結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年12月17日(土曜日)

師走の考察「企業巨人化と起業減少時代」の将来

Daily商人舎、
公開中のニュースは、二つ。

ジャパン・ニュースは、
福岡シーホークの免税店競争。
サツドラとラオックス。

サツドラはサッポロドラッグストアー、
ラオックスはかつての家電量販店。

北海道から九州福岡まで、
出張ってきて免税店を展開する。

すごい。

社長は、富山浩樹君。

ラオックスは、
中国第1の小売業に買収された。
家電量販店チェーン蘇寧雲商。

こちらも、いまや免税店チェーン。

インバウンド消費は、
売れ筋商品の傾向が、
がらりと変わった。

だから百貨店の商材はもう、
「爆買い」されることはない。

しかしドラッグストアは、
いまだインバウンド購買業態。

Daily商人舎ワールドニュースは、
「米国2017最も働きたい職場」
Best Places to Work 2017。

Fortune「働き甲斐のある企業」とは違う。
インターネットサイトglassdoorの調査。

小売サービス業は、
7位にインナウトバーガー、
27位にHEB、
33位にトレーダー・ジョー、
34位にコストコ・ホールセール。

私の推薦する企業ばかり。
50位にはウェグマンズが滑り込んだ。

Daily商人舎もよろしく。

さて、日経オンライン経営者ブログ。
みなさん、自分の手で執筆していて、
文章はごつごつしているけれど、
率直で、真理を突いている。

とりわけ、鈴木幸一さん。
日本のインターネットの草分けでIIJ会長。
「企業が巨人化し、
起業が減少する時代」

「米国の実情を見ると、
最近の起業数は1970年代以来、
もっとも少なくなって、
起業数よりも多くの企業が、
廃業に追いやられている」

中小企業の起業が、
その国の経済の活力である。

どんな国でも、
中小企業が躍動していなければ、
将来の発展はない。

「IT分野でも、多くの創業者は、
株式公開するまで
企業を育てるのではなく、
さっさと創業した会社を
売却することが目標となっている」

アメリカの小売業界も、
同じ発想である。

古くはマーヴィンズ、
マーシャルズ。
トレーダー・ジョーがそれだし、
マリアーノスも最後はそうなった。

「いまや超巨大企業が君臨して、
創業者の夢も、その枠組みの中で
利益を得ることでしか
なくなってしまったのかもしれない」

英国エコノミスト誌10月24日号。
時価総額に見る世界のトップ10企業。
2006年と2016年の比較。

2006年.
1位エクソンモービル(エネルギー)
2位GE(製造業)
3位ガスプロム(エネルギー)
4位マイクロソフト(IT)
5位シティグループ(金融)
6位バンク・オブ・アメリカ(金融)
7位ロイヤル・ダッチ・シェル(エネルギー)
8位BP(エネルギー)
9位ペトロチャイナ(エネルギー)
10位HSBC(金融)

10年後の2016年。
1位アップル(IT)
2位アルファベット(IT)
3位マイクロソフト(IT)
4位バークシャー・ハザウェイ(金融)
5位エクソンモービル(エネルギー)
6位アマゾン・ドット・コム(IT)
7位フェイスブック(IT)
8位ジョンソン&ジョンソン(ヘルスケア)
9位GE(製造業)
10位チャイナテレコム(通信)

時価総額で比較する限り、
金融業とエネルギー産業が、
IT巨大企業にとってかわられた。

鈴木さんも指摘する。
「巨大企業がますます
巨大になっていく傾向は、
どの産業も変わらない」

米国上位100社のGDPシェア。
1994年は33%、
2013年には46%。

五大銀行の金融資産。
2000年が25%、
現在45%。

エコノミスト誌の分析。
「巨大企業がM&Aによって、
ますます巨人化することは、
競争を押し潰すものだ」

「巨人を緊張させ、
巨人の陰に隠れている企業に
チャンスを与えるために、
世界は健全な競争を必要とする」

同感。

だから巨大企業はいつも緊張し、
健全な競争に参画しなければならない。
自ら企業内起業家を多数、
排出しなければならない。

中小企業も、
自ら新しいイノベーションに、
挑戦しなければいけない。

あくまでも、自ら。

鈴木幸一さんの述懐。
「IIJを創業した頃は、
IT業界の巨人と言えば、
マイクロソフトくらいだった」

「インターネットは技術的に大変な割に、
どこで収益を上げるのかがよく見えない、
そんなことを言っていた彼らも、
3年もたつと、ウィンドウズ95を発売し、
インターネット分野でも
巨人の存在となってしまった」

