと。
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それから教授の先生たちに、
卒業生からお礼がありました。
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先生たちが壇上にならんだ。
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ひとりひとりに贈られたのは、
これ。
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USBメモリー。

ありがとうございました。
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そして今年で退任する先生からのごあいさつ。
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オークボ先生とニシデ先生、
そしてタカヤマ先生。

さいごは、お礼のごあいさつと校歌斉唱。
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代表のミスター2011、
ニッサトさん。
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謝恩会はおわった。
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おとうさんは、
ユウキ・ゼミの人たちと二次会。
ユウキ・ゼミがふくらんで、
15人くらいになった。

三次会はラーメン。

夜中の3時半にかえってきた。
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ボクは、また、
ねてましたが、
おとうさんも、
マスターをおくりだして、
おめでとう。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年03月17日(土曜日)

第12回ジャパンドラッグストアショー開幕、食品関連ブース増え続ける

昨日まで晴れ渡って、
花粉が飛びまくっていたのに、
今日は雨。

私は東京・目白の椿山荘へ。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱社長の西川明宏さんと、
打ち合わせ。

私はこの会社の非常勤取締役。
西川さんの豊富な人脈と広くて新しい情報には、
いつも勉強させられる。

2時間近くも熟談して、
「王様は裸だ」と言い切った子供のことを思い出した。

ヘンリー・ミンツバーグは、言っている。
「真の研究者は、裸の王様に向かって、
『王様は裸だ』と叫ぶ子供に似ている」

西川さんと私とで、
それができるかもしれない。

この後、椿山荘で、
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科
の、
2011年度謝恩会

みんなに「おめでとう」を言う時だ。

さて、昨日
第12回ジャパンドラッグストアショー開幕

16日(金)から18日(日)までの3日間。
ところは千葉県の幕張メッセ、
主催は日本チェーンドラッグストア協会。

今日のこの雨で来場者が減っているか。
ちょっと心配だが、
それでも今日からは一般来場者を迎える。
減ることはない。

日本チェーンドラッグ協会は、2011年4月1日現在、
正会員172社、賛助会員221社、学校会員などを含めると463。
正会員のドラッグストアは総売上高4兆5438億円、店舗数1万4895店。

昨年はショー初日の3月11日、
あの東日本大震災に見舞われ、
中止を余儀なくされた。

今年は、満を持しての開催。
だからこそ、今年のテーマは、
「セルフメディケーション宣言!~がんばろう日本!
ドラッグストアでつながる家族の元気!日本の元気!」

トレード向けの初日の会場は、ごらんの通り大盛況。
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幕張メッセの4~8ホールに、366社1235コマが展開された。
国内のメーカー・商社に加え、韓国からも23社が出展。
何より目についたのは、ドラッグストアショーでの食品関連のブース。
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ドリンクバーを展開する三菱食品ブース。
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日本アクセスは、生鮮から日配まで、フルラインの展開。
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日酒販ブースも大展開。
このあたりまるで食品フェアのよう。
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岡村製作所は食品展示の什器をアピール。
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もちろん、ヘルスケア、ビューティケア、介護などのブースは、
本来の充実ぶりを示す。
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ユースキン製薬も元気な展示。
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王子ネピアのブースでは、
大人用おむつを使った介護の実演講習。
人を集めていた。
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エステーは、バンドがブースやぐらの上で、
派手なプレゼンテーションを展開。
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人目を引いたのがこのブース。
タワーブースの上部に商品を張りつけて、
カラフル。
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そしてプラネット・ブース。
ビジネスセミナーも行った。
テーマは「商品のDBの活用と展開について」
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初日の昨日の18時からは、
記念のレセプションパーティ。
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はじめに、第12回ジャパンドラッグストアショー実行委員長のあいさつ。
浦上晃之㈱ゴダイ代表取締役社長
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そして日本チェーンドラッグストア協会会長の関口信行さんの挨拶。
㈱龍生堂本店代表取締役社長。
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来賓祝辞は、はじめに、経済産業省から、
商務流通グループ流通政策課長の佐合達矢さん
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続いて厚生労働省からは、
医薬食品局総務課薬事企画官の山本史さん
6年制課程となってから初の薬剤師が今年、誕生する。
現場での指導と経験の蓄積の必要性を訴えた。
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例年、レセプションパーティの挨拶は長いことで有名。
しかし今年は、的確な時間配分だった。
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(社)日本薬剤師協会会長の児玉孝さん
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日本OTC医薬品協会会長の吉野俊昭さん
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大正製薬ホールディングス㈱会長兼社長の上原明さん
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私も、みなさんのご挨拶を拝聴した。
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韓国ブース出展社を代表して、
チュンチョンナムドボリョン市からゼン・ユンシュさん
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最後は、衆議院議員の樋口俊一さん
ヒグチ産業㈱代表取締役社長
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乾杯は、 ゼリア新薬工業㈱社長の伊部幸顕さん
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今年はやや短くなったが、
来賓の挨拶が終わると、懇親。
㈱キリン堂会長兼社長の寺西忠幸さん
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83歳になられるが、
矍鑠(かくしゃく)として、会社と業界を引っ張る。

㈱サッポロドラッグストアー社長の富山睦浩さん
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㈱丸大サクラヰ薬局の櫻井清社長
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㈱ぱぱすの根津孝一社長
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樋口さんとは同年。
ますます政治家としても本物になってきた。
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食品業界、スーパーマーケット産業には、
「ドラッグストア産業の樋口俊一」が登場していない。
それも一つの問題だと、私は考えている。

経済産業省の佐合さんと握手。
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㈱大木の松井秀夫社長
商人舎発足の会発起人のおひとり。
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花王カスタマーマーケティング㈱の髙橋辰夫社長
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そして㈱プラネット社長の玉生弘昌さんと黒岩昭雄常務と。
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玉生さんも商人舎発起人のおひとりで、
西川さんが社長を務めるカスタマー・マーケティング㈱のオーナー兼相談役。

そして㈱マツモトキヨシホールディングス会長兼社長の松本南海雄さん
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協会発足とともに会長となり、10年間、
業界の改革を牽引。
現在、協会名誉会長

最後の最後は、協会事務総長の宗像守さんと固い握手。
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私の同志。
ショーの裏方をすべてを仕切ってのご活躍、
ご苦労様です。

1年前の2011年3月11日、
第11回ジャパンドラッグストアショーの初日、
あの東日本大震災が起こった。

だから1年後の3月11日ももちろん震災1年後だが、
私にとってはドラッグストアショー初日も、
震災1年後という感慨がある。

その1年後のジャパンドラッグストアショー。
食品ブースがどんどん広がっていることが特徴。

食品は人々のライフライン。
だからこそ、ほとんどの業態で、
ライフライン商品として品揃えされ、扱われる。

それをこの展示会で、実感させられる。
もちろん薬品、化粧品、日用品も、
ライフライン商品群であることは変わらない。

しかし食品分野の競争激化は止まらない。
日米欧の共通の潮流である。

< 結城義晴>

2012年03月16日(金曜日)

吉本隆明逝去! セブン&アイ最高利益とイオンのグループSM2兆円超

吉本隆明逝去、享年87。
「戦後最大の思想家」と評される詩人・評論家。
「よしもと・たかあき」が本名だが、
「よしもと・りゅうめい」が通り相場。

私の学生時代、早稲田大学のキャンパスには、
革マル派をはじめとする左翼セクトの立て看板がズラリと並んでいた。

そのなかで、「吉本隆明」は人気の新左翼思想家、批評家だった。

代表著作は「共同幻想論」「言語にとって美とはなにか」。
文学、政治、経済、文化にいたるまでの批評活動。
朝日新聞は「反逆する若者たちのカリスマ的存在」と表現し、
日経新聞には「無名の大衆に軸足を置き、
旧来の左翼を批判したその思想は、
60年安保の世代から全共闘世代、
さらにいまの40代にまで幅広い影響力を及ぼした」とある。