つまり巨大企業のマイクロソフトも、
インターネット分野で企業内起業した。

「起業家の中には、
事業をマイクロソフトに売却し、
若いうちから富を得て、
優雅な生活を始めた知人も多い」

「巨大な数の顧客を確保し、
巨大なデータを集めるほど、
巨人として優位になる」

それがビッグデータ化に、
拍車をかける。

「起業家の関心が、
巨人に緊張感を与える技術をつくりあげ、
時間をかけて発展させることよりも、
売却に走るようになった」

鈴木さんは、やや、悲しそう。
「しかたのないことかもしれない」

そして自分のIIJの過去を振り返る。
「あらゆる可能性があったはずのIIJ」

「なによりもまず、
様々な挫折の
苦い記憶が浮かんでくる」

「師走は、物事を否応なく
振り返らされる季節のようだ」

苦い挫折の記憶。

そしてIT業界の若者たちは、
「世界の巨人を凝視しながら、
将来を考えるほかないのである」

しかし小売サービス業は
自分の顧客の世界をもつ。

たとえ世界の巨人と闘うとしても、
その自分の商圏内でのことだ。

ITの若者たちよりも、
その分、幸せだとも考えられるし、
逆に小ぢんまりしてしまうともいえる。

中小小売サービス業のなかに、
世界を見渡すほどの人間が、
出てきてほしいものだ。

師走はそんな将来のことも、
考えさえてくれる季節である。

〈結城義晴〉

2016年12月16日(金曜日)

イオンスタイル碑文谷ソフトオープンの「想像を超えた!!」

安倍vsプーチン首脳会談。

時代掛かっている。

安倍晋三首相が、
地元・山口県長門市を会談場所にすれば、
ウラジミール・プーチン大統領は、
2時間遅れてやってきた。

宮本武蔵と佐々木小次郎の、
巌流島の決闘のようだ。

1998年、当時の橋本龍太郎首相が、
ボリス・エリツィン大統領を招いたのは、
静岡県伊東市川奈。

この時、北方領土問題は、
「川奈提案」で一応の成果を見た。
すなわち、
四島の北側で国境線を画定し、
返還は別途協議する。

今回は「川奈提案」のような名称もつかず、
巌流島のごとく小次郎が負けるのか。

それでも、安倍晋三は、
昨日、今日とプーチンと会談し、
クリスマスの後でハワイを訪れ、
バラク・オバマ大統領とともに、
真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊する。

この行動力は、
大いに評価しよう。

問題はそのあとの、
ドナルド・トランプと、
習近平なのだが。

さて、今朝は、
東京・碑文谷へ。

イオンスタイル碑文谷、
ソフトオープン。
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41年前の1975年、
ダイエー碑文谷店が誕生した。
その後、ずっとこの店は、
ダイエーの旗艦店、看板店となって、
様々なイベントや記者発表は、
いつも碑文谷で行われた。

私が㈱商業界に入社したのが、
1977年だから、
碑文谷店開店の後の記者会見などに、
何度、通ったか。

その店が、
イオンスタイルに生まれ変わった。
イオンスタイル碑文谷。
ただし、この年末は、
1階から4階までの4フロアの、
ソフトオープン。

この判断は、よろしい。

ソフトオープンでも、
私には、感慨ひとしお。

午前11時、オープン。
その前にマスコミを集めての内覧会。

9時半から、
7階会議室で記者会見。

大島学さんが
店づくりの意図と抱負を、
丁寧に説明。
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イオンリテール(株)専務執行役員で、
南関東カンパニー支社長。

2014年7月に、
私のコーディネートで、
イオンリテール米国視察研修が、
ダラス&ワシントンDCで行われた。

この第1回研修で、
大島さんは団長を務めた。

その成果がどんどん、
店づくりに現れている。
うれしいかぎりだ。

その後、夏秋の研修は、
今年まで続き、
来年も予定されている。

記者会見の後は、
2チームに分かれて、
店内ツアー。

私は、町野弘幸店長の説明を聞いた。
町野さんは、
この秋の第6回アメリカ視察のメンバー。

売場のスタッフに、
次々に声を掛けながら、
記者に対して堂々たる解説。
あっぱれ。
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私もカメラ片手に、
くまなく売場を見る。
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2つのチームがぶつからないよう、
誘導する広報スタッフ。
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店内ツアーが終わると、
再び、7階会議室に戻って、
質疑応答。