全共闘世代の糸井重里さんは、
『ほぼ日』の巻頭言で弔辞。

「吉本さん。
こういう日がくることは、ずっとわかっていました。
(中略)
吉本さんのいない世界に生きていることを、
ぼくはさんざん練習してきましたから、平気です。
あとは、とても健康な悲しみばかりです。
思っていたのと全然ちがって、ずいぶん悲しいです。
(中略)
誰かが亡くなったとき、あんまりことばはでません。
こんなふうになにか言うことは、初めてです。
(中略)
『ありがとうございました』とか
過去形で言うのはやめておきます。
ぼくがそっちに行ってから、そこでお礼を言います。
でも、中締めっていうのもありますものね。
じゃ、また」

若いころはひどく遠い存在だった「よしもと・りゅうめい」と、
最近親しくなったイトイが、
その親しさを表現した弔辞。

実務の世界には、
「評論」そのものを否定したり、
「評論家」を軽んずる向きがあるが、
文芸評論の小林秀雄をはじめ、
各ジャンルに評論があって、
それは社会のために重要な役割を果たしている。

吉本隆明は、時代というものに対する評論家だった。

ピーター・ドラッカーも、
文明や政治や経営の評論をした。

さて水曜日は、午後、商人舎オフィスに来客続々。

はじめに、組織改編をしたばかりの㈱電通のお二人。
駒込雅史部長と三浦啓子さん。
プロモーション事業局次長・ショッパーズ・マーケティング部。
20120316203026.JPG
店頭における顧客の購買行動についての話で、
大いに盛り上がった。

入れ替わりに大阪からやってきたのが、
万代ドライデイリー会事務局の前田仁さんと、
JTB西日本の小阪裕介さん。
20120316203055.jpg
今年、来年度の企画の打合せ。

最後に、三井物産㈱食品営業部マネジャーの中野真樹さん。
今夏の海外視察の打合せ。
千客万来。ありがたい。

さて今日は、セブン&アイ・ホールディングスとイオンの話題。
日経新聞はこの手のニュースは抜群に強い。
「セブン&アイ、営業最高益」
一面にこの記事を持ってきた。

決算前から、このニュースを入手して、
スクープとは言えないが、他に先駆けて報道。
月刊誌も週刊誌も、まったくかなわない。

セブン&アイ・ホールディングスの2012年2月期連結営業利益。
5年ぶりに過去最高益を更新し、2900億円強。
前期比2割増。

しかし、連結売上高は4兆8000億円前後。
前期比6%減。
売上高規模はイオンに抜かれる。

セブン‐イレブン・ジャパンの既存店売上高は6.5%増。
ヨークベニマルは震災後に売上げが急回復。
イトーヨーカ堂は「値引き抑制」で営業利益を改善。

「利益のセブン&アイ」。

一方、日経のイオンの記事。
「食品スーパーの営業益2倍の400億円に」
こちらはイオンのスーパーマーケット・グループのニュース。

イオンはスーパーマーケット事業の連結営業利益を、
2年後の2012年2月期に昨2011年2月期比2倍の400億円にアップさせる。
売上高は5~6割増の1兆6000億~1兆7000億円の見込み。
マルナカグループの年商約3300億円が加算され、
さらに出店は従来の2倍以上の年間100店舗。

連結子会社以外の持ち分法適用会社のマルエツ、カスミ、ベルク、
資本提携企業いなげやを加えると、
総売上高合計2兆0196億円、総店舗数1409店。

セブン&アイがコンビニによって牽引し、
過去最高営業利益を実現するなら、
イオンはスーパーマーケットによって、
売上高規模と利益をリードする。

執行役副社長の坂野邦雄さんの発言。
「食品スーパーは地域密着の品ぞろえや出店戦略が重要。
経営の自主性を高めることで迅速に意思決定しやすい」

さらにイオンは電子マネー「ワオン」は「初の年1兆円超」
2012年2月期の「ワオン」の決済総額は、
前期比17%増の1兆0026億円。

グループの店舗販売額のうちワオンの利用は25%、
2月末時点の累計発行枚数は約2410万枚。

セブン&アイとイオン。
それぞれに特徴を異にしつつ、
国際級の小売業となりつつある。

私は「商業の現代化」には、
これも必要な条件だと考えている。

よしもと・りゅうめいが流通評論家だったら、
それは否定し、批判しているかもしれないが。

では、みなさん、良い週末を。
お祈りします。

<結城義晴>

2012年03月15日(木曜日)

豊田泰光「技術は継承と継続の賜物」と「スーパー」の小型店開発

「日経平均1万円回復 円下落83円台」

日経新聞一面トップ。
このところの米連邦準備理事会(FRB)と日本銀行が、
「インフレ・ターゲット政策」を明らかにしたことが奏功。

「マネーの流れが変わり始めた」

しかしこのブログでは何度も取り上げたが、
「世界は3年に1度程度ずつのバブルを経験してきた」
内閣府の水野和夫さんの見解と、
日経新聞編集委員の土屋直也さんの主張。
「バブル多発時代にいることを忘れることはできない」

私は書いた。
「ちょっと光明が見えたけれど、
安心もできないし、
細心の注意が必要だ」。

一方、ちょっと驚いたが、
朝日新聞の一面トップ記事。
「巨人、6選手に契約金36億円 球界申し合わせ超過」
「朝日の讀賣叩き」はいつものことだが、
かなり大袈裟。

球界には「新人契約金の最高標準額」に申し合わせがある。
「1億円プラス出来高払い5000万円を超えてはならない」。
しかし読売巨人軍が、この違反契約を多数の選手と結んでいた。

それが、「複数の関係者証言」と、
さらに「朝日新聞が入手した内部資料」から判明したらしい。

読売新聞側は、これに対して反論。

とは言っても、清武前代表の訴訟問題もあって、
こちらは「しどろもどろ」。

プロ野球開幕は3月31日。
まさに「球春」直前。

一面トップで騒ぐことかとも思う。

日経新聞スポーツ欄のコラム『チェンジアップ』。
元西鉄ライオンズのサムライ・豊田泰光が書く。

「“世界一”の日本の技術も、今発明されたわけではなく、
先達から連綿と受け継がれてきた技の蓄積の上にあるのだよ」。

「技術は歴史の積み重ねの上にあるということを、
今の世代もわかっていてほしい」

「それを忘れたら、最先端にあるものもたちまち廃れる」

「技術とは継承と継続であり、
一度途切れたら容易に戻らないということは
産業界などをみてもわかるだろう」

これ、野球の技術の話だが、
小売りサービス業の技術も同じだ。

技術は継承と継続の賜である。

最後に、日経新聞の記事。
「スーパー、都市部で小型店 コンビニに対抗」

いなげや「エスビィ」の1号店は今週土曜日17日、
東京都立川市に100円均一(税抜き)でオープン。
面積は約600平方メートル。
店内調理惣菜も品揃えする。

2014年度までに20店出店計画。
プロトタイプを完成させ、2016年度には100店、
売上高400億~500億円の規模を目指す。
このタイプは最低でも100店を超えなければ利益は出ない。

アメリカのフレッシュ&イージーは
300店が損益分岐点としている。

一方、マルエツは、
既存の小型店からさらに
売場面積を半分程度に絞り込んだ店
を実験する。
150平方メートル前後のエクスプレスストア。
2012年度から年10店程度ずつ出店。

実験店では成果が出ているという。
単位面積当た りの売上高が、
300~500平方メートルのマルエツ・プチの2倍に達し、
社員1人が3店を統括するスーパーインテンデント制を採用して、
ローコスト運営を志向する。
「黒字化のめどが立った」という。

ユニーは生鮮コンビニ「99イチバ」を、
小型スーパー「ミニピアゴ」に衣替えする。
「現在の約60店から5年後に300店に拡大、
売上高も6倍の600億円に増やす方針」。

小型店を増やす。
ドミナント展開して多店化する。
そのうえで利益を出す。

この方向性だけは、確立されたようだ。

スーパーマーケットの店づくりの技術は、
小型から中型へ、そして大型へと進んだ。
しかし今、大型から中型化、小型化へと進んでいる。
この間の技術にはイノベーションが不可欠であるが、
根本の考えた方は継承され、継続される。

<結城義晴>

2012年03月14日(水曜日)