次々に投げかけられる質問に、
大島さんは即答。
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大島さんは、
二つのことを力説した。

第1は、碑文谷地区を、
戸別訪問して、
徹底的に顧客の声を聴いたこと。
そして徹底的にその要望に、
応えようとしたこと。

このオープンで、
チラシは一枚もまいていない。

その代わりに、
戸別訪問に、
そのチラシのコストを活用した。

すなわちこれは、
徹底的なマーケティングを意味する。

第2は、ダイエーの力量を、
大きく評価したこと。

例えば、この店の精肉部門は、
イオン全店最大の規模と品揃えだ。

それは「肉のダイエー」の力を、
最大限に生かしたからだ。

今年5月5日の閉店後、
各地に散らばっていたダイエー従業員が、
ほとんど戻ってきてくれた。

この店の成功によって、
イオンとダイエーの融合は、
完全なものになる。

もちろん碑文谷の顧客も、
それを大歓迎してくれる。

店づくりも意欲にあふれているが、
私はこのイオンスタイル碑文谷の、
店づくりの姿勢を評価した。

補足したのは大前一也さん。
南関東カンパニー東京事業部長。
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大前さんも2014年の研修参加者。

記者会見の後、11時開店に向けて、
報道陣は出入り口で待機する。
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11時ぴったりに開店。
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今年一番の冷え込みの朝、
オープンを待ちわびたお客たちが、
次々にやってきた。
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どんな店も、開店の瞬間はいい。
売場に人があふれていく。DSCN2918-1

2階では、
スタバとイオンのバルをつなげた。
これが実にいい。
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詳細は商人舎magazineで、
他誌を完全に圧倒する内容で、
報告したい。

乞う! ご期待。

岡崎双一イオンリテール社長とは、
売場を回りながら、
何度も遭遇し、
何度も話し合った。
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そして久木邦彦さん。
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執行役員副社長商品担当、
兼 キッズ商品企画本部長。
久木さんとも何度も遭遇し、
意見を言った。

大島さんもうれしそうだ。
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誰よりも満面の笑顔は、
町野店長。
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2014年から3年間、
アメリカ視察に引率した、
イオンリテールの幹部、ミドルは、
すでに200人を超える。

だから、売場では次々に、
参加したメンバーから挨拶され、
自分の売場づくりの意図を説明してもらう。

剱持彰さんは、
食品商品企画本部畜産企画部商品部長。
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大森修さんは、南関東カンパニー
H&BC商品部部長。
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前島宣子さんは、
イオンリテールH&BC商品企画、
ユニット開発本部リーダー。
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沢田泉さん(左)と板垣荘佐さん。
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沢田さんは、
イオンリテール住居余暇商品企画本部
ホームファニシング商品部長。
板垣さんは南関東カンパニーの
住居余暇H&BC商品部マネージャー。

そして、河井祐介さん。
イオンスタイル御嶽山前店長で、
現在はソーシングを担当。
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みんな、おめでとう。

私は多くのイオンピープルに語った。
「想像を超えた!」

いい出来映えだ。

もちろん、まだまだ、
問題点は多い。

その都度、意見を言ったり、
改善案を提示したりした。

それでも日本の総合スーパーの、
閉塞状況を突破する店舗である。

3月31日には、
5階から7階までのフロアが、
満を持してオープンして、
イオンスタイル碑文谷は完成する。

中内功さんも喜んでくれるだろう。
岡田卓也さんも注文をつけつつ、
それでも評価してくれるだろう。

イオンスタイル碑文谷、
おめでとう。
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初心忘るべからず。

碑文谷のお客様に、
本当に応えるのは、
これからだ。

〈結城義晴〉

2016年12月15日(木曜日)

マルト安島浩・英城さんとWeb会議&「戦略的な人手不足解消」

「泥酔の翌朝に於ける
しらじらしい悔恨は、
病んで舌をたれた犬のやうで、
魂の最も痛々しいところに
噛みついてくる」
〈萩原朔太郎 散文詩「宿命」より〉

「夜に於いての恥ずかしいこと、
醜態を極めたこと、
みさげはてたること、
野卑と愚劣との外の
何物でもないやうな記憶の再現は、
砒毒のやうな激烈さで
骨の髄まで紫色に変色する」

朔太郎の反省文は、
自分に向かって激烈な表現となる。

「ああ泥酔と悔恨と、
悔恨と泥酔と。
いかに悩ましき人生の
雨景を蹌踉することよ」

「蹌踉」は「そうろう」と読んで、
足もとが定まらず、
ふらふらとよろけるさま。

昨夜は一年に一度の泥酔。
朔太郎のように、
ああ。悔恨。

午後、
安島浩さんと英城さん来社。
私の悔恨の気分を、
お二人に完全に晴らしてもらった。DSCN9173.JPG-6
安島浩さんは、㈱マルト社長。
英城さんはその次男。
現在、三菱食品㈱勤務。

11月にめでたく結婚して、
来年2月25日に披露宴。

実に丁寧なことに、
二人そろって、その報告に、
やって来てくれた。

こころより、おめでとう。

福島県いわき市に、
厚いドミナントを築くマルト。

2011年の3・11のこと、
ライフラインとなった店のこと、
その後の余震のこと、
福島原発のこと、
人手不足のこと、
ベトナム人労働者のこと、
しみじみと語り合った。

「マルトは日本商業の誇りです」

ところが今朝の日経新聞一面トップ。
「英原発に1兆円支援」

日本の政府が、
英国の原子力発電所建設プロジェクトを、
資金支援する。

「総額1兆円規模になる公算が大きい」

「安倍晋三政権はインフラ輸出を
成長戦略の柱と位置づけている」

福島原発問題は、
何ら解決に向かっていない。

昨日も書いたが、
高速増殖炉原型炉「もんじゅ」
その茶番劇が繰り返されている。

喉元過ぎれば熱さを忘れる。

朔太郎の悔恨のほうが、
よほど、まじめだ。

今日は夕方から、
月に一度の、
商人舎Web会議。
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内田憲一郎さん(右)は、
フェイスブック研究者で、
その内田さんの解析を、
みんなで聞いた。

猪股信吾さん(私の隣)は、
Webコンサルタントで、
いつも鋭い分析と、
秀逸な提案をしてくれる。

それから㈱プラージュの池内雅人さん。
システムエンジニア。

みんなの力で、
商人舎サイトは、
magazineも公式ホームページも、
日々、改革を進めます。

ありがたい。

会議は要点を押さえつつ、
素早く終わらせて、
忘年会へ。

岡野町の中華料理。
まず全員にフカひれ。
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そして四川料理が、
次から次へと、
速射砲のように供されて、
満腹。

しかし会議同様、
忘年会にしては、
素早く終了。
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私の悔恨のたまものです。

みんな、ありがとう。

さて日経新聞経済コラム『大機小機』
タイトルは、
「戦略的な人手不足解消を」

「個人消費をはじめ
内需が力強さを欠くなかで、
雇用指標の改善が続いている」

この10月の有効求人倍率は、
季節調整値で1.40倍。
25年2カ月ぶりの高水準。

完全失業率も3%の低水準。
完全失業者数は200万人を下回って、
21年8カ月ぶり。

「年末を前に
人手不足感が強まっている」

深刻なのは、
「介護などのサービス業や建設業」
有効求人倍率はパートを含む常用で、
3倍を大きく上回る。

一方、事務的職業の有効求人倍率は、
0.4倍程度で、人手は逆に余っている。

「人手不足だからといって
一律に労働力を
増やせばいいのではない」

「労働力不足が深刻な職種の人材を
増やす必要がある」

結論。
「真の労働力不足の解消には、
戦略的な人材育成が欠かせない」

これは月刊商人舎11月号そのもの。
[特集]
働き方改革×人材マネジメント
戦略的HRMしか
小売りサービス業を
救うものはない!!

もう一度、
熟読してください。

そこで再び、
11月号のMessage。

売上高は人材に比例する。

人手が足りない。
店が回らない。
猫の手も借りたい。

人が辞める。
人は集まらない。
派遣の手も借りねばならない。

しかし小手先の細工で、
人を募集しようとしても、
思うような成果はあがらない。

ここは安倍晋三に先駆けて、
「働き方改革」を進めねばなるまい。
人材マネジメントを確立せねばならない。

働きがいのある店に人は集まる。
良い職場に人は定着する。
最良の会社で人は育つ。

かつてのチェーンストアでは、
売上高は売場面積に比例した。
企業規模は店の数によって評価された。

しかし現在の小売りサービス業では、
売上高は人材に比例する。
企業価値は人材の数と質によって決まる。

だからこそ、急がば回れ。
一歩一歩、働き方を改革する。
その改革のスピードを上げていく。

それが企業存続の唯一絶対の条件となる。
いま、小売りサービス業を救うのは、
戦略的に人的資源をマネジメントすることだ。

未来を築く力を生み出すのは、
明日をつくるために今日、
何をなすべきかを決めることである。

〈結城義晴〉

2016年12月14日(水曜日)