ドール経営者セミナーでCWニコルさんと共演/「森」の閃きを得た

今日はホワイトデーだった。
百貨店などの売場は盛り上げようと必死だったが、
みなさんの店ではどうだっただろうか。

さて朝日新聞の『CM天気図』。
雑誌「広告批評」主宰者の天野祐吉さんのコラム。
天野さんはマドラ出版の社主でもある。

アメリカの歴史学者ジョン・ダワーさんの言葉を引く。
「大きな災害や事故が起きると、
すべて新しく創造的な方法で
考え直すことのできるスペースがうまれる。

いま日本はまさにその時だが、
もたもたしていると、
そのスペースはまた閉じてしまう」

ダワーさんはマサチューセッツ工科大学教授で、
奥さんが日本人という親日家。

東日本大震災後のこのジョン・ダワーさんの言葉、
天野さんの心に突き刺さる。

そして天野さんは、
広告やCMが想像力を発揮していないと残念がる。

「世の中を動かしていく気のない
ノーテンキなCMをなんとなく見過ごしているうちに、
ダワーさんの言う『スペース』は、
日に日に小さくなっていく」

私は思う。

小売業・サービス業は、
否応なくこのスペースを埋めている。

そこに新しい創造も生まれている。
広告よりも地に足がついているからだと思う。

しかしもっともっと想像力を働かせて、
イノベーションを起こすことができる。

小売流通・サービス業における「スペース」は、
まだまだ閉じてはいない。

さて昨日は、「ドール経営者セミナー」。
20120314173744.jpg

㈱ドール主催の講演会。
そして一般社団法人ファイブ・ア・デイ協会が協賛。

会場は、東京・水天宮ロイヤルパークホテル。
スーパーマーケットや青果卸売企業のトップマネジメントが参集。

第1部講演会では、
カスミ会長の小濵裕正さんが開会の辞。
小濵さんはファイブ・ア・デイ協会会長でもある。
もちろん商人舎発足の会発起人のおひとり。

講演者紹介は、
ファイブ・ア・デイ協会理事長の池田健太郎さん。
池田さんにはCDオーディオセミナーにご出演していただいて、
その見識の高さに触れた。

講演は4部構成で、
講演1は、㈱インテージ会長の田下憲雄さん。
テーマは「小売業マーケティングの課題」

講演2は同じくインテージ社長の宮首賢治さん。
田下さんの講義に続いて、
「データ活用事例」を紹介。

講義3が結城義晴。
「知識商人(Knowledge Merchant)の経営作法」
私は自分の講演の40分ほど前に到着し、
準備をした。
20120314174213.jpg

そして、80分の講演。
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マーチャンダイジングに関連する潮流や消費の実態、
そしてナレッジ・マネジメントの在り方など、
持論を展開。
20120314173807.JPG
ピタリ、80分で収めた。

小濵さんを始め、
周知のトップの皆さんが聞いてくださっていたので、
気合も入ったし、安心して語ることができた。

自分でも、上出来の講演だったと思う。

私はいつも、
「この講演・講義が人生最後のものだ」と考えて、臨む。
今回も、変わらぬ気構えだった。

講義4は、C・W・ニコルさん。
ご存知、作家、評論家、コメンテーター、社会運動家。
いただいた名刺には、こうある。
「一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団理事長」

ニコルさんは1940年、英国ウェールズ生まれ。
1962年に空手の修行のため初来日。
1980年、長野県に居を定め、
執筆、環境保護、探検活動を続ける。

長野県上水内郡信濃町に荒廃した森があった。
ニコルさんは荒れ果てた里山を購入し、
26年かけて、人の手によって再生。
『アファンの森』と名付けた。

ニコルさんのテーマは、
「心に木を植える~人と自然の共生~」
20120314173817.jpg
アファンの森の映像や音響を盛り込んで、
素晴らしい40分の講演だった。

ニコルさんの話をダイジェストしよう。

最近の子供たちは、自然の中で育っていないから、
落ち着きがない、我慢できない、集中できない。
こんな症状を、
「ネイチャー・ディフィシェンシー・シンドローム」と呼ぶ。