USP研究所「天竹」の望年会とTDRの「権限と責任」

忘年会続きです。

酒も好し料理も美味し年忘
〈西川寿賀子〉

「年忘」は「としわすれ」で、
忘年会のこと。

私は、飲み疲れ。

しかし、考えてみると今年は、
風邪もひかず、病気もせず、
元気に一年を過ごすことができた。

ありがたや、ありがたや。

今日は午前中、
㈱成城石井の管理本部から、
三人の皆さんが、
商人舎オフィスにやってきてくれた。

といっても、成城石井本社から、
商人舎まで歩いて5分。

隣組なのです。

深澤祐三子さん、
千葉文雄さん、
石井香名さん。
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千葉さんは人事部部長、
深澤さんはCS推進課主任、
石井さんは採用教育課。

社長の原昭彦さんは、
コーネル・ジャパン奇跡の2期生。

現在、親会社がローソンになったけれど、
とてもいい経営状態で、
来年の創業90周年を迎える。

おめでたいときに、
100周年に向けて、
さらなる成長を期する。

夕方、東京・青山へ。IMG_0160.JPG-6

成城石井青山店。
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青山通りに面した小型店。
24時間営業で、
生鮮三品、惣菜までそろった、
スーパーマーケット。

入り口からワンウェイコントロールで、
突き当りに精肉の対面売場がある。

もちろん、成城石井自慢の、
プライベートブランドも満載。
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その青山通りを挟んだ向かい側に、
ヴィルマルシェ。
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こちらはイオンの小型実験店。
11月25日にオープン。
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オーガニックコーヒーが、
今年いっぱい100円で販売される。

こちらはアップスケールした、
エクスプレスストア。

なかなかによろしい。

ビオセボンの要素も盛り込んで、
オーガニック商品も、
PBのグリーンアイも満載。

イオンの「都市シフト」戦略の一環で、
アップスケールタイプとして、
意欲的な実験店だ。

その後、夕方には、
築地「天竹」
明治創業のフグの名店。
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USP研究所の「望年会」
USPは「ユニバーサル・シェル・プログラミング」の略。
流通関連の情報システムを、
Linuxを駆使して構築するIT企業。

當仲寛哲さんが主宰。
創業13年目を迎え、
スタッフは今年50名を超えて、
ポルトガルとカナダに、
関連会社を設立。

国際企業にならんとする。

その當仲さん、かつて、
6人の仲間と、この「天竹」で、
忘年会を開いた。

それがいまや、
130人が集まる、
全館借り切りの、
大「望年会」となった。
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私たちのテーブル。
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その後、二次会はいつもの、
銀座の森夢林。

大久保恒夫さんと、
カラオケ三昧。
㈱セブン&アイ・フードサービス社長。
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今年もいい年でした。

年忘乱に至らず終りけり
〈毎日新聞『余禄』から。大橋桜坡子〉

さて、丹羽宇一郎さん。
伊藤忠前会長。
日経オンラインの経営者ブログ。

「ニュースに事欠かない一年」

「このまま黙って新しい年を
迎えるには何ともスッキリしない」

底流に共通した根本問題がある。
それをズバリ、言い切る。
「権限と責任の問題です」

例えば第1に、
高速増殖炉原型炉「もんじゅ」
茶番劇のような状態が続いている。
「原発を何が何でも推進したい
電力業界の『村民』と、
政府という『名主』の出来レース」

そしてひとこと。
「技術は
ウソをつきませんが、

技術者は人間ですから、
時として
ウソをつきます」

例えば第2に、
築地市場の豊洲移転問題。
「誰が、いつ、どこで、
どんな決定をしたのか」

「決定する権限を持った人間は
それだけの責任を負うもの」

丹羽さんは“TDR”という要素を使う。
透明性(Transparency)
情報公開(Disclosure)
説明責任(Responsibility)