本来、子供は自然に触れると、
五感を使って探検をする。
しかし今の子供はバーチャルの世界の中で満足している。
男は18歳になっても 腕立て伏せや懸垂ができない。
斧やマッチが使えない。本当の話だ。

30年前、黒姫に住み着き、山を知りたくなった。
猟友会に参加して山歩きをすると、
原生林が切られていることがわかる。
山の斜面を丸坊主にすると、鉄砲水が起こる。
雪解け水で地滑りを起こす。
食べ物が減り、熊が出没して、畑を荒らす。
森の大切さ、森の知恵を猟師たちから学んだ。

一方で、日本の自然が破壊されている。
山の奥のゴミ捨て場は不法投棄、産業・医療廃棄物がひどい。
こうした日本の現状は、悲しい。

1966年、自分の生まれたウェールズで、
石炭採掘からでたボタ(捨石)を捨てた山が地滑りして、
中学校を襲い、121人の子供が死んだ。
政府は、ボタばかりの森を再生し、
5%の森林面積を60%にまで広げた。
カワウソやサケが戻り、豊かな自然がよみがえった。
いまは、故郷を誇りに思っている。

日本でも同じだ。
「アファンの森」づくりをして26年。
現在9万5000坪の森には、
29種の絶滅危惧をはじめとする多くの動物、
196種類の植物、137種の山菜がある。
生物多様性のある自然は、癒しの場所でもある。

ドイツの森林面積は日本とほぼ一緒だが、
ドイツは100万人の森林従事者がいる。
それに対し、日本は5万人しかおらず、しかも高齢者ばかり。

人間が荒らした自然は、人間が手入れしなければならない。
全国的な活動をすすめるために『アファンの森財団』を創設した。

この財団では、虐待を受けた子供たちを、
年に5回、森に招き、自然に触れさせている。
トラウマのある子供たちが森に入ると笑顔になる。
東日本大震災の被災した東松島の人たちも招いた。
それが縁で、今、東松島の藪を切り開き、
高台に木造校舎を作ろうという復興計画がある。
木造であっても設備はハイテクで、自然と共生する学校。
出来あがったら、国内、カナダ、インドなど、
海外の学校とネットワークを作っていく。
そんな構想がある。
私は残る人生をこの仕事にかける決意だ。

傷口を癒し、心をたくましくし、健康的にする。
自然の力は強い。

私は、ニコルさんの話に感動した。

そして大きなヒントをいただいた。
「小売業は森である」
そう、言い続けている。
本にも書いた。

その森は、人の手によって、
再生された生きた森でなくてはならない。

荒廃した森にしてはいけない。

講演が終わると、主催者あいさつ。
20120314173827.jpg
㈱ドール取締役副社長の渡辺陽介さん。

その後第2部は懇親会。
ニコルさんと話した。
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ニコルさんはウェールズに、
いいスーパーマーケットがあるという。
木造の店、木製のカートまである。
私は早速、訪れることを約束した。

もちろん、日本にも木造の店舗があることを、
ニコルさんに言った。
例えばダイナムの店は木造だ。
その店は東日本大震災にも負けずに残った。

ニコルさんも答えた。
「木造は強いのです」

そのニコルさんと小濵さん。
20120314173902.jpg

小濵さんと私。
20120314173913.jpg

和やかな交流会だった。

商業経営問題研究会のセイミヤ社長・加藤勝正さん。
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キョーエイ社長の埴渕一夫さん。
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写真をとることはできなかったが、
スーパーマーケットの社長職にある人だけでも、
名前を列挙させていただく。
マルト社長の安島浩さん、
丸久社長の田中康男さん、
与野フードセンター社長の井原實さん、
セルバ社長の桑原孝正さん、
コーネル・ジャパン3期生のタカヤナギ社長の高柳智史さん、
大阪屋ショップ社長の平村秀樹さん、
紅屋商事社長の秦勝重さん、
モリー社長の冬頭守雄さん、
それにエレナ社長の中村國昭さん。

みなさん、ご清聴、心から感謝します。

ニコルさんの活動は、
震災で生まれたスペースを、
創造的に作り直している。

私たちも、小売流通の世界で、
それに負けてはいられない。

<結城義晴>

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