TDRの3要素を満たしてはじめて、
ガバナンスが発揮される。

「権限と責任というものは
常に裏表の関係にあります」

「無責任に決められたことを
おざなりに放置してしまうことは、
日本人の最も悪い習慣という以上に
文化とさえ思われます」

年の瀬に、
新しい「年」を望みつつ、
TDRの「権限と責任」を思った。

〈結城義晴〉

2016年12月13日(火曜日)

「名人会」27年の歴史と「大衆の反逆」の消費局面

師走13日は「すす払い」
江戸時代にはそんな慣習があった。

いよいよ、年末に向けて、
気持ちが収斂していく。

今日は「名人会」

多摩カントリークラブ。
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「クラブハウスから見ると、
アウト3本、イン6本のコースが、
眼下にひと目で
扇形に広がって見える」

ゴルフジャーナリスト田野辺薫の表現。

「コースは丘陵地の尾根と
その間の山懐の窪地を
利用した展開だから、長くはない」

玄関口に、
初代理事長・曽谷正氏の像がある。IMG_0143.JPG-6

名人会は1989年から続いている。
㈱商業界に入社して12年目、
月刊食品商業誌編集長に就任。
その就任祝いに、
著者の先生方が集まって、
ゴルフコンペを開催してくださった。

その会から始まったのが名人会。

もう27年続いている。

はじめは故小森勝さんをリーダーに、
浅香健一さん、鈴木國朗さんと私。

小森さんが早世して、
土井弘さんがメンバーに入った。IMG_0153.JPG-6
今日は風もなく温かい小春日和。
しかし低次元のデッドヒートで、
最終ホールまで、
全員でベストグロスを競った。

楽しい一日が終わって、
恒例の12月の忘年会。

飲み過ぎ、食べ過ぎ、
話し過ぎで、酩酊。
恐縮。

来年もよろしくお願いします。

さて、今冬のボーナス。
日本経済新聞社調査では、
全産業の1人あたり税込み支給額は、
加重平均で昨冬比0.09%増。
金額にして80万8945円。

一応、4年連続のプラス。

だが上場企業の、
「全34業種のうち、
鉄鋼や電機、造船など18業種が、
前年を下回った」

特に製造業は1.19%減、
それでも83万9413円。

非製造業もダウントレンド。

百貨店では、
大丸松坂屋百貨店が4.66%減、
81万7000円。
高島屋も1.03%減、
80万9350円。

外食・その他のサービスも、
2.55%のマイナス。

記事はまとめる。
「個人消費の下支え効果は
限定的となりそうだ」

そのつもりで、
年末商戦に臨まねばならない。

日経新聞コラム『大機小機』は、
「大衆の反逆」

「地球上の地殻変動が止まらない」
ショッキングな出だし。

「英国の欧州連合離脱決定、
トランプ次期米大統領の誕生に続き、
イタリアではレンツィ政権が倒れた。
オーストリア大統領選挙では
極右候補があと一歩まで迫り、
フランスやドイツでも極右政党が
急激に勢力を伸ばしている」

そして、「マグニチュードは
共産主義国家が次々に倒れた
1990年ごろに迫る」

そうか。あのころか。
私が編集長に就任した直後。

ドナルド・トランプの勝利が、
決定的になったのが11月9日。

ベルリンの壁が崩壊したのも、
1989年の11月9日。

「片や社会主義イデオロギーの破綻、
片や自由や人権を軸とした
リベラリズム、グローバリズムへの反撃」

「皮肉なのはかつては
壁の崩壊だったが、
今起きつつあるのは
壁の新たな構築である」

「難民阻止や保護貿易、
異文化の否定など
目に見えない新たな壁の構築である」

「グローバリゼーションとは
地球規模の自由化だ」

「だが自由は時として
人々を疎外し不安に陥れる。
人は強固なアイデンティティーを求め
純化路線に走り、
ナショナリズムや排外主義に突き進む」

ファシズムが台頭し始めた1930年、
スペインの哲学者オルテガは、
名著『大衆の反逆』の冒頭で、
当時のヨーロッパ社会で、
最も重要な一つの事実を指摘した。

「大衆が完全な社会的権力の座に
登ったという事実である」

大衆社会は、
「民主主義と高度産業社会の
副産物として生まれた」

しかしそれは、しばしば、
「反知性・反エリート主義に傾き、
新たなイデオロギーに飛びつく
軽率さが特徴という」

「21世紀の今、
ネットの普及で
社会はフラット化し
大衆は権力に
更に接近しやすくなった」

「21世紀型大衆社会ともいえる。
扇動政治を求める新たな土壌だ」

コラムの結び。
「時代は経済合理性だけでは解けない
予測不能の厄介な局面に入りつつある」

名人会の27年間。

ベルリンの壁が崩壊したころから、
新しい目に見えない壁が、
構築される時代まで。

経済合理性だけでは解けない。
しかも予測不能。

しかし、その、
新しい大衆社会のイデオロギーは、
消費局面に影響を与えるのか。

「マーケティングの進化学」で、
水野誠明治大学商学部教授が、
分析している。
「イデオロギーという政治的特性が、
政治とは無縁の製品やブランドの
好みと関係する」

そのなかで、
心理学者ジョナサン・ハイトを引く。
「保守=右派は情動に基づく
無意識的な意思決定を尊重し、
リベラル=左派は意識され
論理的な意思決定を尊重」

江戸時代のほうが、
リベラルだったかもしれない。

21世紀大衆社会は、
実は「保守=右派」的であることに、
注目しておきたい。

『大機小機』コラムニストの、
経済合理性で解けない予測不能も、
消費局面から考察すると、
意外にシンプルなのかもしれない。

〈結城義晴〉

2016年12月12日(月曜日)

今年の漢字「金」は「つまらん!」と「自分と違うもの」

Everybody! Good Monday!
[2016vol50]

いよいよ、押し詰まってきた。
2016年第51週。
12月第3週。
あと3週間。

来週はスケジュール満載。
12月21日水曜日が冬至、
23日金曜日の天皇誕生日から、
クリスマス三連休

その翌週が歳末商戦。

月刊商人舎10月号で掲載した、
「2016年末年始商戦への特別寄稿」
㈱紀文食品の山本真砂美さんが、
健筆を振るってくれた。

今年の年末年始商戦のスケジュール。7574615577c459bf9d4b11051acdc344
この秋からの厳しい商戦を検証しつつ、
もう一度、熟考してほしい。

しかし今週は、
完全な年末商戦の準備期間。

世間のスケジュールは、
15日(木曜日)に、
わが国の安倍晋三首相と、
ロシアのウラジミール・プーチン大統領。
山口県長門市で会談。

16日(金曜日)に、
都内で共同記者会見を開く。

日本とロシアの関係を、
もう一歩進めてほしい。

今月26日と27日には、
ハワイでバラク・オバマ大統領と、
真珠湾攻撃の犠牲者慰霊をする。

このところの精力的な活動は、
日本国首相としてふさわしい。
褒められていいだろう。

さて、今年の漢字が発表された。
それは「金」

あ~あ、
つまらん!

日本漢字能力検定協会のキャンペーン。
1995年に開始して22回目だが、
2000年、2012年に続いて、
三度目の「金」

公募して最多のものをそのまま、
「今年の漢字」とするようだが、
漢検も官僚化しているのか。

年末の風物詩となってきたこの企画、
同じ「字」が選ばれたとしても、
それは除外するなどして、
日本の漢字の豊かさをこそ、
主張すべきだろう。

私がこの協会の理事長や幹部ならば、
そうする。

オリンピックの年が来るたびに、
「金」というのは、ああ、
つまらん!

今週の俳句。
毎週月曜日に掲載している。
今日も朝日新聞から。
日経俳壇はちょっと、つまらん。

生きもののごとく
手袋落ちてをり

〈小田原市・丸山典雄〉

手袋の季節です。

大変でちよつと楽しい
落葉掻

〈東京都・藤森荘吉〉

(稲畑汀子選評)落葉しきりの季節。
落葉掻(おちばかき)を大変とみて、
又楽しいともみる心情の推移。

楽しそうだね。

光の粉浴びてまどろむ
小春かな

〈同 東京都・渡辺礼司〉
(長谷川櫂選評)目を細めれば、
小春の光の粉が見える(はず!)

小春日和(こはるびより)は、
晩秋から初冬にかけての、
穏やかな晴天の日のこと。

いいなあ。

今週はこんな落ち着いた時間を、
ちょっとだけでも、もちたいものだ。

今週の結城義晴も、
ちょっとだけ余裕。

今日は来客、二組。
まず、日本製粉㈱のお二人。
製粉事業本部製粉事業部で、
副部長の今関泰正さん(中央)と、
担当課長の宮下浩幸さん。
DSCN9166.JPG-6
製粉業界とオーガニック市場の話など、
盛り上がった。

さらに夕方、イオンコンパス㈱のお二人。
細川みゆきさん(中央)と三好智さん。
DSCN9167.JPG-6
来年の秋までのスケジュールが、
おおよそだけれど決まってしまった。

ああ。

さて最後に、
朝日新聞『折々のことば』
今日は新聞休刊日だから、
昨日の第604回。
鷲田清一さん編著。

でもなぜ、人間は
自分と違うものを
許せないんだろう
(川上弘美作『大きな鳥にさらわれないよう』から)

著者は58歳の女流小説家。
1996年、『蛇を踏む』で、
第115回芥川賞受賞。
2016年の本作は、
第44回泉鏡花文学賞受賞。
滅びゆく人類の未来を描く小説。

「他ならぬこの私」
と言うように、

「私」という存在の確認は、
「~とは異なる」という、
他者の否認をつうじてなされる。

だから人間は、
自分と違うものを許せない。

けれどもせっかく
異質なものに出会いながら、
交わるより先にそれを
否認することによってしか

自分を確定できない
のだとすれば、

「私」とはなんと哀しく、
厭わしいものか。

安倍晋三もプーチンも、
オバマもトランプも、
自分と違うものを許せるところまで、
自分を高めてほしい。

もちろん、あなたも私も。

では、今週は、
ちょっとだけ余裕をもって、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2016年12月11日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その26】シクラメン

猫の目で見る博物誌――。
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猫の目は美しいものを見分ける。
そんな目で見る博物誌――。

真綿色したシクラメンほど
清しいものはない
出逢いの時の君のようです
ためらいがちにかけた言葉に
驚いたようにふりむく君に
季節が頬を染めて過ぎてゆきました

小椋佳作詞・作曲、
布施明・歌。

「シクラメンのかほり」

一番の歌詞は真綿色、
二番は薄紅色、
三番は薄紫。

シクラメンはそんな花です。
DSCN8137-5-448x336

被子植物門双子葉植物綱サクラソウ目、
サクラソウ科シクラメン属。

多年草。

学名はCyclamen persicum Mill。
英名はCyclamen、
和名はシクラメン。

「篝火(かがりび)花、豚の饅頭」
などとも、いわれる。
DSCN5087-1

双子葉植物の分類だが、
実際に芽が出てくるときには、
葉は一枚。

葉はハート形をして、
白い筋や白い斑がある種類もある。
柄は長い。
IMG_0132-6

球根からそのハート形の葉が群生する。DSCN7700-2

7~8枚目の葉が出ると、
花芽の形成が始まる。
花芽(はなめ)が成長して、花になる。

このとき、葉芽と花芽は、
1対1でふえていく。

だからシクラメンの花と葉の数は、
N:N+7、またはN:N+8である。

冬から早春に、一重や八重の花をつける。
IMG_0136-6

もともとは地中海沿岸の原産。
ヨーロッパのギリシャから、
北アフリカのチュニジアにかけて、
自生していた。

クレオパトラも見ただろう。

ヨーロッパでは花よりも、
球根の澱粉が食用にされた。
「アルプスの菫」などと呼ばれた。

しかしこの澱粉には、
有毒物質が含まれる。
サポニン配糖体シクラミン。

それもあってか、
南米からジャガイモが入ると、
その食習慣はなくなって、
観賞用となった。
IMG_0129-6

日本には明治時代に入り、
戦後、観賞用として普及。
ギフト需要をつかんで、
現在、急速に普及。

昨2015年の日本国内の作付面積、
189ヘクタール、
1ヘクタールは1万㎡、
だから189ヘクタールは、
189万㎡。

出荷量は約1760万鉢。

長野県が全体の16%でトップ、
二番目が愛知県の10%、
三番目は茨城県と栃木県の6%。

鉢植えの花人気ランキングは、
シクラメンが1位。
2位は胡蝶蘭。
シクラメンと蘭の種類が、
15位までの上位を占める。

人気です。

シクラメン花のうれひを葉にわかち
〈久保田万太郎〉

万太郎はやはり、
花にうれいを見出し、
葉にも注目した。

優れた観察だ。

一方、「シクラメンのかほり」
一番は「出逢いの時」、
二番は「恋する時」、
三番は「別れ道」。

出逢いは「真綿色」
恋するのは「薄紅色」
別れは「薄紫」

ん~、ありきたり。
DSCN8963-2016-4-10-66666
ありきたりなもののほうが、
売れる、ヒットする。
猫の目には、それがよく見える。
面白くないけれど。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

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